2024年11月29日金曜日

2008 ワンピース ~50巻 スリラーバーク編 

  ウォーターセブンのシリアスな物語が終わり。また息抜きタイムが始まったような感じでスリラーバーク編になりましたが、普通にこの息抜きが3年続くという・・・これがワンピースの恐ろしさ・・・w


 本筋とはあんまし関係ない話が2,3年平気で続くのです。


ワンピースという財宝は一体なんなのか?

失われた歴史と古代兵器とはなんなのか?


 っていうのが一応ワンピースのメインストーリーだと思うのですが、ちっとも進まない。

30年近くたっても全然その正体を明かさないw 引っ張りすぎだろ!

 名探偵コナンもそうですが、物語の核心にはちっとも近づかないすなぁ。


 スリラーバークでブルックという骸骨を仲間にし、七武海の1人である、モリアを倒す!それだけで3年!?


 でもやっぱ偉いと思うところもあって、ウォーターセブン編、なんだかバトルがただ必殺技を叫んでるだけのスーパーロボットアニメみたいな感じになっていて、退屈でござるってことを書いたのですが、それがきっちり修正されて、スリラーバークの敵は、真っ向勝負してくるやつは1人もいず、いろんなギミックとか仕掛け、秘密がある、っていうふうな感じでバラエティを出しております。

 ただただ必殺技を叫んでバーン、ってことじゃなくなってる。


 しかれども・・・、あんまし出来は良くなかったかも・・・、なんか敵のデザインが冴えてないって感じで。モリアも、巨人オーズも、なんかデザインがイマイチ。やっぱ強敵ってのはかっこよくないと盛り上がらぬ・・・。

 人気投票しても、やっぱモリアは人気ないと思う・・・

 どうもこいつにはもしかしたらやられるかもしらん、ってドキドキがない。こんなのには負けないじゃろなぁ・・ってわかってしまう。すぐに噛ませ犬ってバレてる感じ。


 そこへもう一人の七武海くま、が現れることで、ストーリーにひねりが入ってくるわけですが、ここはまぁいい感じ。


 けども、命は見逃してやる・・・っていうのはやっぱやりすぎだと思う。

強い敵を出して、だが命は見逃してやる・・・・、それ青キジの時もやっとったわいな。ゾロも二度と負けねえって言ってからいくらなんでも負け過ぎてる。

2024年11月27日水曜日

2006 ~44巻 ワンピース フォクシー海賊団 ウォーターセブン編

  さて空島編が終わって、箸休め的なフォクシー海賊団との話があります。

ここはギャグみたいなもの・・・でもギャグで一巻全部消費してるので、ん・・・?この巻これで全部終わり・・?とはなりますけども・・・


 続くウォーターセブン編ははっきり言っておもろいです。やっとおもろいワンピースが帰ってきたって感じ。

 ゴーイングメリー号が直せねぇ!っていうわけで、それに反発するウソップ・・・


 「ウソップてめぇ船降りろ!!」


 っていうのはネットミームで、実際には言ってません。

が、言う寸前でサンジが止めたってだけで、ルフィは言おうとはしてました。これ実際読まないとわからんですたい。

 たぶんチラ見しかしてないヒトはルフィがそんなこと言うわけないと思ってると思うのですが、言おうとしてたのははっきりこれ事実。


 結構まぢで、あっ!ウソップここでいなくなるんだ!って思わせましたね。実際本当にいなくなると思わせるような描き方だもの。


 ワンピースのギャグの描き方って、結構ワタシはつの丸(マキバオーとかの)の影響がでかいと思うのですよね、つの丸氏、競馬マンガっていうイメージになってしまってますが、ギャグ漫画家。ワンピのギャグってわたしはつの丸味を感じている。実はギャグマンガ、つの丸の影響力強いとワタシは思っている。誰も天才ギャグマンガ家とか言わないけども・・・モンモンモンめっちゃおもろい。

 

