アメリカで最強馬は誰か?と尋ねると、必ず「セクレタリアト」、という答えになります。日本だと、ディープに決まってる、いや、全盛期のナリブラ、ちゃんと走ったオルフェ、サイレンススズカ、マイルだったらタイキ、スプリントならロードカナロア・・・エトセトラ、と議論になるのですが、アメリカではなりません。
そのぐらいセクレタリアトは信じられない能力の馬で。
ベルモントステークスという、アメリカダート三冠の最終レース、ダート2400のいわばダートの長距離レース、で
31馬身差
で勝ちました。
いやいや、そんなわけないやんw G1でしょ?地方の新馬戦じゃあるめぇし。
でもこれは事実なのです、映像も残っている、別に他の馬がまったく手を抜いて走ってるわけじゃない、単純に早すぎたのです。
そのときのタイムが 2:24フラット これは50年以上たっても残り続けているウルトラレコードで、永久に破られることはないと言われております。
レコードといっても競馬場ってのは場所によって形や馬場が全く異なるので、比較はできないんですけど、とにかくこのタイムは規格外で、2:25秒台、に届く馬もいないのです。だからわかりやすくいうと、まぁ人間でいう100M8秒台ですね。そんなわけないやん、っていうタイム。
1972年の出来事ですから、さすがに時計が間違ってるってことでもありますまい。
レース展開は、まさにサイレンススズカが怪我しなかったら見えていた景色ですね、最初からぶっ飛ばして大逃げし、さらに加速し続けて、そのまま最後までトップスピードで走る。いわば2400Mスパートです。
まぁダート2400ってのがアメリカ以外ではあんまし行われないレースなので、あんますごさがわかりにくいのは確か。でもとにかくダート王国アメリカで、最強はセクレタリアト、これは議論の余地ない、数字、として残っております。
ディープインパクトのレコードはたぶんもう残ってないです、まず馬場がどんどんよくなってサーキット場なみに整備されて、どんどんタイムが早くなってますからね、比較は難しいです。
人間のマラソンも、選手の進歩もあるけど、靴、が進歩してタイムが更新されてしまいましたからね。なんか反発シューズ的なことで。水泳もレーザーレーサーでタイムが更新されてしまった、あの記録今どうなってるのかしら?
なんにせよそのセクレタリアトの伝記映画で、日本で公開されてるのかも微妙、競馬好きしか見ない映画です。
でも配給がディズニーなことからもわかるように、手堅い作りというのか、冒険しないしっかりした映画です。
セクレタリアト、という名前は「秘書」 でして、めっちゃかっこわるいというか、面白ネームです。ヒショ っていう馬ってこと。
このオーナーが女性の秘書で、父が老衰して、経営が傾いている牧場で、セクレタリアトにすべてを賭けて三冠へ挑むっていうお話です。
やっぱ競馬っていいよね、って話ですね。でも競馬に興味ない人はつまらんのかも。私は一番好きなスポーツは断然競馬なので、なかなかおもしろでした。
やっぱ他のスポーツと違って、予想して、賭けて、って自分も参加できるのが楽しいですわね。ほいでやっぱ馬はかっこいいし、可愛いですわ。こんなすごい生き物ほかにいない。だって乗れるんだもの。
象にだって乗れますけど、人馬一体、とはいうけど人象一体とは言わないものな・・・