2024年4月25日木曜日

1998 サクラ大戦2

  おそらくサクラ大戦で一番売れたらしい2。よくは知りませんがサクラ大戦といえばたぶん2なのだと思う。でもストーリー的には1から直結してるので、1からちゃんとプレイしたほうが絶対良いです。2からやってもわけわからん。


だいたいゲームのシリーズで、一番売れるのは2ですね。1は初代だし荒削りなものになりがち、同じアセットを使ってやりたかったことを完成させることが出来るのが2で、2が代表作ってものが多い。

 3、が鬼門で、だいたい3で失敗して消滅するゲームがめっちゃ多い。2で完成したのに無理やり引き伸ばしたものになったり、方向性を変えたら大不評だったり。

 3、でも成功したゲームはその後もながーくシリーズが続くことが多いですね。


 ゲームシステム的には細かい変更があるだけでほぼ同じです、かばうの回数が減ったのと、隊長命令で移動力とかを調整出来るようになった、ちょっとだけ戦略が増えました。それでもシュミレーションゲームとしては単調で、ギャルゲーメインなのは変わらず。

 しかし今回ヒロインの好感度調整がむつかしく、普通にやったらまず間違いなくサクラがヒロインになる。ゲーム全体通してサクラメイン回といえます。サクラ大戦なのだから当たり前の話しですが。


 特にこだわりなければサクラは普通に強いので、素直にシナリオに従うのが吉日かも。


 織姫とレニ、という新ヒロインが二人追加。

織姫、という名前とはまっっっっったく印象の異なる色黒のイタリア人とレニは無口ボーイッシュという、めっちゃ尖ったヒロイン。ベタベタなヒロインは出さないっていう意思を感じますね。無口キャラはだんだんとベタになっていきましたけども。


 この織姫の機体、非常に性能がわかりにくい、自分を中心に複数攻撃、ってことなのだと思う。特攻型としてかなり使える。スミレと並んでエース候補、だがヒロインにしないと真価を発揮しない。

 レニのほうは弱い、前衛型なのに火力が少ないという一番ダメなパターン。カンナは今回も移動が遅くてほぼ活躍しない、が火力はあるのでボス戦で稀に活躍。



 ギャルゲーとしては極端にむずい。フラグの立ち方がわかりにくいし、連鎖イベントといってイベントがつながるようにするのがむずいし、参加が遅いキャラやイベントが少ないキャラの好感度を上げるのは至難。Lispやミニゲームなどただ単に選択肢選ぶだけでも対応できない。

 さらに戦闘がめっちゃ時間かかるので、すべてのルート埋めるのは拷問レベル。(途中でセーブして分岐させようにもかなり調整が難しい


 後半はロックマンか、というくらい戦闘、ボスラッシュです。最終的にはアイリスの回復頼み。


 ゲームの出来ですが、まぁほぼ1と同じと言っていいです。同じゲームの別シナリオって感じですかね。でも手抜きってわけではありません、クオリティもだいたい同じ。売れたので別シナリオが出たってことだと思います。

 特に目新しいものはないっちゃない。

1989 The Sandman サンドマン  Neil Gaiman

  アメコミの中でもかなり異質な作品。それでもアメコミの名作として常に名前が上がる作品でもあります。


 英語で読んでるのですが、ひじょーーーに読みづらくてわかりにくい。


 サンドマンやザントマン、っていうのは夢を操る妖怪?なのですが、このコミックでは夢の王であるオルフェウスの冒険みたいなのが主題になっている。ゴシックホラーファンタジーって感じでしょうか・・・

 夢と現実がごちゃまぜになる、って感じのアレなので、めっちゃわかりにくい。


ほいで、作画スタイルもどんどん変わります。これがアメコミってやつで、脚本は一人ですが、作画する人は話によってコロコロ変わる、スタイルも変わるのです。その中でもこのサンドマンはそういうブレがめっちゃ大きいと思うし、スタイルもすげー特殊です。一般的スーパーヒーローアメコミとはまったく違う。

