2019年5月30日木曜日

1990 幽☆遊☆白書

  ジャンプ黄金世代の漫画の一つ。
中2、という悪口がありますけど、だいたいの中2、的なものはこのマンガから生まれている、中2のバイブルだとワタシは思ってます。


 もちろんだいたいは知ってますけど、しっかりマンガを読んだのは初めてだったかもしれませぬ。こんな感じだったんだ・・っていう。初期の方は絵も下手ですし、トガッシーらしさもほとんどありませんね。

 しかし急激に絵が上手くなり、上手くなったというか、なんかガイガーみたいな感じの絵を書くようになり、独特の世界観を持つようになりましたね。やっぱり戸愚呂が出てきたあたりから、急激に面白くなります。


 おまけページみたいなんに興味深いことが書かれております

週間連載の作家の生活時間。週19ページ。ネームに2日、原稿1枚だいたい4時間。およそ80時間。週に自由な時間なんて4時間くらいしかない・・・。


 なるほどぉ、そりゃ休みたくなるよねーw でも1ページ4時間、ってかかりすぎではないですか?幽白、そんなびっちり描き込むというスタイルでもないのに、一日8時間フルタイム働いて2ページしか進まない・・?
 ほんとにトガッシーは作画、は全部自分でやってるみたいです。トーンとかベタとか効果、吹き出しとかだけアシにまかせてるスタイルのよう。じゃないと4時間はかかりすぎですもの。
 たぶん普通の週間連載の漫画家って、ラフと大事なとこだけ描いてあとは分担して描いてると思います、ペン入れ、はアシに任せたりして。そこを譲らないからあぁいうことになるんですなw そりゃ腰も悪くしますよ。


  戸愚呂戦のあとすぐにむちゃくちゃになって、無茶苦茶な打ち切りになった、っていう記憶だったのですが、けっこう戸愚呂のあとも続いていました、仙水編こんなにあったのだ、という。念、能力、とHxHのキーワードはすでにこのへんに出ております。

 まぁそうはいっても後半はほんとめちゃくちゃなことには変わりありませんw 仙水編ですぐに終わらせればいいものを・・、これがジャンプの悪い癖。


  やっぱり相乗効果ってものがあると思いますね、同時代にDBがあって、ジョジョがあって、スラダンがあって・・よしオレも頑張ろう!!っていう。だせーコトバですが、ライバル、がいるってのは本当にありがたいこと。
 そういうのを流派、と呼んだりしますね、天才が一人現れると、それに集まるように次々とそれに続く才能が集まるっていう。プーシキンが現れ、ゴーゴリ、トルストイ、ドストエフスキー・・・と、次々と天才が現れる。漱石が現れ、森鴎外が現れ、芥川、太宰、と続く・・・
 ある種のトランス状態。そういうのを黄金時代っていうわけですが、そういう時代に生まれてないってのが悔やまれるだけですね。