2025年11月20日木曜日

2018  McQueen マックイーン モードの反逆児

  ファッションデザイナーであるアレキサンダー・マックイーンの半生を描いたドキュメンタリー。

 

 アレキサンダー・マックイーンって、あまりにも英雄みたいな名前、親の自信というかエゴが見えますね。日本なら信長とか景虎、みたいな名前・・・

 

 ファッションに詳しくなくても、パリコレでいろんなファッションショーを目にして、ぶち抜けてすごい才能がいる、ってのに気づくと思います。

 まず、ガリアーノ、これは次の機会に。ほいで、マルジェラ、そしてアレキサンダー・マックイーン。この三人がもはや現代のファッションの伝説となっていると思います。

 

 ガリアーノはユダヤ人批判をしてファッション界から追放、マルジェラは引退、マックイーンは・・・・・

 

自殺。

 

これが現代のモードの風景というわけ。 

 

 まずファッションショーってなんかふざけた衣装、誰が着るねんっていう服、そして乳首丸出しってイメージがありますが、ふざけた衣装は別として、乳首丸出しになったのはまず間違いなくこのアレキサンダー・マックイーンの功績といえます。

 過激でエロティック、そしてめちゃかっこいい。

 

 アレキサンダー・マックイーンはワーキングクラス出身、親はタクシードライバー、失業保険で生地を買って服を作っていたのですが、卒業制作のコレクションをイザベラ・ブロウ(イジー)というVogueのエディターが大金ですべて買い取ります。

(この失業保険を受けていた失業者からスターへ、ってのがOASISとまったく同じストーリー、90年代イギリス、クソみたいな不況であり死ぬほどクリエイティブな時代だったのですわ、日本と同じ) 

 

 イジーがマックイーンのパトロン兼愛人、みたいな関係となって、アレキサンダー・マックイーンをスターダムへと送り出す・・・。 

 ほいで27才でGivenchyのデザイナーへと突然抜擢。

 このGivenchyってのブランドがすごくて、その前があのガリアーノでした。ずっとジバンシーその人がデザイナーだったのですが、その後釜にあのガリアーノ、そしてマックイーンを抜擢した。それまでのジバンシーってあのオードリー・ヘプバーンとかが着るような服だったのにです。 

 これはなんでしょう老舗の京都の着物メーカーがいきなり20代のヒップホッパーをデザイナーにするみたいなぶっ飛んだ人選。

 ファッション業界なんてフェイク野郎ばかりだと思われがちで実際そのとおりなんですけど、やはり本物、もいるんですね。 

 

 一気にファッション界のスーパースターになったマックイーン、そうなると当然パーティーとドラッグ漬けの日々・・・

 これはそういう時代だったってことです。金持ちになったら、みんなコカイン漬けになってしまうのですわ。まともではいられぬ・・・

 

 もちろん幼少期には虐待を受け、もちろんバイセクシャルで、HIV Positive、母親の葬式の前日に、アレキサンダー・マックイーンはRIP。

 

 まさにこの時代って感じの人生。90年代のスーパースターの終わり。

 

本当の世紀末の終わりが2010年頃だったんだなぁと今になって気が付きましたね。そしてその次に来たものはなにか??

 

もちろんアレキサンダーのフォロワー、ただ過激でエロかったらいいんだろうみたいな、劣化コピーみたいなデザイナーがたくさん続いた、その次は 

 

AI生成による糞の山でした。 

 

 このAI生成のゴミ溜めの中から新たな才能が生まれるのか、それとも2010年に、本当に、ファッションというか人間のクリエイティビティは終わってしまったのか、果たしてってところですね。 

 

今のところ、 AIは非常に悪い影響しか与えてませんが、すべてをひっくり返してくれる天才が現れるのかもしれないし、本当に人間の知能は衰えて衰退していくだけなのかもしらん。

 

  

2002年6月28日 黄金の太陽 失われし時代

 黄金の太陽 開かれし封印の、続編。

 

物語は完全に繋がっている、続編というよりは前後編の後編という感じです。

 

ですがボリュームはさらにアップ、ジンの数も増え、こちらのキャラクターも8人に増え、戦略面では単純に倍になったと言えますでしょう。

 

 ですがシステム面はまったく同じ。同じ問題点を引き継いでいます。

 

ですがGBAのゲームでは最大のボリュームを誇るRPGであることが疑いの余地なし。GBAでワールドマップがあるゲームを作れるのかとびっくり。

 

 特に海外でこの黄金の太陽は人気が高い気がします。なぜかはわからんが非常に名作扱いされている。

 戦闘の戦略性が高くて、ジンの付け替え、召喚、が戦い方のバラエティを非常に豊富にしていて、いろんな戦い方が出来て、敵も絶妙な強さで歯ごたえがあってバランスが良い。 

 この戦略性の高さってのはかなりなもので、今回は更にアイテムでクラスチェンジできるというクラスもあって、あっ!こういうことね!って発見があります。

 しかしあまりにも自由にセットアップが可能でどうすりゃいいのかわからん!勝てない!ってこともありうる。

 注意すべきポイントは、強いクラスのパラメータ補正はめっちゃ高いということ。適当につけたクラスと上位クラスのパラメータは倍近く違う。考えなしにジンを解放するのもご法度。

 ただし召喚のダメージも桁違いなので、ダメージソースに召喚はマスト。ただ殴る戦法では勝てない。

 つまるとこやっぱりよく考えてちゃんと運用しないといけませんw 簡単な方法はない。ターン制でここまで行動を考えないといけないゲームも珍しい。  

 