 作画はドラゴンボールですけどギャグはつの丸。鳥山明のギャグの描き方じゃないのですよね。



 ほいでウォーターセブン編は、フランキーもいますが、ロビンが主役の物語のわけで、これはまぁ、ワタシの好みではないんですけど、よく出来たお話だと言えると思います。少年漫画にしては新しい、歴史、が燃やされることを拒んだ学者たちの話・・・


 ただバトルに関しては、必殺技の名前を叫ぶだけ、みたいな聖闘士星矢になっていて、ちょっとあれ・・?と思いますね。最初勝てなかったやつではなぜかもう一度戦うと気合で勝てるようになる、最後に新しい必殺技を出す、いやじゃあ最初っからそれ出せ、って感じです。


 バトルに、理由づけ、みたいなものがない。

 だからやっぱワタシはトリックのように理由付け、があるジョジョのほうがやっぱワンピよりも好きかも。

 でもガキは、ただ必殺技叫んでるような話のほうが好きなのかもね・・・ジョジョはまぁガキに人気ねーんだわ。


 ルフィのギアセカンド・・みたいなのも、あれ・・、なんかワンピなのにダサい感じだなぁ・・・って思いました。


 この頃から文字が大きくなり、コマが小さくなり、読みづらくなったとも言えますが、やっぱり総じて、空島編よりもおもしれーです。

2020 History of magic 魔術の書 リップスコム DK社

  海外によくある、広くあさーく知識をたくさんのカラー資料で教えてくれる本。

ほぼ本を作る工程の90%が許可取り、みたいな本ですね。文字の内容は薄いけど資料はとても豊富です。


 魔術の歴史を扱った本ですが、昨今の流れもあって、魔術=インチキと非合理、みたいな進歩主義的な見方じゃなくて


 魔術とは、楽天主義、の様式である。


という人類学的な見方で書いておる。


 簡単に言えば、魔術、とか宗教は非合理、愚か、っていう生産性だけしか考えない合理主義だけで見るのは一面的な見方で、魔法はエンタメや精神的安定、コミュニティの成立などに重要な役割があるよっていうわけです。


 数字にならない、部分で、今でも、ずっと力を持っている。宗教、ってのがいかに強力か、ってのは人間の行動を見ればすぐにわかるはず。


 瞑想だとかヨガ、だとかは、向こうの見方では、ニューエイジ、っていう括り方になるようです。こういうニューエイジ、マインドフルみたいなのは、ぐんぐんとその影響力を拡大しておりやす。



 さて、だいたいこういう魔術の歴史、みたいな本ってそのほとんどが、魔女狩りの残酷さ、みたいなのに大半が割かれている。それはそれが魔法の歴史の大部分なのじゃなくて、ただ、魔女として女性が残酷に殺された、っていう話が、読者が好む、からです。

 エロとグロ、が好まれる、からそういう記述が多いだけ。大衆、に合わせると、エログロと誹謗中傷ばかりになる、ってのはSNSを見てみなさんご存知ですし、これは古代からずっとそう。

 大衆が好むものは、コロシアムでの殺し合い、と貴族の処刑。これが大衆の一番の娯楽。


 ローマの悪い皇帝が死刑を望んでる、ってのは大嘘。殺せ!って叫んでるのは大衆、貴族を処刑したがってるのも、ピューリタンの独裁者じゃなくて、大衆が殺せ、って言ってるのであって、皇帝や清教徒は大衆が望むからやってるだけです。


 民主主義であって、民衆が好むなら、それでええやん、ってことですし、その通りでもある。まぁそうすると治安がスラムになってしまうわけですね。


 なんにせよ、魔法、というのは、セカイを肯定的に捉えようとする人間の力ってのはすげー納得ですね。宗教もある意味では同じ。最悪の状況を、逆に神の与えた試練と捉えることで、ポジティブに捉えようということですから。