 どう表現すればいいかわからないですが、まぁ日本人受けはしないですね。でもリアル系でもない。他では見ないスタイルですね。なにかに似てるっていうのが無い。

 コマ割りなどすっごい凝ってる、文学賞みたいなのも取ってるのですがその理由もわかる。コミックよりも文学寄りですね。


 でもちょっとエログロに頼り過ぎなのと、中盤からスーパーヒーローものの型にハマってしまうのが残念。

 鬼才とか天才、新しいもの、ともてはやされてるものはほぼただのエログロ。そんなの100年前からあるのです。エンタメでエログロに頼るのは正直ダサいですね。

 それじゃあ視聴率稼ぐためにアイドルにグルメ食べさせてるテレビとなんもかわらん。

 別にはエロ本はエロ本でいいです、グロに関してはワタシは全然良くないと思うけど、ただそれをエンタメに混ぜていくのはいかがなものか。寿司屋がカレー出すのは違う。

2024年4月22日月曜日

2022 古代オリエント全史 小林登志子

  タイトルだけ聞くと、すごい長大な立派な本みたいなかんじですが、実際には小さな新書です。


 こんな新書で、古代オリエント全史が収まるわけないだろ、と思われますが、なんと、ほんとに古代オリエントをまんべんなく扱っているのです。

 もちろんほぼ箇条書きです。


 調べればすぐわかると思いますが、古代オリエントを扱った本は少ない、最近で出てる本はほぼこの人が書いている、新書の本だけです。

 バブルでカネがあった1990年ごろが日本の学術出版のほぼ最後で、もう立派な本は出版されないと思われます、新書や文庫本が精一杯。 

 オリエント史、なんて職業にならんし、無駄と思われている、とあとがきにありますが、別にオリエント史に限らず、すぐにおカネになりそうもない文系学問はほとんどすべて消滅の危機にあると思われます。


 本がなくなって電子書籍になるってことじゃなくて、学術本、みたいなものがごっそりなくなるとワタシは思う。

 海外はどうなのでしょう?誰かそういう本を買う層がいて、本の出版が賑わってる国とかはあるんだろうか?アメリカとかはまったく本を読んでるようには思えない。

 トランプ大統領に投票するような人々から見るように、反知性主義、学問軽視、みたいな姿勢が見えます。

 中国やらアラビアは公平な学問ってのがありえない体制ですし、やっぱり唯一本が残りそうなのはドイツだけということになる。第四帝国じゃありませんが、ドイツがまた勢力を拡大するっていう未来が有り得ると思う。


 もちろんワタシの周りにも本を読む人なんて一人もいない。マンガで売上を保っていないような出版社がまだ存続してるのが不思議なくらい・・・と思ったらそんな出版社は無いですね、岩波と山川くらいですが、山川は教科書作る会社だし、岩波が潰れたらいよいよ、出版はジ・エンドですわ。



 内容なんですが、とにかくざーーーーーっと、古代オリエントをながしてますので、ざっくり全体像を見たいという人向け。サーサーン朝ペルシアの歴史なんて誰も知りませんからね。イラクとイランは何が違うのか、セム系、ってよく聞くけどなんやねんっていう人には良い。

 ユダヤ人とアラブ人が今戦争してますが、これは1500年近くずっとそうなのですから、この先数年でなにか解決するとは思えない。少なくとも、1000年はかかりそうです。


 しかもユダヤ人とアラブ人は全然違う、異質だから戦争してるとほとんどの人は思ってるでしょうけど、実はめちゃくちゃ似通ったグループなのです。同じだと言ってもいい。

 人種ではなくて、宗教、によるグループだし、自分の考えを絶対に捨てない、曲げない、妥協しない、他の宗教を認めない。宗教的には兄弟関係だし、ほとんど同じです。双子の兄弟喧嘩みたいなものです。


 だから正直、外部に出来ることは何も無いと言っていいとワタシは思うものなり。特にユダヤ人に関しては2500年以上、一切他者と妥協して話し合うということをしない人々なのです、世界で一番会話が成立しない人々と言ってもいい。それでも対話したいと思うなら2500年以上説得してみるしかないですね。

2024年4月20日土曜日

1997 獅子王アレクサンドロス 阿刀田高

  アレキサンダー大王の伝記小説


 アレキサンダーが唯一持たなかったものはホメロス。と文中にある通りです。


 アレキサンダーは古代、と現代、を分ける、キリストよりも大事な分水嶺だと思うのですけど、アレキサンダーについてその業績を描写する、作家、がいませんでした。

 だからホメロスが描いた、トロイア戦争の英雄たち、アキレウス、オデュッセイア、ヘクトールなどと比べて、伝説になりそこねてる節がある。

 シーザーは、自分自身でガリア戦記を書いたことにより、文筆家としても完璧に歴史に名を残している。

 

