dylan thomas という詩人を読んでいます。
詩を読むときは一気に読まないで少しづつ読むようにしてます、john lennonはdylan thomasが好きだったみたいですね。
前のブログで連載していたtake itの続きをあげたりしてみます、どこまであげたか忘れてしまった、でもどうせ未完成ノベルなので気にしない♪
15 五月病? その5 (北条舞)
井上「舞~5月もま~~だウェイトやるの~~」
舞「シングルハンドでゴールに届かないんじゃ全然駄目!」
世界標準はシングルハンドだ、ダブルハンドは打点が低くてすぐにブロックされる、ただでさえ身長が低い日本人が打点を低く打ってたってどうにもならない。筋力はどんな人間だってキチンとトレーニングすればつけることが出来る。筋肉は裏切らない、それがおれのモットーだ。たっぱの低い日本人は筋力で勝つしか無い、それも魅せるための死んだ筋肉じゃなく、生きた筋肉で・・・。それなのにおれのチームメイトときたらだらしのない、サーキットトレーニングをきちんと超回復、プロテイン操作まで考えてセッティングしてるのにすぐ音をあげる、こいつらはまだ女としての甘えがある、女なんだから二頭筋、三頭筋、僧帽筋ボッコシはいやだ、とかなんとか思ってるんだろう。女だから、女の子だから・・・
女
女のスポーツはすべて二流扱いだ、いや!女って存在が二流扱いだ、いくら上っ面だけの男女同権だとかほざいても、何も変わらない。特にアジアでは何も変わらない、アジア人ってやつは表面的な流行を追うのは好きだが長い伝統や慣習に手を入れようとするとすぐに拒否反応をする、欧米人と逆だ、それがアジアが地球上で最も肥沃な土地を持ちながら欧米の下につかざるを得なかった理由でもある。アジアは世界の中心だ、土地のやせたヨーロッパや岩と砂漠のアメリカとは違う、それを見せつけないといけない、私が世界一だ、私が!世界一なんだ・・・
舞「世界一になりたくないのか!」
(井上)香織「また・・舞の世界一ですか」
舞「私は宇宙一、あなたたちは凡人だから世界を目指さないといけないの」
姉帯「でも・・ほんとこんな筋トレばっかじゃ・・早くチームワーク練習しないと・・」
舞「まだ身体が出来てないのに砂上の楼閣を築いたってどうしようもないでしょ、ハッキリ言ってあなたたちは8人には残れない、でも今キチンと身体を作っておくことはこれから一生役に立つ」
香織「舞、そんなハッキリ・・・」
舞「おれは嘘なんてつけない!君たちは残れない!でも一生懸命やりなさい、それがこれからの人生で役に立つから」
姉帯「・・・呆れた!もう自分だけ残ると思ってるんだから・・・もう行こっ、舞の言う事聞いてたって私たちは残れないよ」
姉帯は子分各の二人を連れてって行った、別にそれでいい、去りたいなら去れ。
香織「舞・・チーム分裂しちゃったよ」
舞「去りたいものは去ればいい、どうあがいたって私は残る、あとは彼女たちが自分たちで道を切り開いていけるかどうかでしょ、まぁこんな程度で投げてるんじゃ絶対に無理だけどね、香織も行きたいならいけば」
香織「まさか・・・、舞の言ってることは間違いじゃない、あらゆるスポーツがフィジカル重視になってるこの時代に身体作りもしないんじゃ・・・」
香織は私と中学から同じだ、中学には香織以外には使えそうな人間は一人もいなかった、あともう一人だけでもいれば海里のチームとももっと接戦まで持って行けたのに・・・、夏草海里、宇宙一の私のライヴァルは彼女とユウくらいだ。海里がいないこのチーム戦なんて私には何の興味も無い、いや海里もユウもいずれ私には眼中には入らなくなってくる、世界だ、まず世界に出なけりゃ、こんな島国にいつまでもいたって何も変わらない。
舞「だぁっぁぁ!!」
香織「うわぁ、高校女子が60キロあげてるのはいつ見ても圧巻ですなぁ」
舞「香織もリストの訓練を続けな、リストが強くなればシュートもパスもドリブルも一段と精度が上がるんだから」
香織「ハイハイ」
舞「だぁったぁぁ!」
16 ドリブル講座 (クロエ)
ハイリ「6月に入ったことだしクロエはドリブル集中トレーニングをします」
というイルの提案で基礎練はやっと終わってドリブルの練習をすることになった、うれしす。イルはなんだか私に目をよくかけてくれる、まぁ天才だからなぁ。イルはいつものようにヒジに黄色のサポーター、そして黒のノースリーブシャツというハチみたいな出で立ちだ。
ハイリ「シューティングガードの大事な仕事はやっぱりカットインなのよ、速攻じゃないオフェンスで中でセンターやフォワードにきちんとマークがついてるとするでしょ、するとガード自身つまり私がシュートかドリブルで入って行くことになる、でもそれだけじゃ読まれてしまう、そこでシューティングガードにパスを出せば、オフェンスの流れが変わるでしょ。この流れが変わる、これがクロエに頼みたいところなのわけさ、エースだからね」
クロエ「エース」
いい響きの言葉だ、もちろん私は中学の時もエースだった、リレーでも運動会でも、脚力勝負なら常に誰よりも前を走っていた、勝ちグセがついてるのだ。