 魔法や宗教は、陰、のエネルギーととらえられますが、実は陽のエネルギーなのかもしらん。逆に旨いもの食べたい、とかセックスしたい、みたいな本能に命じられるだけの行動が陰、負のエネルギーといえるのかもね。

2024年11月16日土曜日

2000 4月 スーパーロボット大戦α

 プレステでの新たなスパロボシリーズ。

 ワタシこれ思い出深いゲームでして、このゲーム友達から借りたのですが、ディスクがバキバキで途中で止まってしまい、いいところで攻略不能になったのでした。

 そのディスクが傷ついていてゲームが進めなくなる、っていう現象をはっきりと思い出させてくれるゲーム。

 開発がいつもスパロボを創ってるウィンキーソフトじゃなくて、バンプレストが作ってるらしいです

・・・バンプレスト??

 そういえば最近名前を聞かないような・・・。

調べてみるとバンプレストはバンダイナムコに吸収されたみたいです。バンダイナムコってのがまず慣れないですね、バンダイとナムコ合併してたんかい。


 そういうわけで今までのスパロボとちょっとなんか色合いが違う気がします。
まずUIがちょっとおしゃんに、ほいでマップがトップダウンからクォータービューにと、それまでの素材を使い回さないでほぼ一新されてる。見た目はかなり別ゲーになったといえる。

 シナリオもひとつひとつが短い、イベント戦が多く、ほいでヌルい。よっぽど馬鹿じゃなきゃ負けません。
 よりキャラゲーっぽくなったって感じですね。


 売りはやっぱりフルボイス。パイロットの声優が本人、スーパー豪華。そりゃそれぞれのアニメの主役ばっかりなんだからそうなるか。ここだけで予算使いまくっとる。ティターン兵、みたいな無名の雑魚のボイスもちゃんとある。主人公はピカチュウゲットしそうな声。
 またドット絵アニメーションがかなーり凝ってます。面倒なデザインが多いロボットでこれは大変。

 短所はやっぱし冒頭でも言いましたが、ディスク、です。読み込みがおせー。というわけで戦闘デモをスキップできるようになりました。いちいち見てたらロードで一生終わってまうのでね。


 他にも細かな違いがあります。
射程が長い武器は接近するほど命中と攻撃に補正がつくようになりました。つまりいつもは遠距離からチクチクファンネルが最強でしたが、今回は近距離でファンネルぶっぱするほうが強いです、結局ファンネルが強いのは変わらず。

 で、普段から強く、64ではちょい弱体化された、ダンバイン、というか聖戦士、今回はオーラ無双です。1人で勝てる。

 というかこのゲームヌルいので、自分の好きなロボで敵を蹂躙して遊ぶ、やっぱりファンゲームっていうバランスとなっております。
 (しかり割と金が手に入らない、フルカスタム出来るのはせいぜい2機くらい?攻略に役立つ、ダンクーガが固定されるので、あとは主人公機か好きな1機になるかも・・(主人公機はメタくそ強い)


 もう一つの売りは、ガイナックス作品の参加。ガンバスターとエヴァが出てます、めずらしー、今回の売りは間違いなくこれ。

 スパロボ的ノリとまったく調和しないエヴァ・・・w

 やっぱりエヴァが目玉ってこともあって、シナリオとかムービーとかエヴァに割かれてる部分がかなり多い。
 ですが、物語はめっちゃ自由に脚色されていて、すっげぇな・・って感じですねw オフィシャルの二次創作みたいなものですから・・・
 
 でもめちゃくちゃな設定と世界観をどうにかこうにかまとめていて、そこは素直にすごい。まさかヒイロがシンジ達の学校に転校してくるなんて・・・同人作家も目を疑うような超展開。碇司令とブライトやアムロが会話してるのはまじで違和感すぎておもろい。
 

 エヴァ自体は、防御はATにより無敵ですが、飛べないのでイマイチ・・・、あと電源とかもあって面倒。好きなら使えばって感じですが・・やっぱオーラ達に比べるとかなり弱い。防御よりも当たらなければどうということはないのですわ。