 人類の歴史の中で、最高の指揮官は?というと、やっぱりシーザーになると思われます、アレキサンダーとシーザー、実質どっちも無敗であり、絶頂期に戦争では無いところで死んだ。この落ち目を見せてないってのが印象値がプラスになりますね。

 でもアレキサンダーは、あらゆる点で常軌を逸してました、誰もついていけない、その野望、その武勇、その勇気、超人すぎたのです。最終的にはやっぱり誰もアレキサンダーについていけなくなってしまった。

 アレキサンダーは常に戦争でも、最前線で戦ったようです。カエサルはたぶんそこまではしない。

 でも不思議とアレキサンダーには攻撃が当たらない、戦争には、こういうのがいるんです、これはオカルトくさいですけど、でも実際にそういう例はたくさんある、部隊は全滅したのに一人だけ生き残る、この戦車だけはやられない、この戦艦だけは沈まない。


 でも最前線で戦う奴を、誰も心底からは軽蔑できないもの、自分より優れた者に、対して自然と称賛してしまうものです。知将や参謀は、絶対に全員が尊敬するってことはない、反乱分子は必ずいる。でも本当の勇者は、言葉を超えた存在ってわけです。


 しかしこの遠征は今の感覚で言えば、日本から、アフリカの南部とか、南米まで進撃してるような調子ですね。一体ここはどこで、一体何と戦っているんだ!?本当に世界の終わりまで進撃し続けるつもりなのか?そりゃ誰もついていけません。

 多分アレキサンダーは、本当に世界の終わりまで進撃していくつもりだったのでしょう。


 フビライ、チンギスに関しては、パルティアンアローというほぼチート技ですので、指揮官の実力はよくわからない。

 他にも名将と呼ばれる英雄はたくさんいますが、最後には負けているか、自分は実際には指揮してない場合が多い。特に現代に近づくにつれて、指揮官は名目だけの存在になりがちですので。


 この作家も、まぁ文章下手ってほどでもないけどうまくもない。普通の老人が図書館で頑張って調べて書いたってだけのことです。

 ワタシは現代の小説家ってほぼ読まないのですが、それには理由があって、現代に小説を書いてる時点で、ズレてる気がする。漫画なり映画なり、ゲームなり、もっと手に取りやすいものにするべきでしょう。ドストエフスキーが現代に生きてたら絶対に漫画家になっているとワタシは確信します。

 時代、に合ったメディアを選ぶに決まっている。今の時代に小説なんか書いたって誰が読むねんって話しですから。

  

 だから1960年以降の小説家は読みませぬ、もっといえば戦後の作家もかなりきつい。でもギリギリと言うべきか。

 この阿刀田高は1935年生まれの戦前派なので、まぁセーフです。

 でも古典ばっかり読んでると気づかないですが、古典的作家って呼ばれるような文豪はやっぱ文章が上手いのですわ。下手な人のを読むと改めて気付かされる。芥川はやっぱすごいのだ、無駄がない。太宰はやっぱすごいのだ、文章の長さに対して、内容の濃さが桁違い。


 アレクサンダーの戦法はとにかく、突っ込む、電撃戦です。シンプルで直線的ですが、TCGでもわかるように速攻は常に、上位Tierに食い込みます。とにかく相手に準備させるまえに突っ込む、これがすべてなのです。

 あとはとにかくアレクサンダーの豪運、天運、としかいいようがない。結局のとこ運がいい奴が勝つ。後からこの戦法は良くなかったとか、こういう理由で勝ったと、知ったようなこと言うやつがいますが、ワタシは全然違うと思う。ちゃんと準備して、いい戦略と才能があっても、運が悪ければ何もできずに負ける。

