2018年9月23日日曜日

1876 トム・ソーヤーの冒険  

 アメリカってのは歴史の浅い国です。歴史がほとんどないといってもいい。アメリカってのは文化、が無い国でもあります、だいたいはヨーロッパからの借り物。
 ただアメリカに独特のものがあって、それは黒人奴隷です。

 すべてのアメリカ文化ってのはこの奴隷問題ってのが根っこにあるような気がワタシはします、そして今もそうであり続けてる。それがアメリカ、という国のスタイルなんだとも言えます。

 アメリカの歴史、というと一つしかありません、南北戦争です。商業主義の進んだ北と奴隷農園による南の戦争、まるで世界の縮図みたいなこの戦争が、アメリカの唯一の歴史だって気がワタシはします。全部ワタシが勝手にそう思ってるだけですが。
 WW1にしろWW2にしろ、その後の戦争にしろ、南北戦争に比べればアメリカとしては単なる局地戦にすぎず、本当に深刻な岐路に立ったというのは南北戦争だけしかないと思います。

 アメリカっていう国はセカイ、のミニチュアなんですよね、アメリカだけで一つのセカイとして完結していて、それをちょっと拡大すると地球、のセカイになる。

どういうわけかワタシはアメリカ文学ってのをほとんど読んでこなかったですね、どうもshallow、浅いんです、あと全然なんでしょう・・、色が違いすぎるというのか、共感出来ない、全然別のセカイの話みたいな感じがする。

 トム・ソーヤーの冒険って名前は聴くけれども内容を全く知らない。マーク・トウェインは明らかにアメリカの国民作家で、イギリスのディケンズ、フランスのバルザック、ロシアのトルストイ、日本の夏目漱石的なポジションです、知らないヤツなんているわけないっていう。


 で内容は、アメリカらしいなぁ、っていうそのものです。田舎、キリスト教、奴隷、子供、ギャング憧れ。小さい子供が活躍して、殺人事件なり大きな事件を解決したり、冒険をする。アメリカ人のグランドストーリー、物語、っていうのは全部これですよね。映画でもグーニーズだとか、あの・・・タイトルど忘れしましたが、線路の上をたどっていって、蛭に食われて・・・とかのやつも、ぜーーーんぶこのヤツなんです。
 日本のグランドストーリーも決まってて、やりたいざかりの男子高校生が主人公で、カワイイ同級生の女の子に惚れていて、お調子モノなのだけれど、シリアスな事件に巻き込まれて、主人公が成長し、恋もうまくいくっていうやつです。ぜーーーーーーんぶこれ。死ぬほど同じ型にハマった物語。

 
 アメリカはあんまし性欲垂れ流しの男子高校生ってのを好かないようです。やっぱこれもキリスト教的価値観なんでしょうね。


 ちょっとこれからぽつぽつアメリカを知ろうコーナーが続くかもしれません・・。