 
 あと努力値という隠しパラメータによって、撃墜数?によってパラメータが伸びるみたい。よって最初っからいる、主人公とカミーユがかなり恩恵を受けます。
 Zガンダム、キャノンが最初っから威力2800、とスーパーロボット並でめちゃくちゃ優遇されてますので、Zもエース格。

 ルート分岐にもよりますが、ゲッターチームについていかないと当然ですがゲッターはいませんので、ゲッターはそれほどエースにはならないかも・・・?

 あと実はマジンガーがマジンパワーによって相当強くなっている。これは見逃しがちです。パイロット1人のスーパーは精神切れするのであんまり・・・と思いがちですが、ライディーンとかも妙な特殊能力を持っているので、スペック以上の能力があります。
(それでもやっぱり幸運とか使いたいからコンバインとかダンクーガを使っちゃうのだが・・・)

 熟練度が高いと、最後のほうでシナリオでグッドエンディングに行けるらしい。ワタシはグッドエンディングのほうに行ったので、他は知らぬ。
 でもグッドエンディングというよりも、まだまだ戦いは続くよ、っていう続編へのフリって感じの終わり方でして、続編も出ることになるのですが・・・


 総じて、莫大なボリュームと、力技でどうにか収まりをつけたシナリオと、相当上手く出来たゲームとなっているといえます。EVAが好きなヒトはやってみるといいかも、本当にEVAの話がやっとちゃんと整理されてる気がする。
 唯一の欠点はやっぱヌルいということなのですが、難しくしてしまうと、どうしても弱いユニットはほぼベンチ確定になってしまうので難しいところです。ファンゲーとしてヌルになるのは必然か・・・シミュレーションゲームとしての面白さを求めるとこのフォーマットが限界・・・あとはもっと演出を良くするくらいしかないですよね・・・・

2024年11月14日木曜日

2003 ワンピース ~32巻  空島編

  評判の悪い空島編w


 ワタシの周りにもワンピースファンがもちろんおるのですが、だいたい決まって、ワンピースは中だるみしない、すごい!・・・まぁ空島編はダルかった・・・。と口を揃えていいます。早く終わってくれーと思っていたらしい。


 ワンピース読んでたけど空島編で文字通り脱落して離れたってヒトも多いと思われます。


 でも導入部はすごい面白いと思います、空に島がある、ワクワクする話じゃあないか。サルベージ、ワクワクするじゃあないか、嘘つきノーランド、古代の秘密、これもいい感じだと思います。


 やっぱダル~く感じるのは、ダイアル、という変な貝みたいなので戦う、という設定なのじゃあないですかね。

 えっ・・・道具??


 能力やら、刀とか拳で戦う肉弾戦、それが熱いのに、道具の優劣で戦うの?


それと、エネルが馬鹿強すぎってのも問題ですわね。雷だから何も効かない。唯一ルフィはゴムだから倒せる。ふーむ・・・。

 これもとにかくじゃあ強い能力持ってるやつが勝ちやん、っていうダルさがあった。

 後に、覇気を使えばそういう奴にも攻撃通る、っていうふうにナーフが入りましたがw 当時はそういう設定もなく、雷つよすぎやん。

 他にも火だと煙だの、って感じで、強キャラは物理通らないやん、あれ・・・ワンピースつまんなくなっちゃうかもって感じがしましたね。


 このままワンピース終わるかもって気さえした。相手は「神」なんですし。今考えてもやっぱどう考えても強すぎる、雷の実。なんでこの段階でこの最強の能力と「神」を出したのかやっぱ意味わからん・・・どう考えても最後の敵・・、ほいでフィクサーは時空間系だと完全にジョジョになってまうで・・・