 ラスボスは正直むちゃくちゃ強い。毎ターン、最強魔法を撃ってくる。こういう最強魔法ちょっとは出し惜しみするものですが、ほぼ90%毎ターンアルテマを撃ってくるみたいな感じ。しつこいわ!ってキレたくなる。またすべてのジンを外す、っていうクソチート技も出してきて、これはくらったら終わり。パターンが決まってるので確定でこの技はスタンさせないと必ず死ぬ。これはクソ行動ですw でもスタンは確定に入るので、ちゃんとターン数を数えよということ。RPGで通常攻略でターン数を数えさせるのは珍しい。

 攻略サイトを見ると、マグナ、とシェイドのジンを交互に使って防御を固めろ、とありますが、マグナ、は1からの引き継ぎ要素で1で隠しジンを獲得していないと入手出来ず、実質ほとんどの人は入手不能。なんの攻略にもなってない。

 

 けどオレを倒して経験値を稼げ、っていう役割の鳥もおりまして、コツコツレベル上げをすればもちろん勝てる。 

 ワタシはラスボスは強いほうがいいと思うはなのでこれは良いバランス。戦闘システムの自由さとか戦術の広さ、バランスはめちゃくちゃよくできていますし、ボリュームも携帯機とは思えないほどすごい。ポケモンと並ぶほどボリュームがあると思います。 

////////

問題点 

 

相変わらず(めっちゃくちゃ終盤まで)ルーラなどのワープ手段がなくて移動がクソ面倒

テキストやドット絵のアニメーションがもっさもさだったり

 ハードの性能で仕方ないとはいえ、グラフィックがガシャガシャなのが非常に残念。

 

魔法でギミックを動かして謎解きして進むってことなのですが、その魔法を使うためにいちいちジンの構成を入れ替えてジョブチェンジして魔法を使えるようにしないといけないのが非常に面倒。ギミックに使う魔法はデフォで使えるようにすればえぇやないですか。 

 

 物語・・・

 このゲームのストーリーは、ワタシはとっても不可解でして、1ではずっと、錬金術の解放を阻止するのだ!っていうことで、ずっとなんかエネルギーの解放みたいなのをする奴らと戦います。

 2になると、実は錬金術を解放してもしなくても、世界は滅びるのだ。ってことになる、今までやっていたことはすべて無駄で、どうせ滅びるなら錬金術を解放して、なんとかする方法を見つけよう。 

 まぢかよ・・・。こんなにいままでやってきたことがまったくの徒労であったことを知らされるのは、スターオーシャン3以来ですね。

 その無駄な争いのために死んでしまった奴らなどもいるんですが、すべて水に流して一緒に戦いしょうってことになる。

 いやほんとーーーーーに無駄だったな。しかもその無駄な戦いをするはめになったのもなんかもぞもぞとみんな真実を語りたがらず、それで誤解が生まれて戦うことになった。というとんでもなく不毛な争い。

 だがある意味リアルなのかもしれません。まぢで本当にどうでもいい理由で戦うことになるが、まぢで本当に何の意味もない戦い、これは現実を反映してるのかも。

 このゲームに登場するキャラも非常にクズが多い、自分勝手で話の通じない奴らが多いのです。これもリアリティを追求したのかも。ゲームは基本いい人間ばっかりで一部がクソっていうことが多いですが、このゲームは大抵クソばかりであるが、みんな小悪党やバカで図抜けた残虐非道のサイコもいないというリアルなバランス。 

 

  そもそも錬金術を封印しろ、と言ってたのはワイズマンという、神みたいな石で、結局ラスボスもワイズマンの作ったドラゴンみたいなので、すべてワイズマンの手の平で転がされてるというお話なんですが・・・ふーむ。 

 

  

2025年11月8日土曜日

2016 機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096

  ガンダムユニコーンって、パチンコしか知らないって人のほうが多いと思います。ワタシもパチンコしか知らなかった。

 でもワタシパチンコも打ったことはないのです、だが、パチンコのユニコーンが人気であるということだけは知ってる。

 そういうパチンコだけで謎の知名度を誇っているものってありますよね。シンフォギア、アクエリオン・・・・、さすがにエヴァは違うと思うけど。

 

 だから、あんまりおもしろくないのかなーと思って敬遠してたのですけど、予想を裏切って何倍も面白いです。これはファーストガンダムファンなど、昔ガンダムファンが楽しめる作品。

 ただかなり激重な話だったりするので、ワタシみたいに風邪をひいてやることがないから見たりするとかなりくらってしまうおそれあり。 

 

 舞台は逆襲のシャアから3年後。このファーストガンダム系列のストーリーラインを宇宙世紀ガンダムというらしい。

 ちなみにワタシガンダムは一応ちょこちょこ見てるけどまったく詳しくない。今回調べて初めて知った。

 WとかSEED、は別世界の物語なんですって。

 

 だから宇宙世紀ガンダムをちゃんとわかっていると、すごく楽しめる作品になっています。第一話からクインマンサが出てきて、うわー、懐かしい。でも一話目からクインマンサなんだって思ったら、クインマンサを小型化したクシャトリア、っていうMSらしいです。 

  

 ワタシはガンダム見たのははるか昔だったので、ほとんどわからなかったけども・・・。でもガンダムシリーズ、出来の良し悪しがでかくて、全部きちんと追うってのは無理ゲーですよね・・・。

 

 特にZZ、出来があんましでまじでほとんど全く覚えてない。すっぽり歴史的にそこが抜け落ちているというわけ。逆に逆襲のシャアはガンダムシリーズ最高傑作。この部分の歴史は非常に覚えている。

 

 さてさらにこのUCに手が出しずらい原因は、そのリリース経路が複雑怪奇ってことですね。メディアミックスしすぎて、ミックスジュースになっておる。

 

 なんだかわからないが、短期間の劇場公開と、それが終わったらすぐにOVAが出るっていうパターンで発表されていって、見る側としてはかなり難しい方式で放映されました。しかも4年近くの期間にわたって7作が公開。

 でも結構売れたようでもとは十分取れたみたい。

 

ほいでそれが2016年に再編集されてTV版となったのが RE:0096、です。ワタシはRE:0096のほうが新しいからこっちが正解やろと思って見ましたが、編集などが違っていてOVA版のほうが良かったのかもしらん。

 TV版が劇場版の後に作られてるってのは珍しいパターンですよね。いつも逆です、TV版を再編集して劇場版ってのがいつもの流れなので・・・。 

 

全然ワタシの耳に入って来なかったのはなんでか・・・?

