2022年5月1日日曜日

2005 中国の歴史 2 都市国家から中華へ  平勢隆郎

  一応夏、殷、周、春秋、戦国を扱う本なんですが


全然歴史の本になってません。


 この書き手が言いたいことを、バラバラに述べているだけです。


 要するに言いたいことは、史記とか歴史書に書いてあることは、その書いた人間の自己弁護であって、事実ではない、ほとんどの歴史書なるものは、史記に書いてあることをそのまま、歴史的事実のように言ってるけども、ほぼすべて間違ってる。

 

 ってことです。それはまさしくその通りなんですが、そんなの知ってるわって話です。結局事実はじゃあどうなの?というと、その事実についてはほとんど描いてありません。誰かの批判だけしている本で、肝心の答えは無い。

 

 でもそれは、この作者の問題じゃなくて、結論としては「わからない」のです。わかるわけないですよね2000年以上前の話なんですもの、ぶっちゃけ100年前のことすらよくわからないことのほうが多い、というか、現在、何が起こってるのかも誰もわからんのです。

 

 学校の授業で呪文として中国の王朝、インシュウシンカンズイトウ・・・ってなんかのメロディで暗記させられましたが、実際には、周と秦の間は700年もあるのです、めちゃくちゃや、歴史で一番長い部分が暗記ではまるごとカットされておる。 


 ワタシもちょこちょこと春秋戦国のことを調べてみましたが、結局は何一つわからん、ということだけがわかりました。戦国策だとか十八史略だとか、伝説的な話はいーーーっぱいありますけども、どれもこれも、自己弁護ばっかり、結局ほんとか?というと誰もわからん。

 

 この春秋戦国時代が中国、というものを作ったのですけども、何もわからん。この一行で終わりです。

 

 だからまずテーマ自体に問題があるのですけど、この本の構成もめちゃくちゃです、何もわからん!って書けばいいのにこれも嘘、あれも嘘、これも間違い、って批判ばかりしています。別にそんなの読みたくないです。

 

 時代ごとに専門家に書かせるっていうやり口でシリーズものが作られることが多いですけども、そういうとこがやっぱ講談社、詰めが甘いしアホですね、編集者無能。シリーズごとに繋がってないし、認識も整合性も歴史感もバラバラ。各人が好きなように書いている、ちゃんと書いてくれる専門家もいれば、持論を言いたいだけのやつもいる、この本はそのハズレ。編集者がアホなので、こんな原稿だめですよって直すこともしない。

 何よりもまず文章が下手だし構成も出来てない、こいつ東大教授ってまじかよ?そりゃ東大よりも海外に行くべきだって思いますね。

 

 でも誰に書かせたところで、わかんないものはわかんないのです。とにかく何もわからない!事実の確認のしようがない!それだけがわかりました。