 あとワイパーはずっと怒ってるだけだし、〇〇過激派、じゃあるめーし。ヒトの話聞かないでずっと自分の権利しか主張しない、厄介すぎる


 一言でいうと「パワーインフレ」しすぎたのですわね。


 パワーインフレしかりなのですが、大事なのは距離感、つまりはバランス、なのですよね。笑いでもなんでもそうですが、普通すぎてはつまらんし、ぶっ飛ばしすぎても意味わからん。

 誰もやってない新しいことをすれば、人気が出る、と特に若いヒトは勘違いしがちですが老人も若者も新しいものは嫌いです、恋愛だとか、青春だとか、勧善懲悪だとか、ありきたりでベタなものが良い。ただちょっと新しい、くないとまったく同じでつまらない。そのちょっと新しい、の許容範囲が若者のほうが広いってだけです。


 あとこれはなぜかまったくわかりませんが、空島編、尾田氏のキャラデザも冴えてないですね、敵も味方も、なんかデザインが良くない。エネルもシャンディアも、なーんか、いまいちですね。単純なスランプとしかいいようがないですね・・・てっぺんに立ったものの孤独なのかしら・・?目標を失ったのか・・・


 あと明らかにこのへんからアシスタントに画力のある人材が集められたらしく、背景のタッチがガラっと変わって描き込みが多くなりまして、これが逆に読みづらい、っていう弊害を生んでるかもしれません。キャラとバランスが取れてないっていうか、明らかに違うヒトが描いてるなってすぐわかる。

 ペン画ってのは遠近感が出にくいのですわね、全部真っ黒ですから。遠くにあるものは、薄く、書かれないといけないのです。

 遠くにあるはずのものにもすべてピントがあっているかんじで、違和感が出る。


 しかし失敗作、ってのはやっぱ勉強になりますね。


 この空島編の裏テーマは、もちろん宗教紛争ってことになるんですが、宗教と政治には関わるな、というエンタメの鉄の掟があります。

 掟があると破ってみたくなるのもわかるけど、やっぱり意味があって掟なんでこれで成功してるパターンを見たことない。




 

 

1863 気球に乗って五週間 ジュール・ヴェルヌ

 ジュール・ヴェルヌの冒険シリーズの最初の本。


 ヴェルヌはSFの父、と言われてますが、SFというよりは、エンタメ小説の父、探偵小説や冒険小説、SFも、面白いこと、を目的とした書かれる小説の父。


 もちろんヴェルヌ以前にもそういう本はあったに決まってますが、ヴェルヌが爆発的に売れたことにより、そういうメディア、ジャンル、が成立した。

 ヴェルヌがいなけりゃもちろんホームズもいないし、アガサもいないってわけ。ドイルの文体は実際ヴェルヌにめっちゃ似ている。


 これが1863年に出てるのですもの、日本はまだ江戸時代・・・。日本が数百年、鎖国して停滞しているうちに、ヨーロッパは世界を冒険していたのでした。なんと愚かな・・・。

 16~19世紀はまさに冒険の時代、夢とロマン、危険と財宝、奴隷と虐殺、とにかく未知の世界の驚きに溢れた、大冒険時代なのでした。日本やアジアはそれに完全に乗り遅れた・・・本当にもったいない。


 気球に乗ってアフリカを横断するって話なのですが、まぁアフリカの地理についてまっっっく知識がないですわ。この当時アフリカにはまだまだ未知の部分があって、ヴェルヌも創造で書いてるし、たぶんアフリカなんて行ったこともないのでせう。


 しかしなんといってもそのアイデアの斬新さと、やっぱりこの時代とヴェルヌの小説にあふれている、冒険心、それに尽きると思いますね。

 危険を恐れず、未開の地へと突き進む、その前進力、前向きさ、科学に対する信頼と進歩への期待感、今の時代にまったくないものですね・・・

2024年11月6日水曜日

1999 魔剣X  魔剣爻 アトラス

  アトラスがドリームキャストで出したアクションゲーム。後にPS2でリメイク版も出ました、それがシャオ、のほう。


 ゲームシステム自体が結構変わってるらしいです。ワタシがプレイしたのはシャオのほう。


 操作系がかなり独特であり、視点移動がやたら遅いのが特徴。動きは非常にもさもさしているし、歩き方はダサい。PS2のゲームとしてはかなりのショボグラフィック、まぁ最初期のこの世代のゲームなので仕方ないですね。