 戦術なんてのは全部後づけです、運さえ良ければ勝てるし、運良く勝てば、素晴らしい戦術ということになる、ただそれだけです。


 運が悪いやつは、晴れの日に雷に撃たれたって死ぬ、運がいいやつは、拾った宝くじでも当たります。

 戦争ってのはギャンブルです、だからこそ、面白い。自分の運命を確かめるってことなのです。とにかく知りたい、自分の運命を。



 アレクサンダーが死んだのは、なんと32才。

 なぜかはわからないけれど、長生きが良い、という固定観念を持っている人々が多い。一応仏教の国なのに。自殺を禁止してるキリスト教ならわかりますが。

 仏教というか、ヒンドゥー、バラモン教は、ワタシは一番進んだ宗教だと考えていますが、死を受け入れること、が解脱だとしている。なんでこの東洋人のくせに長生きを奨励してるのかわからぬ。

 アレクサンダーのように、火のように輝き、燃えるように生きる、これがかっこいい生き方だと思います。 

 サクラは散るから美しい、それを一番わかってそうなものですけど。

2024年4月15日月曜日

1997 ファイナルファンタジー7 インターナショナル

  完全に説明不要の作品。

 

 歴代ゲームランキングトップ10、みたいなのには絶対入ってくる殿堂入り作品。

ファミコンマリオ、マリオ64、ポケモン、DQ3、5。FF4,5、7。スマブラ、バイオ1、4、007、COD、モンハン、ペルソナ3、デモンズソウル、・・・


 歴史を変えたゲーム、歴史的名作、として必ず名前が上がるゲームの一つ。


マリオ64、ポケモン、FF7、はだいたい同じ時期、1996年前後に発売されている。つまり次世代機、ってやつと同時に、ゲームの歴史がガラっと変わったわけですね。2Dから3Dへ、と、据え置きから携帯機へという二代潮流なわけ。

 こんだけガラリとすべてが入れ替わることは、なかなかない。携帯機がスマホになったのも大した変化じゃない。PSO、FF11がオンラインゲーム。FGO、艦これがソシャゲ、ポケGOが外に出る、という新しいゲームの形をつくったという変化もありましたが。

 次に来る変化はまじで脳に直接電極をぶっ刺すみたいなマトリックス的進化しかないと思われます。でもそれってあと30年じゃ足りない、あと50年かかると思いますね。それまで文明が存続してるかも危うい。

 VRゲーム、ワタシは主流になるとは思えない。やっぱりバカみたいなんですもの・・・VRゴーグル。あと長時間プレイにまったく適さない。3Dテレビも消滅したし、3D映画も消滅した・・・新しければ流行るというわけでもないのです。


 今でも続編、スピンオフ、リメイクと、こすられたおしております。スクウェアといえばの看板ソフトですね。クラウドはスクウェアの顔です。


 しかしやったのはめちゃくちゃ昔、なのでもう一度やってみる必要がある。しかもワタシインターナショナル版はやってない。

 でも基本RPGは一周しかしない派なので、二周目やるのなんてポケモン以来じゃないでしょうか。ポケモンはそりゃ20周くらいはしましたけども。ポケモンは周回ありきなところがありますのでね。

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 今やってみるとなにもかも忘れていました。


こんなゲームだったっけ。


まず最初クラウドがクールを通り越して、ただのヤなやつなのがびっくりしますね。

「世界が滅ぼうが、おれには関係ない、興味ないね

 いやさすがに関係あるだろw 言ってることがめちゃくちゃだ。この街や国が滅ぼうと関係ないね、ならわかるけど、世界滅んだら困るだろ。

 ただだんだんと分かってくるのですが、クラウドは、中二病を結構オトナになってもこじらせてるだけなのです。未熟な青年なのです。

 おそらくクラウドは21才であり、RPGの主人公としては割とオトナです。だいたい主人公は12~18くらいが多い。


 スピンオフとかとキャラがめっちゃ違う。バレットにガキがいたのもようやく思い出したし、ティファのキャラもワタシの記憶の中のものとまったく違う。ティファとクラウドはおさなじみだったっていう設定完全に忘れてた。

 あとインターナショナル版はザックス関連のイベが追加されたと言われてますが、クラウドはザックスは知らないってことになってるのですな・・・?


