2026年7月10日金曜日

2021 中世ヨーロッパ全史 下巻 想像と革命 Powers and Thrones: A New History of the Middle Ages   Dan Jones

  下巻なりけり。

中世をまとめたベストセラー。


 中世について書かれた本自体が少ないので、さっと全体像を見るにはうってつけの本かと。うってつけというか、他に無いので一択かと。

 

 まじで日本はヨーロッパだけでなくて、世界の中世の歴史がほとんど欠落してるし、これから本を誰も読まなくなるので、さらに情報が少なくなるでしょう。

 英語で読むしかないですわね。


 ベストセラーだけあって、かなり読みやすく、一般人にもわかりやすく書いてあります。


 ほんと中世ってわからないことだらけ、知らないことだらけ。そしてひじょーーに複雑です。

まずほとんどの日本人は、中世がいつ終わったのか知らないでしょう。そんなにわかりやすい線引きがあるのか?というと、かなりハッキリしたイベントがあるのです。

 まず476年に西ローマ帝国が滅びて、ローマ帝国が終わります。これが暗黒時代、こと中世の始まり、非常にわかりやすい。

 中世の終わり、は1527ローマ劫掠、とされてます。まず「ごうりゃく」と読みます。これはかっこつけて昔の日本人が名付けた歴史的イベントの名前。

 そう、こんな誰も知らない漢字を使うくらい、大昔の資料ばかりということ。

 この時に、カール5世によって、ローマは焼き払われて、カトリックの教皇はつかまり、1000年続いた「神の国」、カトリックの千年は終わりまして、ここから近世、が始まるのです。わかりやすい。

 でもこのローマ劫掠、について一切教えられた記憶が無い。教科書に乗ってないか、ルネサンス、新大陸の発見!みたいな明るいテーマばかり教えて、こういうどす黒いテーマはスルーされてるのかもですね。

 476~1527年、と本当に予言の通り、「神の国」だいたい千年なんですね。これは神罰と誰もが言いたくなる。

 いわゆるローマ帝国、も伝説じみた王政ローマを抜かした共和制ローマも

ー507年から476年まで、とこれもだいたい千年なのです。


 現在の新たな文明、も2500年頃に崩壊するって予言が出来ます。そりゃ崩壊するだろって感じで、そんな持たないだろ、とも思えるし、だいたいそのくらいかもとも思える。人間が完全に機械に置き換えられるか、それともなにがしかの破滅が訪れるか・・・



 カトリックはみなさんご存知、免罪符、という変えば幸福になれますよ、っていう御札??みたいなものを地獄の悪鬼のごとく大量に印刷し、今生きてる者のみならず、すでに死んだ人間にも効果があります!として現代の詐欺師ですら驚愕する商売を行い、さすがにそれやべーだろ!!とルターが始めた宗教改革によって崩壊していくことになる。

 中世の人間ですら、さすがにやばすぎると思ったのですわね。


 ほいでこのプロテスタント、という集団。非常に現代のSNS中毒者に似通ってるのですよね。つまり、他人の良くない行為を、あげつらって、とにかく自分は正しい、として他人をこき下ろす。つまりは、ネガキャン集団なのです。他人が少しでも悪いことをすると、一斉に飛びついて引きずり降ろして袋叩きにする。


 プロテスタントは、印刷術、というマス・メディアと一緒に登場して、現在もい続けてる。別にキリスト教とか、宗教とは、関係なく、とにかく誰かを引きずり降ろしてリンチにしてやりたい、という邪悪な欲望に根付いていて、ワタシが思うには、帝国主義や奴隷貿易よりもはるかに良くないものです。


 中世というと、不潔で貧しく、略奪と拷問と虐殺と疫病っていうイメージで、実際そのとおりなのですが、やはりそこに魅力があります。闇の中でこそ光が輝く。まだまだもっと掘り下げていかなきゃいけませんね。