2014年12月27日土曜日

香港デモ 若者たちの 反乱 ドキュメンタリー

 香港での学生のデモを特集したドキュメンタリーがNHKでやってました。非常に言いたいことはわかるんですけど、よく考えるとすげー奇妙な話ですよね。

 

若者の言い分はもぉあらゆる世界の若者の言い分と同じでして、貧富の格差が拡大していて金持ち優遇ばかりの政府は言論統制をしようとしている。ってことです。世界中のあらゆる政府がだいたいそうだと思うんですけど。別に中国共産党が特別そうってわけじゃない。



 けどすげー妙な話ですよね、その貧富の格差ってのを無くしたいから 共産主義、ってものが生まれたのに、暫定民主政府の香港が共産主義に反対して、貧富の格差を失くすために民主主義を守りたい!?

 逆じゃない?って思うんですけど。民主主義になったからといって貧富の格差をなくすようになるというのは全然無いです、勉強不足って感じです。なぜかっていうに、ほとんどの人は貧富の格差に怒ってるのではなくて、自分が金持ちじゃないことに怒ってるだけですから。自分が金持ちになった時に、貧富の格差はおかしいと、言う人間が多数派なら、貧富の格差があっても、それは自発的に解消される。政府の手なんて借りなくても。
 そうじゃないならそれは多数派の意見じゃないんです、だから民主主義だろうが、共産主義だろうか、結果は同じですよ。


 中国共産党は別に共産主義でもなんでもないから話がややこしくなってるけど、拝金主義は世界のほぼすべての政府(人間)に共通している性質で、貧富の格差というのは、豊かさとほんとは同じものです。

 社会の公平さというのを求めて失敗した、典型的失敗例そのものを目の前に見てるのに、自分たちが同じ鉄を踏んでるってのに気づかないのですかね。

 公平で豊かな社会なんてのは幻想で、そんなもの存在しない。公平じゃないから豊かなんだろうに。社会の制度を変えたからって貧富の差がなくなるなんてのは、このツボを買えばオカネが儲かるってくらいまったくの大嘘です。


  けどそんなことよりももっと痛切に感じるのは、最近香港に限らずシリアとか中東、ロシア周辺、台湾、など中国の周辺国でデモをよくやってますけど、デモってのはまったく無力なんだなってのを感じますね。いっくらデモをやったって何も変わらん。だから昔の人間は野蛮で暴力的であるっていうのは間違ってるってのが身にしみてわかりますよね、話し合いでは何も変わらないんだ、ってのをずっっっっとここ最近の世界は証明し続けていますから。暴力に走らないのは、むしろ、野蛮であるのではなくて、覚悟と状況把握が足りてないってことになりかねん。暴力を好むから暴力に走ってるわけじゃないってことです。武力闘争しか道が無いからそれをとらざるを得ない、みんなそういう苦肉の決断をして闘ってきたんだろうなと感じるのです。
 何の効果も無いってわかってて座り込みとかをしてるのがむしろアホなんじゃないかって思ってしまいますね。