 アトラスの3Dアクション勉強中の作品だと言えます。あんまりアクション強くないアトラス先生が必死に頑張っているという感じがします。

 

 ストーリーと、キャラデザインがぶっ飛びまくっておりますw ペルソナ、などでマイルドになってしまった悪魔絵師の、本領発揮。とんでもねぇキャラデザのオンパレード。なんじゃあこりゃあw 

 雑魚敵とか敵、のデザインもぶっ飛びまくり。それが一番の売りといえるかもしれません。アイアン・メイデンに関してはこのデザインがソニーの検閲をくぐり抜けたのは奇跡といえますw マーラ様並にひどい。


 難易度は・・・クソ高い。 いやむずいんかい!って感じのムズさですね。とにかく操作性の悪さに起因する難易度の高さ。視点変更や旋回がおせーのです。あとロックオンにしないと技が出せない、というのも非常にめんどくさい。


 ただ難易度は操作キャラによってガラッと変わって、このゲームそこが非常に複雑で、このゲーム、主人公は魔剣、という剣であって、魔剣は人間の脳をジャックして支配できます。

 いろんなキャラを魔剣として支配することで入れ替えて進まないといけん。好きなキャラだけ操作するわけにはいかんのです。弱いキャラはクソだし、つえーキャラだとヌルい。ある程度自由は効きますが、正直かなりめんどい。


 選択肢によって分岐があり、おそらく、八卦ルートと封剣士ルート、にだいたい分かれるという感じ、ルートによって操作キャラもまったく変わる。


 この進め方がひじょーに厄介で、フラグの立ち方とかがわけわかんない上に、マップが複雑ですぐに詰みます。

 どこ行ったらいいねん!何したらいいねん、ってことになる。このキャラじゃないと開かない扉、みたいなのを選んで行かないといかんし、普通にイベント進めるに必須キャラが隠し部屋にいたする。


 そしてマップ表示機能がない

コンパス機能すらない。


 そういういろんな面倒さがありまして、たぶんほとんどの人は、詰んで途中で終わってしまう気がします。ワタシもかなり投げそうになった。


 難しくて詰んでしまうならまだしも、進め方がわからん、で終わってしまうのは開発者としてもがっかりだと思う。もっとヒントがほしいし、マップ表示はまぢで最低限必要だと思う。1999年にしてはとっても不親切なゲームです。そういうわけではクソゲーです。認知度が低いのもうなづける。


 慣れてわかってくると、結構難易度も歯ごたえがあり、いろんなキャラが使えてアクションゲームとしてはそこそこおもしろい。

 弱いキャラも、シナリオの都合上使わないといけない、というのは雑魚キャラにも出番が出るための縛りでゲームのスパイスとも言える。

 難易度的には、弾丸を防御できる、っていうフェイシャン(とその上位互換のレイ)1人でクリアできる、というか他のキャラはだいたいキツイ。

 何度も言いますが、進むためにはフェイシャン以外のキャラも使わないと突破できない。どうしようもないクズキャラもたくさんいます。どうしてもキツイ場合は経験値をためて100%にすると多少マシになる。

 だがこのレベル上げがかなーりだるい。


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 ストーリーは、まぁけっこうどうでもいいんですか(!?)、世界背景はちょっとおもろいです。謎の疫病が流行って世界は分断され、カルト宗教が跋扈し社会は混乱、欧州はめちゃくちゃに混乱し、中国は資源確保に動き、アメリカがそれに反発して、核戦争が間近に迫り、日本は核発電所が停止して電力が止まる・・・


