2014年11月8日土曜日

長渕剛 STAY DREAM 1986 ☆9

昔の日本の音楽を聞こうブームの中で長渕氏を集中的に聞いております。

 でも全然知らない若い人たちにはわかりませんよね。なんか今のムキムキで日本、日本、っていう右っぽいオーラを放っているキャラクターからすると近寄りがたい感じをうけますね。


 でも時系列で聞いていくとよくわかりますけど、この人は一回じゃなくてキャラをどんどん変えていってるんですよね、ドラスティックに変わっていく。デビッド・ボウイタイプです。発言もほぼ180度変わってるってことがよくある。


まずデビューから三枚目、乾杯、くらいまでは、ほとんど純粋なフォーク・シンガーです。カラダもガリガリ、頭は奇妙なロングヘアーで、ライブでのしゃべり口も文化系っていうか優しい感じです。

 そっからHUNGRYくらいまではスランプというかアイドル路線みたいなことで、迷走してますね、なんかぱっとしない、けど人気や知名度はあるので死ぬほど忙しい、忙しいけど作品の内容は乏しいっていう状態です。 それが爆発して過労でぶっ倒れた挙句極度の欝になり、アブナイ状態になったときにリハビリ的に作られたのがSTAY DREAMというアルバムだってことです。


 このアルバムはものすごい良いです。アルバムカバーも良いです、このガリガリがさらにガリガリになり、短髪にして頬もこけている時代の長渕氏、めちゃくちゃかっこいいです。つまり全盛期ってわけですね。
 
 曲はものすごーく内省的で暗い感じがずっと続いて最後にSTAY DREAMという表題曲で締めるという、この構成もよいです。今までのバンドアレンジからアコギ主体のフォークアレンジに戻ったのもすごいよい、これがあの有名なギター一本のセンターステージってのの内訳だったのですね。

 放送室で高須ちゃんが、藤井がカラオケバーを貸し切りにして歌ってくれたって言ってたあのSTAY DREAMです。

 これは確かに名曲ですわ・・・。



 そっからCAPTAIN OF THE SHIPくらいまでは、いわゆるヤクザドラマの長渕氏、っていうキャラクター、になるわけですね。アウトローで悪いヤツ。テレビ業界でも、怖い=長渕、っていうのが定着してるころです、やれTBSのドラマのADをボコボコにしたとか・・・長渕キックが炸裂してた時代。よくダウンタウンがその当時にネタにしてましたね。


 キャプテン、は聞けばわかりますけど、みなさんご存知のムキムキマッチョな世界観の長渕氏にまた変貌を遂げるわけです。Iは実は結構このマッチョな長渕氏も嫌いじゃないんですけどね・・・。



http://music.163.com/#/artist/album?id=14963&limit=12&offset=48


 音源を全部買うのはしんどいと思いますのでこちらで試聴をしてみるべし。