 

 まぁこのUC、ガンダムのファンが作ってるって感じが非常にしますね。ファーストや逆シャアでガンダムファンになり、そいつらがサンライズに入社して、逆シャアの続きを作ってるって感じがすごいする、だからコアなガンダムファンがきちんとついてきてるって感じなのではないでしょうか。

 だから宇宙世紀ガンダム全然知らない勢が見ると、かなりちんぷんかんぷんだと思いますね、結構話自体が複雑でややこしい。

 ジオンって何?ザビって何?みたいなミリ知ら勢が見ても楽しくないと思う。ヒロインであるオードリーが、ザビの後継者ってのがわかっても。ザビ?って誰?だと全然話のレイヤーが見えてこない。

 

  作画も綺麗で、ややカメラアングルがくどいですけど非常に見やすくて楽しめます。

 

////////

 これは別にUCに限った話ではないんですけど、複雑すぎるMAとかメカは当然3D作画なんですけど、ワタシ3D作画だとやっぱがっかりしてしまいますね・・、もちろんメカなんだから3Dでえぇやん!パースも崩壊しないし、アニメーションだって一度モデリングしてしまえば60FPSだろうか120FPSだろうが非常になめらかに動かせる。

 でもその狂ってない、のがどーも、プラモデルが戦ってるように見えてしまうのですな、生きてる感がない。まぁロボットなんだからそれでいいっちゃいいのですけど・・。一応サイコフレームっていうパイロットの精神波みたいなので動かすMSもいますので、やっぱプラモ感があると残念。

 あと、3Dモデルだと、接触、のアニメーションがダサいのですよね。3Dモデルってようするにはペラペラのハリボテだから接触した時の量感、みたいなのが出ない。まぁそういうところは手書きでフォローしてますけども。

 

 あとこれもUCに限らずなのですが、ジオンのMS、いつからかかっこよくなりすぎてしまっていませんか。出渕デザインってことなのだろうけど。いつのころからか、ジオンのMS、MAはエイリアンみたいなツルツルSFメカみたいなのになって、ザクとかが持ってたダサかっこいい、いかにも敵、の兵器ってのが失われて、最新のネオジオンの兵器とガンダムが戦ってても、どっちがいいやつなのかまったくわからん。

 出渕デザインはちょっと洗練されすぎてるし、かっこよすぎて物語を壊してしまってる気がするのですが、ガンダムファンたちはどう思ってるのでしょうかね??ジオンらしさみたいなのがない。 

 もちろんジオンが悪、連邦が正義っていう物語ではないってのはわかってますけど、両方イケメンが戦ってるイケメン大戦争みたいになるとうーん、なんじゃいこれはってなりませんか??

 シナンジュ、どう見ても敵が乗るロボットには見えんぜ。 

 片方はシャープでかっこいい系、もう一方はレトロでマッシブ系っていうふうに色をつけるべきなんじゃないのとおもふ。 

 地上のジオンの残党達は結構昔ながらのジオンのちょいダサデザインを引き継いでいる。宇宙のネオジオンのデザインが、ツルツルデザインということみたい。 

 /////////

基本的な物語の構造は、ファーストそのもので、シャアみたいなやつがいて(というよりシャアそのものだろうオマエ)、おっさんであるけど人徳者のおっさんがいたり、落胆して砂漠を歩いてみたりと、大切な仲間で死んだりと、ファーストのストーリーラインをなぞっていく。 

 それに+して、ラプラスの箱、っていう物語の鍵になる秘密があって、そのラプラスの箱が何なのかをずっと探し続けるっていう話。

 このラプラスの箱の正体、はまぢで意外すぎる代物。まっっったく予想外。 

 宇宙世紀ガンダムの歴史を、これまでよくわかんなかった部分を辻褄合わせて説明してくれていくって感じです、もちろん後付ですけど。

 よく出てくる、アナハイム、の出自がやっとわかったりとか、連邦政府ってものがどうやって作られたのかとか。ほぇー、そういうことなのね、って感じ。

 たぶんですが、ガンダムオリジン、を読んでるとすごく話がよくわかる。逆にZやZZの話はほとんどまったく出てこない。

 アムロはちらちら片鱗が出てくるけど、カミーユは一切出てこない、もちろんジュドーも。っていうかアムロって死んだの??? 