ハイリ「まぁ説明はいいから実践といきましょう、ロエルディフェンスして、はい、パスが入った、ここから三つの選択肢があるね、まずドリブル、パス、シュート、でもクロエにはミドルシュートはまだ無いから、ドリブルかパスだけ、それだけども十分。まず周りをよく見る、ボールを見てたらダメだよ、今回の相手はまずゾーンディフェンスでは来ないからマンマークでくる。でもスリーラインの外まできっちりマークはつけないし、みんな動きまわってるから完全に出すところが無いってこともまず無い、私にボールを返してくれてもいいし。センターのリーが高さで勝ってたらこういう風に、オーバーパスで簡単に通る」
と言ってハイリは杏がマークについてたルイスに簡単にパスを通した。
ハイリ「ボール返して~、ねっあぁゆう風にミスマッチがあればすぐに通る、でも普通センターにあんな小さいディフェンスがつくわけもないからもうちっとむっかしいかな、次にシューターが空いてるとする、シューターは一番マークが空きやすい、ゴールから遠いからね」
今度は杏にパスを出す、杏はボールを受け取ってスリーを打つ、ごつんと当たってハズレ。
杏「あたっ・・」
ハイリ「アン、次外したら酷いことになるからね」
この微笑は怖い
杏「はい・・」
杏はまたイルにボールを返す、と同時にドリブルですぐにレイアップを打った、全然反応出来なかった。
ハイリ「ねっ、今度はフォワードにパスかなって思うとドリブル突破がしやすくなる、ドリブルの基本はパスなのよ、パスがあるからドリブルで抜けると。一対一は心理戦だから色んな選択肢を頭の中で持ってディフェンスに絞らせないこと、ほれ・・今度はイルはパスを受けてからすぐにジャンプシュートを打った。スウィッシュ(ボールがネットにそのままスッキリ入るシュートの事)で入った。
ハイリ「ほんとはこれが一番怖い、ディフェンスにとってシュートは怖い、だからシュートフェイントはフェイントの一番基本、打つとみせかけて・・、相手が飛んだら抜く、飛ばなくても重心が動いたら抜ける。相手の重心がどこにあるか、これはバスケではほんと~~~に大事、一つの物体には重心は一点しかない、物理でやったでしょ?」
クロエ「私文系」
杏「いや物理うちのクラスやったって」
クロエ「そうなの?」
ハイリ「・・・ロエル進級ダイジョブ?」
クロエ「ダイジョブっすよアンが手伝ってくれるから」
ハイリ「あっそ・・、ともかく相手の重心がどこにあるかよく見るように、一般には顎の下から垂直線状に重心は落ちる。それとボールの重心がどこにあるかもね、ボールの重心がわかるとこうやって(ボール回しをやる)バスケマンみたいなことが出来るよ。じゃあクロエ本気でディフェンスしてね」
ハイリはドリブルをその場でついた、Vドリブルで右手から左手にボールを渡すと見せかけてまた右手で逆につくフェイント、うわっ、細かい、でもなんとかついていく。
ハイリ「今のがインサイドアウト、これがレッグスルー(股下でボールを付く)、ほいでこれが」
今度は身体の後ろからボールを回した
ハイリ「ビハインドバック、これはディフェンスがついた後じゃなくて動きながらやるとディフェンスは何が起こったのかわかんないから有効、それに身体の後ろを通すからカットもしずらいしボールの行方を見失いやすい、おすすめ、私の得意技。走りながらの場合はこういうふうに(走るペースを落とすとみせかけてまたすぐにペースをあげる)、緩急をつけるのもいい、チェンジオブペースともいうけどただの緩急よ緩急。一番オーソドックスな右から左へとボールを持ち替えて抜くのがフロントチェンジ、フェイントでもなんでもないけど加速力があればこれでも十分抜ける、ロエルにはピッタシかもね、でも置き去りにするのはちょっと無理。ちょっと距離詰めて。こういう風にピッタシディフェンスが付いてきたら(ハイリはピボットでターンした)バックロールで巻き取るように抜く!これはかっこいい、海里が得意なヤツね、アイツは重心が低くて軽いからこれが速い、ロールした後のフェイダウェイはハッキリいって止めるのは無理、普通あんまし入らないんだけど海里のは入るからムカツク。これはかなりのバランス感覚がないと難しいしトラベリングにも気をつけないといけない、もっと簡単なのはこういう風にバックステップを踏んで一回下がってパスフェイントと見せかけて抜くと、ほれ間合い間合い、ボクシングのように。まぁ色々と説明したけどドリブルは想像力ですね、色んなプレーが頭でハッキリイメージ出来てればそれがプレーの深みにもなる、これからはイメージトレーニングも寝る前とかにしっかりやってね」
クロエ「は~~~い!」
なんて面白いんだろうバスケって!ほとんど名詞は忘れてしまったけれどたくさんのフェイントと心理戦があって、奥が深い。実は私将棋好きだからそういうのは楽しい。
杏「やっぱイルは教えるのは上手いなぁ私もすごく参考になった」
ハイリ「当然、もともと私はポイントガードだもん、でもここじゃポジション争い激しいから・・・じゃあどんどん実践やりましょう、とにかく反復練習、あとドリブルで抜いてもレイアップ外したら何の意味もないからね」
そこからはディフェンス、オフェンスに別れて何度も練習をした、やっぱイルがディフェンスだと中々抜けない、まぁ私のフェイントは全部イルから教えてもらったものだから当然なんだけど・・・杏はなんとか5割で居残り練習をギリギリ回避して安心してた。ほんと~にドリブルは奥が深くて楽しい、脚力自慢の私がシューティングガードをやらされてる理由がわかった、ここが私の生きる道だ、道なきところに道をあけてやるぜよ(何キャラ?)