「オレはもう生きるのにはうんざりだ、死んだほうがマシだね、死んだら腹も減らねぇしよ」
「オマエは沈没する船に乗ったら、なんでこんな船に乗っちまったんだって文句を言うだけの人間だ、オレは最後まで生き延びる方法を探す、生きるのに飽きたなら一緒に来い、面白いもんを見せてやるよ」
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ドリキャスで発売されたRPG。
ドリキャスというマイナーハード、しかも末期に出たゲームというわけで、あんまり売れなかったのですが、のちのち評価され、特に海外で人気のタイトル
上のセリフでわかるように、主人公がまっすぐに主人公、ゴリゴリの主人公で逆に新鮮ですね。こいつ主人公じゃん。
もともと主人公とはこういうやつだったのですが、だんだんとねじれていってしまったのですわね。ルフィとか悟空とかだって、ちょっと天然、っていうふうに濁してますけど、このゲームの主人公はバカでも野生児でも女に興味がないわけでもない、ただまっすぐ前向きなやつ。
バカわかりやすい。だから海外でも受けるのかも、やっぱわかりやしーのが好きなんですわ。
ド直球に王道をゆく王道RPGです。
世界は浮島しかない空の世界で、主人公は空飛ぶ船に乗る空賊・・・
ん?
なんかめっちゃ同じようなゲームがあるような・・・・。
テキストは名言の宝庫。 これは教科書に乗せるべきですね
「無謀だと言われても、危険を恐れず、諦めずに進んだら、世界はどんどん広がっていくんだ」
「やりたいことが見つかって旅立つ時、親に断る必要なんかない」
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改善点
・なんだか会話とかの当たり判定が悪い。人に話しかけたり、ドアをあけようとするのですが、当たり判定がズレてるのか小さすぎるのか、なかなか出来ない。これは細かいですが非常に重要なストレス要因
・3Dマップ激烈わかりにくい。 まだミニマップがあるだけマシなんですが、構造がめっちゃややこしいダンジョンやタウンが多く、迷いまくります。
・オート戦闘、マクロなどがまったくない上にエンカウント率が高い、序盤なのに即死攻撃、物理無効、弱点属性以外通らない、など面倒な雑魚が非常に多いし、逃走の成功率も高くないのですっげー時間がかかります。戦闘のテンポもあまり良くないので、かなりきつい。
・船に乗って戦うのですが、ほとんどイベント戦闘なうえに、選択肢を間違えると死ぬって感じなので絶妙にだるい。必殺技以外ほぼ当たらないので意味ないし。
・戦闘システムはガッツを溜めてそれで行動するって感じ、魔法や必殺にはガッツを消費するので溜めないといけない。
バランス的に90%必殺技ゲーです。普通に攻撃しても外れるし反撃もされる、必殺は必ず当たるのでとにかくガッツ溜めて必殺。それ以外にない。女二人はほぼガッツ溜めしかしません。
ちょっと戦闘システムは奥深さが足りないかもですね。簡単すぎる・・・でも新しいゲームシリーズってわけでいきなりそんな練り込まれたものが出るはずもなく・・・続編があればってことなんですが、それは叶わずというわけ。
・発見物、というのがワールドマップに隠されていて、隠し探索要素なのですが、ストーリーで必須なものもあるんですが、見つけるのはかなりむずい。ヒントはあるんですけどそれにしたって、もうちょっとわかりやすくしてほしい。ワールドマップなんですが、3Dで高さがあるので、これがとってもわかりにくくしている。
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総評
いかにもRPGっていうRPG、王道で勝負する潔さですね、胸糞悪い系のものが席巻した世紀末で、前向きで明るい、いい気持になれるゲームです。これは非常に続編やリメイクが作られてほしい作品・・・・まぁ無理ですわね。ハードごとポシャってしまったのだから。
ある意味セガの最後のハードを飾るにふさわしい、旗、となったと言えます。