 キャラの造形は昔よりもさらにエスカレートして劇場型っていうのか、みんな非常に感情的でエキサイトしている。これはサイコミュがそうさせてるんでしょうか・・・

 後半にいくにつれてほぼロボットというよりも超能力やスピった話になるのもオリジナル準拠。

 

 逆シャアで最高のフィナーレ、それに付け加えるなんて蛇足だろって思われそうですが、最新の綺麗な作画でやってみるってのも良いもの、やっぱガンダムファンにとっては宇宙世紀ガンダムシリーズを作るってのは相当覚悟と思い入れが違うんでしょう、気合、執念みたいなものを感じます。ほんとガンダムファンの情熱ってのは刮目スべきものがあるというわけですね。

 

 やっぱOVA版で見たほうがいいと思う。 

 

2025年11月3日月曜日

2002年3月14日 ワイルドアームズ アドヴァンスドサード』WILD ARMS Advanced 3rd

  ワイルドアームズのもちろん三作目。

この作品で、ワイルドアームズっていうゲームがようやく完成したって気がワタシはしますね。2も良かったですが、3は非常にプレイがしやすい。

 

PS2は2001年にグランツーリスモ3、そしてFFXで完全に覇権を確立。ここから完全にPS2の時代が訪れる。ゲーム歴史で珍しき任天堂劣勢の時代。 

 

 普通のRPGとかなり違っていて、まず装備がない。

ARMという武器のカスタムと、ミーディアム、っていうまぁ召喚獣みたいなのを装備してそれを育てていくってのに育成要素は集約されております。

 ミーディアム、ガーディアンはつけかえ自由。ガーディアンにそれぞれスキルやら能力アップやらの効果があるので、好きなビルドでキャラを育成できる・・・、けどもやっぱりキャラの素のパラメータによって、やはり主人公が回復役になるか・・?


 

 RPGとしてのボリュームはめちゃくちゃあって、まず普通にクリアするだけでも相当なvボリューム。やりこみ要素として裏ダンジョンみたいなの&隠しボスもめちゃくちゃ豊富に用意されていて、やりこみ勢にはかなりやりごたえのある内容となっています。 

 

 物語はかなりの程度西部劇+ファンタジー、って感じ。

 主人公であるややお嬢様のヴァージニアが、渡り鳥となって、自分のやるべきことを見つける、みたいなお話・・・

 かと思いきや、ドラゴンやらナノマシンやら・・みたいなわりとSFチックな話になっていきます。

 ぶっちゃけ、ほぼ意味わからんかったです。ストーリーは2のほうが圧倒的によき。 

 

 戦闘システムは2と同じですが、ワイルドアームズというとグラフィックがガシャガシャってのが問題でしたが、さすがにPS2、ようやく違和感のないグラフィック、アニメ調のいい感じのグラフィックに落ち着きました。

 もちろんFFXと比べると、同じ時代のゲームとは思えませんが、あっちがリアル超ならこっちはアニメ調でやるべ、っていうスクウェア、カプコンのリアル路線とその他の棲み分けがハッキリしたという感じですね。 

 

 ただ惜しむらくは、主人公のヴァージニア、デザインが絶妙に可愛くないんですよね、ワタシの趣味かもしれませんが、なんか芋っぽいっていうのか、ちょとダサいっすね。 

 

/////////

 改善すべきポイント

逃げられない。 そのかわりといってはなんですが、エンカウントに入る前にエンカウントキャンセルが出来ます。実は全部キャンセルでOK。

 というのもこのゲーム雑魚がろくに経験値も金も落とさない。経験値も金もボスで稼ぐしかないです。ボスで経験値と金が稼げるアイテムを使うしかない。雑魚と戦うのは時間の無駄。ボスは雑魚の100倍くらい経験値がある。 

 面倒なレベル上げをうまく回避できるよ、ってことなのだと思うのですが、じゃあ雑魚はそもそもいるのかしら??とも思う。そして回避してしまうとどんな雑魚がいるのかもわからないで終わってしまう。 

 

・謎解き中にエンカする。

これはまじで不具合みたいなもんで、謎解きをして爆弾とかをセットしてる途中でエンカして、戦闘が終わると爆弾がなくなって失敗とかします。ダッシュとかも同様。謎解き部屋はエンカしないようにすべき。結構これって基本な気がするのですけど・・・ 

 

・物語上仕方ないかもしれないんですが、どこを行っても荒野で、マップがすべて同じだと行っても過言ではない。前後左右、方角もまったくわからん。全部砂漠と行ってもいい。マップのUIも使いにくいしわかりにくい。

 

・回復リソース乏しい。これは良し悪しなんですけど、このゲーム回復アイテムは有限で買えない。さらに魔法もメニュー画面では使えず戦闘中にだけ、しかも回復量も少ない。

 敵はボカスカ全体魔法使って来ますがなぜかこっちは必殺扱いで一人しか使えない。テント、的なセーブポイントでの回復みたいなものもない。

 とにかく回復に困るゲーム。敵を一体残してちまちま防御して回復っていうダルいことをしないといけなくなる。 

 

・序盤ろくにダメージが入らない。ミーディアムで力を強化したキャラ、あるいは魔法強化キャラの弱点魔法以外まじでダメージが出ない。ARMを強化するにも当然金がないので、これも物理攻撃、どうかんがえてもクライヴ固定でクライブだけを強化するのが吉。バランスで育てるとまじで弱い。

 一つだけ異様にダメージが出るのがバリアント、という魔法で、これはHPが少ないとダメージが出るで魔法なんですが、これだけ異常に強くて、8倍くらいダメージが出る、いや幅がでかすぎるだろうて。   

とにかく強化を一人(クライヴ)に集中させるほうが強い、というパーティ全否定のバランスとなっておりやす。ほかはサポート魔法と肉壁くらいしかやることない。 

 クライヴは強化していくととんでもない超火力になる。 

 

 さらに、ファイネストアーツ  というこれは隠しなのですかな?ゲーム中確定では一個しか入手できないアイテムから覚えるスキルで

 FPMAXで弾がない状態でガトリングを撃つと、5万ダメージくらい出るっていう攻撃が出ます。一切発動条件とかの説明がありませんので隠しってことなのだと思います、バランスブレイカーなのですが、逆に隠しや裏ボス相手にはこれが主なダメージソース。

 ストーリーでこれを使うとほぼボスもワンキルなので使わないほうがいいかと・・・。 それにしてもあまりにも極端では??

