中世と並んで、近世ヨーロッパ、についての本ってのも非常に少なくて情報源が少ない。
まず近世ってのがどこからどこまでなのかってのも曖昧。
始まりはわかりやすくて、1527年ローマ略奪でカトリックの「神の国」が滅びたところからなのですが、終わり、はよくわからない。まぁ1789年、フランス革命ってのするのがやや一般的かもしれません。
だいたい歴史の教科書敵には、イギリスが、ピューリタン革命、名誉革命で市民の権利が強くなっていったっていう物語が語られますね。市民の時代、市民革命を終えた国からどんどん近代化していって、最終的にはヒトラーのポピュリズムで破滅を迎えるっていう感じ。
この物語、っていうのは民主主義の自己弁護っていうのか、こうやって今の社会が出来て、今の社会は正しいってことがいいたいのですが、言ってることはメチャクチャで、今の社会は大失敗したよっていうのが第二次大戦なのにこいつは何を言ってるのかという感じですね。
将来的には、民主主義がAIに判断を委ねたほうが良いっていう、AI専制主義みたいな形になると思いますが、その時には、AI専制主義が正しいよねっていう歴史の物語を語ってくれるでせう。
まぁそれはいいとして、近世ってのはその非常に曖昧な時代、なのですね。混乱期といってもいい。ほいで混乱期ということは、面白いということでもある。
いわばヨーロッパ戦国時代、大航海時代です。
次々と、ヘゲモニー、覇権国家が入れ替わっていく。
まずスペインが植民地をどんどん増やして成長していく、それをイングランドがアルマーダ海戦で撃破(なんで?)、次に謎の国ネーデルラントが海洋覇権を握る(なんで?)大陸では、カール5世というカリスマが死んだ後、だんだんとフランスが覇権を握り始める、ほいでフランスとイングランドが植民地戦争をしまくったのちに、イングランドが勝利し、フランスは国が革命でぶっ壊れてどえらいことに、ほいでイングランドがついに世界の覇権を握る、が、アメリカ独立戦争には敗北し、後に覇権を奪われることに・・・
っていう流れ。
覇権を握った国が落ち目になる理由はいっつも同じで、戦線が拡大しすぎて、戦費が払えなくなって財政崩壊、破産、破滅です。まぁたとえ落ち目になっても、いきなり消滅するってことはなくて、勢いが無くなるって感じですね。
どの覇権国家もだいたい100年持たない。そうすると、古代ローマが異常に全盛期が長かったと言えるのですよね。
財務超過と侵略戦争
覇権国家が債務過多に陥り、覇権を失うと書きましたが、戦争が損をするってのは大間違い。確かに戦争は膨大な金が必要ですが、それは負けた時の場合で、もし侵略に成功すればとんでもない利益を得られるということを、歴史家とか学者連中は無視します。
たとえば、現在、どうにかして、NYとかロサンゼルスを侵略して奪いとって、それを売り払えば、いったいどれだけの価値があるか、一京円を超えるかもしれません。これまでの債務超過をすべて返済し、戦争費用をすべて差し引いても莫大な利益が出る。
もちろん負ける可能性のほうが多い、というかどう考えても失敗するでしょう。だが、もっと侵略しやすい土地があるかもしれない・・・
戦争に勝ち、侵略に成功すれば、桁外れの利益が出る
という事実を認識しないと全然何も理解できぬ。
つまるところ、債務超過でどう考えても借金を返せなくなったら、侵略戦争でワンチャン返済を狙うしかなくなる。イギリスやフランス、ドイツはそれを成功させて、経済を回していった。ほいで侵略戦争で負けたらそこでジ・エンドというわけ。
現代も、殆どの国が債務超過に陥り、侵略戦争によって借金を返すか破産して貧困に喘ぐかという状態に追い込まれつつある。
なんでじゃあ債務超過になるかというに、現代においては、債務超過の原因は社会保障
弱者救済、です。弱い人々を助けよう、医療をみんなに、ってキレイゴトをやった結果、それが債務となり、戦争の原因になる。
平和主義者、が戦争を生み出している。戦争を抑制する一番の方法は、国家の借金を禁止することなのですが、そんなことは絶対に無理だということも理解している。
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ようやくですが、この本はその近世、を新しい視点で描こうやっていう本で、これまであまり注目されてなかったイングランドでも、ウェールズやスコットランド、オランダでもアムスじゃなくてアントウェルペン、などにも焦点を当てて、これまでのマルクス的歴史観、つまり文明進化論みたいなのは、あまりにも単純化された見方ですよなってのを指摘する本って感じなのです。
まぁそりゃそうなのですが、いわばこういうポリコレ的発想、弱者や無視された人々、これまで注目されなかった側、女性、などに焦点を当てるのって、やっぱし逆張りで、メインストリームがあるから、逆張りにしてるんじゃないかと思います。
でも学問ってのは、流行ってるから、とか主流だから、とか時代だから、政府のイデオロギーだから、戦争に負けたから、勝ったから、そういう事情で、主張を変えるなら、まったく意味のないものだと、ワタシは思いますけどね。
でも学問だって所詮商売、自己弁護、言い訳、予算稼ぎ、自己正当化、歴史、っていうものが、その最たるもの。自己正当化のために発信された情報の山積、それが歴史です。
仕方ないものですね。
ちなみに著者はブリテン歴史の専攻らしくて、明らかに英国の扱いだけが多いです。ピューリタン革命って名前だけは聞くが、詳細はほとんど誰も知らないことについて結構詳しく書いていて、珍しい本です。
その名の通り、ピューリタン、清教徒、クロムウェル、ってのが激ヤバ集団だったのがわかりますね。
議会が王を処刑する、っていう人類史でも非常に重大な出来事が起こったのに誰も触れたがらないのはそういうわけ。
こういうのは一つ、前例が生まれると、せきを切ったように繰り返されるもの。