 これ1999年の作品・・・、まるで25年後の世界を見通したかのような鋭い社会風刺作品となっています。こうまで未来予測があたってるゲームも珍しくちょっと恐ろしいくらいですね。


 まぁまぁ良作なんですが、この3Dアクションってのは、同じようなゲームがそのあと死ぬほど作られておるので、まぁ普通にそっちやったほうがいいかもですね・・・

 レトロゲー、としての価値があんまないのですよね3Dアクションっていうジャンル・・・よっぽど特殊なシステムでもないかぎり、同じようなものです。

 だいたいは敵を軸に旋回して、後ろから刺す、旋回ゲーム、あるいはタイミングよくバクステなりロールして刺す、ロールゲーム。もしくは反射神経が速いくて、位置取りを知ってるやつが勝つ、FPSゲームです。だいたいこの3つしかない。

 この魔剣はロールゲームです。モンハンはロール、ダクソは旋回・・・、基本ロールに無敵時間があるのはロールゲームで、ほとんどの3Dアクションはロールですね。


2024年11月4日月曜日

1997 OncePiece 23巻 アラバスタ編

  綺麗にここ23巻までがアラバスタ編となっておる。


 超長編、普通のマンガならここで終わりかねない話の長さ。リアルで数年ずっとやってましたね。


 読んで気づきましたが、ワタシこのアラバスタ編初めて読みました、見た気になっていただけだったみたいです。


 ・・・みなさんの感想はいかがかな?


 ワタシはやっぱしっくりこなかったですね。


 ビビっていうキャラがしっくりこんってのが一番大きいと思う。とにかく国を大事に思う優しいお姫様で、誰一人犠牲にしたくないっていう、典型的な聖女キャラというか、正義の味方すぎるキャラ。どーもワタシはこういう、薄っぺらなキャラは好きになれない。

 キャラクターってのはもっと、アンビバレント、いいところも悪いところもあってしかるべきだと思うのです。完全な善キャラ、みたいなのは好かないすなぁ・・・悪いところが一つもなさすぎるんですよね・・・


 それともうひとつ気になるのが、死んだと思ってたが実は生きてた、っていうのをやりすぎですよね、クロコダイルが殺した・・、みたいな描写されて本当に死んだキャラは1人もおらん。

 イガラムもあんなに派手に散ったのに、実は生きてた・・・その理由みたいなんはなんもない。クロコダイルの攻撃弱すぎるんですわ・・・結局誰も倒せないのはオマエなんや・・・あとなんでクロコダイルはずっとちんたらちんたらトドメを刺さないでいるのかもわからん・・・、実は最後にクロコダイルはいい奴だったのだ、っていう裏切りがあるなら、はっ!そうだったのか!!ってなるけども。そういうわけでもない。


 こういう実は生きてた系はワタシは萎えますねぇ・・・少年漫画だから仕方ないのか・・?でも力石実は生きてた、とかラオウ復活、なんてのは絶対にやっちゃいけないじゃないですか、じゃあ今までのあれはなんやってん、ってことになるから。

 アバン先生実は生きてた、もすげーがっかりしたものね。

でもファンレターとかでアバン先生蘇らせてくれ、みたいな意見が多かったみたいなこともきく、読者ってやつは、まぢでビビみたいに、なんも考えずに誰も犠牲にしたくないっていうあさーい読者ばっかなのかしら・・・


 当たり前ですが主要キャラだけ何やっても死ななすぎ、ずるい・・・、ルフィはなぜか毒くらっても効かないし・・・


 でも全体の物語としては、こういうことがやりたいのだよね、っていう意思はよく伝わりますね、若い作家の作品っていう感じかしら・・・


 読者の評価が気になりますね、まったく何の違和感もなく、ビビかわいい!感動的な話だ!っていうあさーい理解で感動してるのかしら・・・だとしたらすげーイヤですね。