 

・ストーリーなんですが、なんかこう、舞台設定は西部劇なのに、物語はSFっぽい専門用語の嵐、ようは想い出、が世界を作る、みてーな話なんですが、時代劇でFF7をやってるみたいなちぐはぐな感じです。

 なんとなくやりたいことはわかるけども・・・、上手く行ってないって感じがしました。一番良くないのは、敵、に魅力がないからかも。とにかく戦うことしか脳のない改造人間と、ただただわがままな夢魔の少女。好きになれる要素が全然ない。敵、に魅力がない物語は魅力がないです。物語ってのは、実は主人公じゃなくて、敵が作るものだから。 

  

2025年10月30日木曜日

1934 なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか? 原題:Why Didn't They Ask Evans?  クリスティ

  クリスティ最盛期の時代の作品ですが、なかなか異色の作品。

 そもそも謎解きではありません、探偵がでてこないタイプの作品ですね。

 

いわばスリラー?っていうのでしょうか。 

 

 貴族のフランキーと牧師の息子ボビィのコンビがある事件を追って行動するっていう感じ。

 

 フランキーはお転婆娘・・・。このお転婆娘って言葉久々に聞いたという気がしますね。お転婆って・・・。時代遅れの言葉になったものです。

 あとフランキー、つまりフランシス、が女性ってのがなんかしっくりこなくなりですか?フランシスカ、ならわかるけど。フランキーというとワンピースのイメージがありすぎるし、どうもファンキー、っていうイメージもあって、ヒロインがフランキー・・?ってのが最後までしっくりこない。ネイティブにはどうなのかわからんが・・・。

 

 あの肝心のタイトルにもある、エヴァンズ、なんですが、これも女です。エヴァンズで女??エヴァンズというとやっぱ男のイメージがありますよね。これもネイティブ感覚では違うのか・・・・?エヴァンズってのはベタな名前なのは間違いないですが、女のエヴァンズっていう登場人物は初めての気がする。エミリー、とかでしょう普通。

 エヴァンズなのに女だったのか、みたいな描写もないので、女のエヴァンズは普通にいるみたい・・・?

 エヴァンズと調べると、考古学者アーサー・エヴァンズしかヒットしません。もちろん男です。あともともとの名前の意味は、エヴァンの息子  を意味する、ウェールズ語らしいです。

 これはなんでこうしたのやら・・・・・??

 

 ほいで出来なのですが、ふーむ、これは実にとらえどころのない作品でして、本当に最後の最後まで、事件の全容がほとんどまったくわからんっていうもので、一体誰が犯人なのだ?ドキドキ、というよりも、一体これはそもそもどういう話なん??っていうずっと宙ぶらりんが続く、そういう意味では、文字通り、サスペンス、ではある。

 でもなんか変じゃね??そうはならんやろ、みたいな荒い部分も多い気がする・・これは素人探偵と素人犯罪者だからガバガバなのだってことかもしれませんが・・・ 

 

 うーん・・・やっぱりでも、ポアロみたいな探偵もの、がワタシは好きかなぁ・・・。 

2025年10月20日月曜日

1995 天地創造  クインテット エニックス

  クインテット エニックスによる神様三部作の最後の作品。

 

先に言ってしまいましょう。

 

傑作です 

 

 これはどう考えても絶対やるべきゲーム、危うくこれをやらずに死ぬとこでした、あぶないあぶない。

 

 まずオープニングを見ただけで、これは傑作だろ、っていうオーラを感じます。これってあるんですよね、黒澤明の「七人の侍」 最初の 「東宝」のロゴだけで名作の匂いがするんですよね。東宝のロゴはいつも一緒だろと思うのですが、なんか違うような気配、がするんです。

 

 ストーリーは非常に壮大。地裏、の街に住む少年が、なんかしらんがパンドラの箱を開けることで、すべてが無に帰した表世界、地表に大陸を出現させるところから、水や大地、生き物を蘇らせていくことになります・・・

 

 文字通りを世界を巡って旅する、アクションゲームとは思えないボリューム満点の作り。

ワールドマップは文字通りリアルの世界地図なんですが、相当作りこまれています。

  さらに、おつかいイベントをこなすことで街が発展していくというアクトレイザーへのセルフオマージュもあって本当にボリューム満点太郎。 

これまでの経験を活かしてアクションパートも相当快適となりアクションも充実しました。ドット絵のアニメーションも聖剣伝説3みたいに細かい。

 

 デザインはロトの紋章の藤原カムイ、これはまぁそこそこ良きです。 

 

  さて物語なのですが、これは自分でやってみて確かめろ!といいたいところですが、さすがに30年前の作品なんでネタバレしてもいいでしょう。

 ってかこれ30年前の作品??嘘でしょ、バグだろ・・・

 

 主人公のアークは世界を復興させていくうちに、天才科学者ベルーガ、の研究所にたどり着いて、世界が滅んだ理由をしることに。

 ベルーガはどうやら、人間を死の恐怖から救うために最初は医者としてDNA医療を研究して多くの人の命を救った。だがアスモデウス、という殺人ウィルスが広まってしまい人類は絶滅の危機に?ベルーガはそのアスモデウスのワクチンを製造、人類を救おうとしますが間に合わず人類は滅びることになってしまったらしい。 