 クラウドはどこに行っても死ぬほどモテまくるのですが、これはまぁ当然かもしれない。カッコいいのだもの。

 クラウドは主人公♂のキャラデザとしては最高傑作だと思います、金髪でイケメン、魔晄を浴びた青い目、無骨な大刀、シンプルでタイトな服。

 良いキャラデザの原則として、シルエットでも誰かわかるほど、特徴があり、そしてごちゃごちゃしすぎずにシンプルなことが大事です。クラウドはブレイバーというでかい刀があること、これが一番のポイントで、これがないとただのイケメンになってしまう。こいつにt大刀持たせてみよう、というアイデアが出た時点で勝ち確ですね。物語的にもこのブレイバーがけっこうキーになっている。


 あとエアリスは後述として、ヒロインの片方はティファなのですが。デザインを抜きにしても、ヒロインポジなのに、素手での格闘キャラ、というのは非常に良いですね。他にいないんじゃないですかね、マァムとかサクラもそうですが、あれはサブキャラです、メインヒロインで格闘キャラ♀はスーパーレア。ワタシはゲームのヒロインキャラでは一番好きかもしらん。

 ワタシはフェミニストですんで、弱々しくて、守ってください、回復キャラっていうタイプの王道ヒロインは嫌いなんです。自分の道は自分で切り開く、強いヒロイン、ジャンヌ・ダルクタイプが好きです。そういうわけで、ティファとナウシカはワタシの中でヒロインっていうののアーキタイプですね。ワタシが作るキャラはすべてその影響を受けてます。

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 オープニングも屈指の名演出として名高い。今みるとエアリスのポリゴンの荒さに愕然としますが、エアリスのアップからカメラがグーーーンと引いていって、都市全体が見える。この3Dならではカメラワーク、当時の人々は度肝抜かれましたね。こんな時代が来たのか・・・未来やん・・、ゲームが映画を超えた瞬間、ゲームがあらゆるメディアのトップに躍り出た瞬間って感じ。

 ほいでそのすごい3DCGが最初だけかと思いきや、マップがすべてこのCGなんです。嘘だろ・・ぶったまげるぜ。

 今ではこういう、シーン、みたいなのを動く、っていうのがあまりにもベタになりましたが、RPGとして、ワールドマップでもダンジョンでもない、イベントCGみたいなのの上を歩く、みたいなのが、画期的でありました。


 このレンダリングしたCGをたぶんローポリに貼る、っていうこの時代独特の手法、ワタシはリアルタイム3DCGよりも絵画的でかっこいいと思う。カメラ位置が固定されることで、構図、が面白い形になるのです。リアルタイム3Dは、構図、に凝ることは出来ませぬ。

 ただ弱点としてはどこが通れるのかわからん、操作しずらいってとこもあるけど・・・


 主人公たちは、アバランチという、テロ組織として、発電所を破壊するっていう物騒なストーリーなんですが、女装イベントだの、ご存知カジノだの、シリアス一辺倒にならず、非常に楽しい。


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 エアリスの謎

 先に言ってしまうと、全てが限りなく満点に近いクオリティのこのゲーム、ワタシには唯一の不可解、がエアリスというキャラですね。

 一応メインヒロインということになるのですが、すぐに死んでしまうので情報が殆ない。行動も謎ですし、性格も、なんだか不思議な性格。

 インターナショナルやのちのスピンオフが補足として、エアリスはザックスの恋人という立ち位置になるんですが、それでもなんだか掴み切れない謎キャラ。キャラデザも、イマイチと言わざるを得ない。


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 シナリオ


 非常に簡単に言うと、悪い科学者と企業である新羅カンパニーが、セトラ、古代種、と言われる星の力を操った生き物の力を悪用しようとし、バイオ的ななにかで人体実験をしてたのですが、その最高傑作であるセフィロスが暴走して、新羅に復讐し、さらにメテオという魔法で星ごと破壊しようとする。それを止めようって話。


 悪い科学者の実験体が暴走する。っていうめっちゃベタな話ではある。スチームパンクっていうよりも、ハードSFチックな話なのです。


 だがそれは大筋の話しでして、バックボーン的な話がかなりしっかりしてます。神羅という大企業が、魔晄という新しいエネルギーを媒体に、いろんな開発やらを行って世界を支配していく、新しいエネルギーで繁栄を喜ぶ人、汚染された世界を恨む人、神羅と戦って敗れた人、大企業の横暴と人々、という非常に身近で、切実な問題がクローズアップされておる。

