今更ですが見てしまいました。
正直、割りとよく出来ていました。これは売れますね。でも人気が爆発したのはゲームからで、そっからアニメを見てみようってみんななった、というのがワタシの感覚です。
ゲームは、実は非常にエポックメイキングな作品でして、FF7、マリオ64が3Dゲームの新時代を告げたように、ウマ娘のスマホゲームは「セルルック3DCG」いわばアニメ塗りっぽい3DCGゲームの時代に塗り替えたゲームとなりました、もちろんそれまでにも色々あったのですけど、この大ヒットが、セルルック3Dの時代を告げたでしょうね、これからめちゃくちゃこのアニメ調3Dのスタイルが流行るというか、デフォルトになるでしょう。スマホゲーでスムーズに動く3Dって実は本当はすごい技術、制作がめっちゃ遅れたのもうなづけます。スマホのスペック上がり待ちだったのだと思う。
アニメーションもところどころ3Dと2Dのリミックスです、でもアニメのほうはまだまだ手塗りのほうが比率が高いですね。セルルックはズームされるとまだまだ違和感があります、でもロングのモブシーンなどにはピッタリ、簡単にモブを量産できます。
アニメのプロット自体は、スペ、エル、グラスのマルガイの怪物二頭と日本の総大将、という時代に、サイレンススズカの神話を組み合わせたようなお話になっております。
この時代というのが、ちょうど日本のウマと世界のウマ、という対立関係というか、ライヴァル関係にあった時代なのですよね、日本の馬に世界なんか勝てるわけない、っていう派と、いや日本の馬で世界の頂点を目指す!っていうので熱い議論があった時代。現代ではもはや日本の馬が世界で勝つのは当たり前、香港シリーズは全部獲ったし、ドバイワールドカップも、なんとブリーダーズカップでさえ勝ち星をあげてる、凱旋門を除けば大活躍です。フランスでだってタイキシャトルがマイルでは世界の頂点を獲ってますし。
スズカの物語はもはや神話になっているので説明不要、競馬ファンはスズカとライスシャワーの名前を聞くと胸がギュっとなります。
日本競馬のいちばん有名な神話はご存知白い伝説オグリ、そしてディープ、オルフェ、次にスズカって感じですかね。ワタシはナリタブライアン、ヒシアマ時代が好きですが。
社台ファームはライセンス貸してくれへんらしいので、ディープのオルフェも登場しません。まぁ社台もディープのオーナーも、大富豪なので交渉の余地がないですよね、相手が企業とかならオカネで解決コラボ実現ってことも出来るけど、相手が大富豪では交渉のテーブルにつかせることが出来ません。石油王を説得するなんて誰にも出来ませんからね
たぶん競馬知らん人にもどうにかアピール出来るように全体的にあっさり、軽い物語にしてるという気がしますね。スズカも死なないですし。明るい物語にしようっていう方針なのだと思われます、ワタシもそれでいいのかなとも思う。
もっとドラマチックに、みんなの強烈なトラウマになるように、エヴァみたいに誰かを殺すこともできますが、世間が暗いときには明るいものを、世間が浮かれてるときには暗いものを、逆を作るのは良いとされてます。今世間はお先真っ暗のどん底状態ですんで、底抜けに明るいものを作ったほうが時代の流れですよね。ウマを美少女にするっていうまぁギャルゲーですので、明るい方向にして良かったのだと思います。
そうはいいつつ、エヴァはバブル崩壊でこれもまじでどん底、最悪の時代に、世界の終わりみたいな終末論的世界観だったわけですけど・・・、ほいで新劇場版も最後はコロナの真っ只中だったよな・・やっぱ呪われてるのか・・