 ベルーガは自分を冷凍保存して、世界が復興したら再生するようにして眠りにつく・・・。だがアークが世界を復興してベルーガを目覚めさせると、ベルーガはどうやら再生医療という名目でゾンビを製造して、さらに選ばれた人間だけが生き残るようにしていたらしい・・

 アークは実はベルーガに利用されていただけ・・・こんなことのために今まで旅をしてきたのか・・・用済みになったアークは始末されることに

 アークは死にかけますが、クマリ、というダライ・ラマみたいな転生した高僧に命を救われる、星の光の欠片を集めて、ベルーガを止めてくれとのこと・・・。(オマエがやれ) 

 

 ベルーガもまたダークガイアという闇の地球?みたいなのに操られていただけで無惨な最期を迎えます。

 地裏世界は、ダークガイアが表世界を征服するためにつくったコピー世界であり、アークも光のアークのコピー人間、ダークアークなのでした。自分が今までやっていたことはダークガイアの思惑通りだったのか

 アークは光のアークと出会って、ダークガイアをぶっ飛ばしにいく・・・・

 

こういう物語ですね。 

  

//////

 改善すべき点 

 非常に傑作であるゆえに、なんでこここうしなかったんだ!っていう惜しいポイントが非常に惜しまれます。

 

・魔法が一回しか使えない。魔法弾方式といえばいいのか、カートリッジみたいなのに魔法を入れて、一発しか使えません。しかも有料。

 わざわざ街に戻って、金を払って魔法を入れて・・・ってのが普通に面倒であります。

そして肝心のボスでは使えない!!  使えるボスもいますが、ここぞってときに封印されていて使えない、じゃあ今まで集めて来たのなんやってん!!

 

・UI操作系がめんどい。

 非常に凝った作りになっているのですが、ただただ操作が面倒です。アイテム欄を開いて・・・武器画面を開いて・・・次は防具画面を開いて・・・魔法ボックスを開いて・・・ただ道具を使うってだけでめっちゃ操作が多いのです、ロードも長い。

 これはUI周りは凝った演出を入れずに簡潔で視認明瞭なものにせよっていう戒めですね。

 

・ダメージバランスががばいばぁちゃん。

 ちからが1違うだけでダメージが全然違うので、レベルが低いと、まったくダメージが通らないで詰むことになります。属性のダメージ軽減率もえぐすぎる。属性が悪いとダメージがほぼない、でもあっ属性が悪いのか、と思って武器変えても、素のちからが足りないとやっぱりダメージ1。これはもっと細かい調整が必要ですね。 

 レベル制度ゆえの弊害とも言える。 レベルが2上がるだけでダメージが50倍くらいになったりする。これはほんとそもそものダメージ計算式がよろしくないですね。どういうことなんだろう?指数関数でも使ってるの??

 魔法が有効なボスは魔法連打しかない。まじで普通のなぐりでは全然ダメージが通らんのです。 魔法持ってきてなかったら詰み。やはりこれも魔法が実質アイテム扱いで、MPみたいに回復したりしないことの弊害。

 

 ボスに限らず基本的に敵がクソ硬いのでレベル上げ必須。これはでもこの時代のゲームって感じかもしれませんね、レベル上げ必須。それでプレイ時間を稼ぐってのが当たり前でしたから。レベル上げの無いドラクエなんて考えられないですもの。

 レベル上げ作業がゲームにとって必要なのか、いらないものなのか、これは人による、としか言えません。あまりにも作業だったり、周回すぎるのは嫌ですが、ハクスラ的にレアドロップ狙ったり、じわじわ強くさせていくのが楽しかったりもする。サクサクすぎてもぬるいと感じたり・・・ 

 そういうとこがエニックスらしさ、なのかも。 

 

 ちなみにラスボスなんですが、 回避不能攻撃  を連発してくるクソボスとなっていますw ガードすることでダメージを抑えられますが、絶対に被弾します。唯一可能な回避方法は、アイテム欄を開くポーズバッファを使ってダメージ判定をくぐり抜けるというグリッチに近いもの。

 そしてこれがクソ長い。回避不能なのは二億歩ゆずってよしとしよう、けど長いのはダメ。

 もちろん魔法は使えない。  まじで魔法役に立たない。

難易度自体はそれほど高くなくて、レベルさえあれば、テクニックは必要ない。逆にレベルが足りてないと回避不能レーザーで削りきられて絶対死ぬ。 

//////////

 クインテットはこの神様シリーズのあとも2008年頃まで存続していたのですが、なぜか制作協力、みたいな下請けみたいな仕事しかしなくなり、自ら主体となったゲームを作らなくなりました。なんでかしら・・・、この天地創造ですべて出し尽くして燃え尽きたのかも。

 というかクインテットに限らず、たくさんのゲーム会社が存在した90年代から、00年代に入るとあんまりミリオンヒットみたいな大ヒットゲームは生まれなくなり、スクウェアもエニックスと合併したり、ほとんどの企業は潰れて、5本指で足りるくらいの大企業のみしか存在出来なくなりました。自動車産業みたいんですね。

 新たな新規ゲーム会社がFFXみたいなゲームを作れるわけないので、新規参入はほぼ不可能になってしまいました、ゲームの黄金時代は去った・・・

 ですがDSがヒットして、また中小規模のゲームが作られるようになり、さらにスマホゲームが出てきて、潮目が変わっていくことになりにけり・・・ 

 そしてアンテやマイクラのヒットによって、インディゲームが新たなゲームの潮流を生み出し、ゲーム産業はエンタメの主役となり、現代はゲームは第二のピーク、銀の時代といえるのかもしれません。 

2025年10月13日月曜日

2006年3月30日 ゼノサーガI・II

  ゼノサーガは、あの、「怪作」ゼノギアスの、続編。

 