 帝国の圧政と民衆、なら正義と悪がわかりやすいのですが、大企業と民衆、だと大企業に就職して繁栄を享受する人も、民衆なわけで、善悪がグレーになるのです。

 ほいでシリアス一辺倒だけじゃなくて、コメディやお楽しみ、ムフフな展開などサブストーリーもすばらしー。割と下ネタが多い・・スクウェアの人が欲求不満だったのか・・


 シナリオは7がやっぱ一番善き。10が好きな人もいますが、恋愛に偏りすぎてる。


あと移動などの自由度が非常に高いのも素晴らしい。新しい乗り物が手に入ると世界が広がり、シナリオを進めるだけじゃなくていろんなところに行ける。FFはどんどんこの後この自由度が無くなっていくことになる。

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 グラフィック

 今見るとキャラのポリゴンの低さはひどいもんですが、当時としてはこれが限界、仕方ない。それでもこのローポリでセクシーなティファの造形はすごいとしかいいようがない。というかローポリゆえにものすごい爆乳キャラみたいになっている。

 

 背景のグラは今でも圧巻の一言。とんでもなく素晴らしい。一枚の絵画として通用するようなグラが無数にある。

 まじでどうでもいい街の、どうでもいい武器屋が、舌を巻くくらいのクオリティで作られている。1997でこれはすごすぎ。というかワタシはこの時期の感じが最高傑作だと思う。カメラが固定されてるのでまるで絵本の中を動いてるみたいな感じでめっちゃいい。

 なぜかわかりませんが、昨今の美麗ムービーよりもこの当時のCGムービーのほうがぐっと来るのは一体なぜ?

 ゴールドソーサーはスクウェアのモデリング最高傑作の一つ。これもただのカジノシティで話の本線ではない場所なんですが、すさまじぃクオリティ、えぐすぎます。

 セフィロスがチケット持って入っていくの想像すると面白すぎますw なんで丁寧にチケット買ったんだw



 ただ!敵のグラはスクウェアのお家芸、ピクセルアートが見れなくなって非常に悲しい。ポリゴン数が少ないからしゃあないってことでもなくて、やっぱ3Dの敵って、クオリティいくら高くてもなんかワタシは不満です。

 敵のグラフィックのを見る、ってのがRPGの楽しみなので。3Dの敵でこれはすごいって思ったのは一つもない、ダクソでもモンハンでも。3Dってなんだか全部似通ってしまうのですよね、個性を出しづらい。ドラゴン作るとだいたいみんな同じです。そして戦うと結局足しか見えない。

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 戦闘 育成 システム  マテリア


 FF7の戦闘システムはご存知マテリアなのです。武器や防具につけると、魔法やコマンドが身につけられる。これでどのキャラも前衛も後衛も思いのままに育てられるし、マテリア、に経験値がたまるので、キャラが変わってもマテリアが強ければそのまま強い。

 というわけで、シンプルながら戦略性もあり自由度も高いのですが、ワタシはやっぱ5のジョブシステムが至高だと思いますね。

 マテリアさえ強ければキャラ、は育てないでもいいので、キャラに愛着があんまわかないというのか。

 それ以前に、このゲームバランスがヌルゲーなので、マテリアなんて何も使わなくてもほぼ殴ってるだけで勝てる。

 でもこれは売上本数を見よ、ってことですわね。このモンスターヒット、の作品がムズゲーであるわけない。誰でもクリアできるバランスにするしかない、歯ごたえのあるゲームバランスを望むのなんて全体の30%くらいなもの。いや10%かもしんない。


 ほいでこれがFF7の最大の欠点だともワタシは思う。作品がでかくなりすぎて、万人向け調整なので、非常にヌルい。戦略性が無い。通常攻撃最強ゲームは良くないとされておりますが、誰でもクリア出来るようにするにはそれしかない。

 FF5、くらいは割とむずくて、たぶんクリア出来ない人が結構多かったのだと思う。縛りのきついダンジョンとかもあるし、ラスボスのエクスデスもなかなか強いですし。

 6もケフカ弱いんですけど、アルテマなかったり、メインパ以外育ってないとわりかし苦戦もするし・・・、FF7初めてやった古参ゲーマーは、めっちゃヌルくなったなFF、って感じたでしょう。

