2019年6月3日月曜日

1966 ギャビン・ライアル  本番台本 shooting script

 なんというのですかね、スリラー・・・かな?

 元戦闘機乗りのパイロットがひょんなことから(このひょんなことから、っていうことばあらすじではよく使われるけど、だせーコトバですよね)、カリブ海の革命に巻き込まれることになり、オンボロのB29で戦闘機と戦うことになる・・・
 もちろん都合よく美女が現れ、恋に落ちて・・っていうやつです。

 
 なんかハリウッド映画の台本を読んでるみたいな感じ。ひとつ違うのは飛行機のうんちくが非常にまじっぽい、それもそのはず、このギャビン・ライアルっていう人は元空軍のパイロット、そのへんのただの戦闘機好きとは雲泥の違いがあるというわけです。


 戦争経験、ってのはサンクチュアリでして、戦争行ったことが無いやつが何を言っても

「オマエに何がわかる!机上の空論だ!!」

で一蹴されて終わりです。言ってることが正しいとかはまったく問題にならない。経験したものだけにしかしゃべる権利が無いっていうふうにされるのです。その中でもさらに、戦闘機乗りと潜水艦、は門外漢には一切口出し無用って感じで、自分たちだけのサンクチュアリを作り出すもの。
 さらに実戦経験がある、のは、ほとんどアメリカ、とロシアにごくわずか。しかおりません。というか現在はほぼいないんじゃないですかね、ちゃんとした戦闘機の実戦、があったのは朝鮮戦争まで、ですものね、ヴェトナムは一方的に森を燃やしてただけだし、中東戦争だって、一方的に戦闘機は虐殺してただけです。


 朝鮮戦争、これはタブーになってるのかしらんけど日本のメディアでは一切!扱われることがありません。日本が経済大国になった大きな原因、は朝鮮戦争なのに、なんかなかったことにされてる節がある。
 まぁ取材出来ないっていう理由もあるのですけどね、朝鮮戦争はどうでした?なんて韓国や北、中国、ロシアに聞きにいくわけにはいかんのですな。


 朝鮮戦争ってのはジェット戦闘機、が初めて(そして最後)活躍した戦争で、セイバー、ヴァンパイア、MIG、ってのは初期も初期のジェット戦闘機。MIGは性能は高かったけれど操作性が悪かったらしくてセイバーに結構ボコにされてしまったようです。



 そんなことはいいとして、結局これはサンクチュアリものだから、戦闘機に乗ってた人間がそうだ!っていえば、そうなんだ・・・って言うしかないのです。そうなんだ・・・って思って読むしかないですね。


 その戦闘機うんちく、の要素を除くと、かなりダサいハードボイルド小説なんですが、そりゃ50年前の物語なんだからダサくて当然。

 ただやっぱり、実戦、の時代の戦闘機乗りの時代のコトバは全然ちゃうってことです。イギリス本土防衛戦、ノルマンディー、朝鮮戦争、もはや伝説の物語みたいな感じですからね・・・