 ゲームをやればすぐに確かにこれはゼノギアスのあれだ、UIとかフォントとか音とか・・・

 

 ゼノギアスが未完成のまま発売されて、終盤めちゃめちゃになったのので、このゼノサーガでちゃんと完成したものを・・・という予定でしたが

  

 ゼノサーガはさらに大問題を起こしてクソゲーを生み出してしまうことに・・・

 

 まずゼノサーガは三部構成で1、はそこそこの出来・・でもムービーだらけのムービーゲーム・・・で2は空前絶後のクソゲー。スタッフの移動やらなんやらかんやら、内輪揉め最悪の事態になる、というクソゲーができる顛末としても最低の展開に・・・

 

 ほいでそっからなんやかんやらあり、 物語も完結しないままゼノシリーズもモノリスソフトも息の根が止まったかと思いきや、なんとDS、で1,2はこういう話でした、みたいな完全リメイクが作られました。

 この1,2はドラクエ1,2みたいに二本作品が入ってるわけではなくて、1,2の物語のダイジェスト版みたいな奇妙なゲーム。ゼノお得意のダイジェストでお届けってやつです。 

  

 ほいでその後に3が発売され、なんとか強引にとにかく終わらせた、・・という複雑な経緯。

 3はまだワタシやってませんのでなんとも言えませんが、これは賛否両論、少なくともクソゲーではないとのこと。 

 

 ほいでまたそのあと、ゼノブレイド、として完全に別物として再生を果たしたのはみなさんご存知の通り。もうゼノは絶対終わった、ってとこからの奇跡の復活劇です。 

 でも本当にまったくの別ゲーで、ギアス、サーガはSFでしたが、ブレイドはブレイドなだけあってかなりファンタジー寄りだし、子供向けっぽくもある。ブレイドはギアスの持っていたような、鬱ゲーというか狂気じみた要素は薄まり、ハードも任天堂で、アニメチックな正統派RPGとなりました。

 

//////////

 さぁようやく本題、この1,2なんですが、クソゲーとはいえ2つのPS2のゲームを一本のDSにまとめるなんてのは、不可能な話。グラフィックからなにからまったく別のゲームです。

 前述の通りほぼアドベンチャーゲーム、ゼノサーガの物語をダイジェストでお届けして、RPGはおまけって感じです。FGOみたいな感じといえばわかりやすいか。お話を読むのが8割くらいのゲーム。

 

 ほいでその問題の内容なんですが

 

 いやエヴァンゲリオンすぎるだろうて。

 

精神汚染を受けて、エヴァーに侵入されているのは間違いなくモノリスソフトです。 

 

 ゼノギアスももちろんエヴァの要素はありましたが、ゼノサーガはエヴァに取り憑かれています、言葉使い、構図、デザイン、テンポ、展開、エヴァンゲリオンの(負の)遺産に取り憑かれまくっておる。

 

 ですが、ギアス的な要素も結構残っていて、このゲームの半分は、用語集を開いて、いったいこいつらは何を言ってるんだ?ってのと、用語集のそれっぽいハードコアSFの説明、略称などを紐解いていくことになる。(用語集を開かないとまったく意味がわからない、それくらい専門用語だらけだしなんの説明もない、用語集は最初からすべて埋まってるのでこの辞書で本文を解読せよ、っていう、このゲームの最重要アイテムといえます)

 

 そういうわけで設定やプロットは、好きか嫌いか、など趣味の問題によるものもありますが、とにかく熱量があるのは間違いない。どんなものでも、やっぱり熱量があって作られているものはいいもの。

 結局のとこ、ワタシが創作物に求めてるのはこの熱量、パトスなのかもしらん。クソゲーと虚無ゲーを分けるのもこのパトス。クソゲーにはパトスがあるから、面白くなくても、手を出してしまう。反対に、生成AIを駆使して作りました、みたいなパット見はきれいに見えても、実際は効率よく簡単に金儲けしたいっていうものには興味が魅かれません。

  

 物語も、もちろん緻密に構成された、美しい構造、もいいけれど、そこにパトスが感じられないと、ただ単に、きれいに積み上げられたコンテナと変わらない。ピラミッドには、どういう意図かわかんないけどなにかパトスが感じられて、コンテナには効率重視しか感じられないということです。

 ただしピラミッドは非常に邪悪な気配がするのだけど・・・・

 

 ///////////////

 物語 

 その物語なんですが、ひじょーーーーにシンプルに説明すると

ヨアヒム、っていう天才科学者が、ゾハル、っていうなんかすごい謎の物体を発見して、レアリアンというなんだかすごい人工生命体と虚数空間への扉、ほいで虚数空間の生き物グノーシスってのを召喚して、世界は大混乱。

 星は吹っ飛んで、別の星へ行き、そのゾハルってのが封印され、やや小康状態を得ましたが、また誰かがまたそのゾハルを利用として混乱が起きるぞ・・・

 ヨアヒムは狂人だと言われてるけどさてその真相は??っていう感じの話。

 

 まぁこのイカれた天才科学者がとんでもないことをして、みんなであたふたするってのはハードSFではベタですね。FF7もそういう感じの話。

 ほいでハードSFの封印やらストッパーは絶対にぶっ壊れて暴走するのもお約束。どんだけ科学が進歩して、何重もプロテクトを張っても、いっつも想定外のことですーぐに封印ぶっ壊れる。いい加減学習しろw と言いたいけど暴走しないとジュラシックパーク始まんないからさ・・・

 

 主人公は地味なメガネ女子という珍しいパターン。もちろん事故で親は死んでおり、なにか特別な能力とトラウマ的な過去を抱えています。もう女主人公ってのは必ずそうなんだから。トラウマや暗い過去を持ってない女なんてありえない。 