 そのへんのおかげで、ワタシは7よりも5派なのですなぁ。


 ヌルゲーの時代、を作ったのもFF7の遺産だと思われますね。ダクソが流行る2010年くらいまで、特にRPGはヌルゲー化しました。


 あとマテリアシステムのおかげで、装備品が武器、防具、アクセサリ、と3つしかないのもちょとさみしい。装備が圧倒的に少ないのですわね。

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 ミニゲーム

 決しておもろいとは言えませんが、ミニゲームがめっちゃあるのも特徴、バイクにスノボー、潜水艦ゲーム、ボクシング、競馬・・・、このゲームだけで触り程度ではありますが、PS1で可能なゲームをすべて網羅してると言っても良い。もちろん、完成度が高いわけではない・・・


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ボリューム

 これは文句なしに100点。

演出に凝ったおかげで本編短いのではないか?という心配をよそに、遊びごたえ100満点、ワールドマップもあるし、海底もある、飛空艇に潜水艦にチョコボでしか行けない場所、隠された仕掛けやダンジョン、アイテム、イベント、もりもりモリコーネ。RPGはこうでなくてはならない。

 ただこんな超大作作れるのは一握りの最大手だけなので、RPGを作る担い手が完全に制限されたとも言えます。

2024年4月4日木曜日

2009 Tales of Vesperia ~The First Strike~

  テイルズオブヴェスペリアのアニメ映画。

 たぶんテレビアニメも存在するみたい。


 テイルズシリーズでも名作とされているヴェスペリア。


 テイルズというと、シナリオは正直褒められたもんじゃない、センチメンタルすぎたり、辻褄がまったくあってなかったり、鬱展開だったり、意味がわからんかったりと、いうことが多いのですが・・・

 

 ヴェスペリアはその中ではかなりマシな部類に入るのですが、ワタシなそこまでって感じですね、シナリオ以外の出来はすごい良いゲームです、やりがいがめっちゃある。槍使いを使いこなすと完全な別ゲームが始まる非常に自由度の高い戦闘が持ち味。


 この映画、めっちゃしぶいですね。全体的にすっごい静か。双子のキャラを登場させるというのが唯一の挑戦的なところって感じで、めっちゃしぶーい。

 伏線的なものも全然なくって、敵?みたいなのもあっさりしている。


 すごい薄味、京都料理かって感じですね。


出来が悪いわけではないが・・・。


 もうちょっと面白くしても良かったのでは?と思いましたね。あまりにも渋い。キャラ紹介だけで終わった、みたいな感じです。

1868 little women 若草物語

  英語で児童文学を読んでみるか、という軽い気持ちで手を出したのがまちがい、こんな長い話だとは思っていませんでした。

 まぁその前に聖書も読んだのでそれよりはマシとは言えますが、相当きつかったです・・・pdfで850ページくらいある・・・。



 内容は、マーチ家の4人の姉妹が、成長していくっていう話です。

正直言って全然おもしろくありません。進研ゼミのマンガみたいに、要するには恋愛、結婚、家族、子育てが、女の全てなり。良い男と結婚すると、あらゆること全てがうまくいく。

 恋愛ものも家族ものも大嫌いなワタシにはめちゃくちゃキツかったです


 けれども、女性、が興味を持つものは結局のとこそれしかないってわけです。戦争も金儲けも、遠い世界のことで、大事なのは恋愛、恋愛、恋愛、結婚、そして子供。

 これは男がいつまでたってもバトルや戦争の話しかしないのと同じで、絶対に変わらないということなんです。


 正直ここに絶対に埋まらない溝がありますね、女性は恋愛が人生の全て、だと思ってるが、男それはたくさんあることの一部です。そんなずっと恋愛のことばっかり考えてるバカはいません。


 それと、あとはプロテスタントの精神というわけです、清貧、労働、信心。清く正しく生きればすべてがうまくいく、という、文字通り、信仰、盲信ですわね。

 でも結局のとこ、その狂信、がアメリカを作ったのです、真面目に働くやつがいなけりゃ、どんな社会だってうまくいくわけない。でも次第に、それが崩れていく時代でもあります。バカ正直に働くやつを利用して、金儲けしようって悪く立ち回る人々が現れる、資本が巨大化して、めちゃくちゃするようになり、やがて世界恐慌で破滅が訪れる。

 その破滅の前の善き時代、の産物なのだと言えます。