 ほいでもうひとつ、KOSMOSっていう、主人公が作ってるロボットがあるのですが、これはもちろんただのロボットじゃなくて、世界を滅ぼす力をもちろん持っています。まんまエヴァ初号機、美少女になったエヴァーです。これも主人公、パッケージに写ってる青い髪の女、がKOSMOSです。 

 

 ですがほとんど活躍しませんw

 

KOSMOSはほぼ壊れていて、寝てるか離脱していますし、そもそもほとんど喋りません。むしろ物語の中心は、MOMOというヨアヒム博士が自分の娘に似せて作ったロボットと、こっちも改造人間でずっと子供のままのルベド、が中心です。 

 

 これだけ言えば あー、だいたいそういう感じね、ってのは9割伝わったと思います。あとは主人公が隠された真相と自分のトラウマ、精神世界で格闘するって話です。

 

 と、わかったようなことを書きましたが、一応真面目に解読を試みましたが、ほとんど意味はわかりませんでしたw 

 結構ちゃんと読もうとしてこれなのだから、雰囲気で適当にプレイするとまぢで一つも意味がわからんと思われます。とにかく膨大な独自の固有名詞と、疑似科学の海ですので。

 でもそれが狙いで、ふ~む、全然わからん。とオーディエンスを煙に巻いて謎めいた雰囲気を味合わせるのがこのゼノの狙いだと思うので、そんな真面目に読み込むことはないと思われます。どうやら、結局未完成のままらしですし・・・。 

 

 あとギアス、は救いの無いトラウマ鬱ゲーでしたが、サーガはトラウマを抱えてそれと向き合って成長しよう!っていう結構前向きな物語で鬱度はかなり減少、一般人にも接種可能な範囲になったと思います。 

///////

グッドポイント 

 

・やはり物語。好き嫌いが別れるでしょうが、普通のRPGよりもかなりの熱量とボリュームが込められている。 

 

・SE  ゼノシリーズの効果音っていいですね。なんか冷たい感じで、世界観とマッチした音となっています。ポコっ・・・って感じの音。 

//////////

問題点

・マップが単調でどこに行けばいいのかさっぱりわからん。この斜め視点ってダンジョンが単調になりがちですよね、まだトップダウンのほうがいい。

 

・ワールドマップなどもなく、さらにずっと室内で広大な宇宙の物語なのですがひどく狭苦しい感じを受ける

 

・RPG部分が薄い。

一例ですが主人公の武器はメールで送られてくるだけ、しかも名前は1~9と数字が違うだけ、なのにめちゃ強い。 戦闘システムなどもうちょっと突き詰めれば面白くなりそうな予感はあるのですが、何分RPGパートのボリュームがそもそも薄いのです。すぐに終わる。

 

・エンカ率たかすんぎ。体感5歩で1エンカする。雑魚が弱いのがまだ救い・・・ どうやら、走るとエンカ率が高くなるらしい、じゃあ歩けっていうのか??

 

・相変わらずロボットに乗ってからの戦闘バランスがガバガバ。とにかく必殺連発するだけのゲームになる。せっかく鍛えたパイロットの必殺などはまったくの無意味に・・・。 

 ちなみにラスボスも全然たいしたことない。 

 

 

//////////////

 総合的に見ますと、やっぱりサーガよりギアスのほうが良かったという結論になってしまいます、ギアスの完全版、リメイクではなくファーストメイク、が出ることを待ち望む・・けども無いほうがいいのかなとも思いはじめたりもする。

 ギアスは怪作、奇作、っていう評価でしたが最近はもう神格化され始めている。 未完成であるから、こその魅力ってものも多分にある。ミロのヴィーナス効果ですね。ミロのヴィーナスが普通にちゃんと全部揃ってたら、ただの普通の彫像でしかなかったかもしれない。両腕がもがれているからこそ、印象的なわけです。

 FF7のリメイクがそうだったように、リメイクすると、ただそこそこ面白いだけ。のゲームになりかねない。昨今の大作ゲームにありがちな、まぁまぁ普通に面白い。けど特に何も印象に残らないっていうふうな・・・。 

 これはもう3Dゲームのアセット化問題と思われます、人間のモデル、木のモデル、戦闘システム、ほぼ完成されたアセットがあって、それを組み合わせるだけでゲームができる。逆に、ちょっと変わったものを作ろうとすると、今までのアセットが流用できず一気にコストがあがるようになる。

 ゲームエンジンってものも、ある程度決まった形のゲームが作りやすいように出来てるから、そしてそれに従うことで大衆が好む、面白いゲームが作れます。

 でもそうなることで、なんじゃこの操作性・・??何このシステム??見たこと無いパターン・・・ みたいなものは現れない。昨今わざとそうしてるので無い限り、操作感がもっさりしてたり、クセ、みたいなものはクソゲーにも存在してない。それもそのはずゲームエンジンに操作システムはビルトインされてるので、むしろそのデフォルトのシステムに手を出せないクソゲーのほうが、クセがない、ヴァニラの操作になっているというわけ。

 

//////////

総評 

 総評として、3に続く。で終わるので、めちゃくちゃなことになってしまったゼノサーガシリーズを3へと橋渡しするという役目を持って生まれたゲーム。ストーリーを整理してまとめるってことなので、これは3をやってみるみるまでは評価はお預けということにしておきましょう。 

 っていうか普通2であんなことになったら、そのままぽしゃって終わるものですが、こんなダイジェスト版ゲームまで作ってなんとしてでも終わりまでやる、というモノリスソフトの気合を評価すべきですね。