テイルズシリーズ三作目。
2Dテイルズシリーズ集大成ともいえる作品ですが、どうやらディスティニーのほうが有名っぽい。リメイクの数もデスティニーは続編である2やリメイク、ディレクターズカットと多すぎるくらいなのに、エターニアはリメイクというよりは、リマスターがPSPで出ただけでリメイクはされてない。まぁリメイクの必要はないくらい完成されてるのですけどね。
ゲームとしての完成度はむちゃくちゃ高い、明らかに名作であります。
これは個人的にも思い出深い作品で、このゲームには、ある特殊条件とタイミングをあわせることでしか出せない、秘奥義、ってのがあるんですけど、普通にやっていてはまず見ることはできない代物でして、当時まだまだネットは未発達だったので、エターニアには秘奥義がある。いやそんなのねぇよ!都市伝説だよ!っていうことで意見が割れてました。
しかもこの秘奥義が厄介なことに、ちゃんとやれば確実に出るのではなくて、いわばクリティカルみたいな感じで、出る時もある。っていうものなのですね。
じゃあ見せてくれよ!って言われてやっても出せない。ほら嘘じゃんかよ!ってなるのです。だいぶ後になって、秘奥義がちゃんとあるということがわかりました。つまるとこネットで攻略情報を見るのではなくて、攻略本を買ったり、それよりもゲーマー同士の口コミで情報共有していた時代の最後のゲームです。
そのくらいグッドオールドゲームデイズの本当に最後を飾る作品だと思います。
これはまじでPS1の最後の最後、というか完全にPS2の時代になってから出たゲーム。だいたいのヒトはPS2で起動したであろうと思います。
PS2になって、ゲームは3D化、懐かしき2Dゲームは消え去っていくことになったので、ある意味、1つの時代の最後を飾ったゲームです。 それがエターニア、永遠に。ってのは含蓄がありますな。
ワタシがこれをやったのはクソガキの頃だったので、今になって気づくことがいっぱいありますね。
まず料理の大事さ。テイルズは回復リソースが少なくてすーぐにTP切れになるなぁ・・・って思ってましたが、料理、が回復リソースなんです、テイルズは、基本毎戦闘あとに料理を食べるという、食べまくりゲーム。料理むっちゃ強いのです。よって食材は基本全部フルで爆買いしないといけん。
ガキってのはこういう便利サブ要素みたいなのに気づかないですよね、モンハンでいう温泉入ってバフかける、みたいなの。
やり込み要素も、おなじみ闘技場に、二周目の隠しダンジョン、激強の裏ボスなど豊富でして、ひじょーに遊べます。でも普通に表一周ですと、まぁ35時間くらいでそこそこって感じですね。ちょっと短い気もするが・・・
ラスボスは、そこそこ強い、ちょうどいい難易度くらいかなって思います。死ぬと会話とかがめっちゃ長いので、一発で倒しきりたいとも言える。
アクション性とか育成とか、いわばプレイのゲーム面では完璧に近いゲームといえますね。ワタシはこの戦闘システムが一番好きかも。
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プロット
テイルズファンはプロットはあまり期待してませんが(w)テイルズと言えば、青臭いというか、中2っぽいっていうか、なんだかいつまでたっても思春期真っ只中って感じのシナリオで、苦手なヒトは、うぇえってなりそうなものが多いです、それでテイルズ苦手ってヒトも特に大人には多い。
このエターニアも、シナリオがいいとは言えないと思われます。
主人公のリッドは典型的2000年の主人公でして、消極的でただ静かに田舎で暮らしたい、冒険なんかしたくないよっていう完全受け身の主人公、ヒロインのファラは活発でわがままぐいぐいヒトを引っ張って巻き込んでいくっていう、20K特有の女キャラ。この時代ってだいたいこのパターンなんですよね、男は達観してる、女はわがまま。涼宮ハルヒシステムというのか。
これもエヴァーの遺産なのかしら、シンジ君はネガティブではあるけども、消極的では・・・あるか。
うるせぇはやく冒険行くぞ!ってけつを蹴ってやりたくなりますなw
なんでこういうことになってるかというに、2000年ぐらいの作品を作ってるのはヲタクなんですね、80年代のアニメとかを見て育ったヲタク、がクリエイター側になった。だから自分を投影した主人公はなよなよしていて、白馬の王子様ならぬ、自分を引っ張っていってくれる美少女、が現れるっていう形の物語なわけです。
それ以前の作り手たちは戦火から生まれた第一世代で要するに根性、精神論世代です。この世代は、やっぱ戦争経験もあって、結構ドライな死生観みたいなのを持ってると思う。
このエターニアの世界では、上の世界と下の世界インフェリアが分け隔てられていてずっと通行できなくなっていた。しかし何者かが2つの世界を衝突させようとして・・・っていう話です。
テイルズらしく、なんじゃそりゃあ、むちゃくちゃやんっていうツッコミポイントは多くある。 特にセイファートからインフェリアへ世界を救いに来たメルディっていうキャラが、ポンコツ幼女で、こっこんなやつを1人だけ異世界に送りだして世界を救おうってのがどう考えてもめちゃくちゃです。
話を理解すればメルディがその役目なのはわかるとして、メルディ1人で一体どうしろっていうんだって感じ。
いや、そもそもメルディのキャラ造形にやっぱ問題ありありな気が・・・
物語の核心みたいな部分も・・・は・・・ぁ?って感じでいまいち納得いかない。
ほいでラスボスは、物質の無い世界「バテン・カイトス」を目指す。物質なんていらないのだ、っていう。これも・・・ふ~む・・・ぶっ飛びすぎかなぁ・・・って気がしますね。確かに一理あるけど、共感を呼ぶとは言い難い、ラスボスのキャラってのが物語において非常に重要と考えると、ちょっと、次元が違いすぎるというのか、もうちょっと手前で話をして欲しいものですね。
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改善点
・AIがアホ
これはもうずっとテイルズについてまわる問題なんでどうしようもないのですけどやっぱしAIがあほです。逃げろって言ってるのに敵に近づいていく。全然防御しない。でも25年後の現在でもAIが仲間で、役に立つってことはないので、テイルズの問題ではないと言えます。
もちろんAIを最強にすることだって出来ます、すべての攻撃に超反応で必ずガード出来るようにプログラムするとか、全部カウンターするとか。でもそれだと強すぎんですわね、ちょうどいい強さのAIってのは未だに人類に手が届かないもの。
そういうわけでテイルズの戦い方はいつも1つ、プレイヤーがタンクとなって敵を防いで術連発。AIがもう少し賢ければAIにタンクをやらせたいけどついにそれは敵わず。
雑魚にはさみうちを取られるだけでデスエンカです。
・一部の技、敵の攻撃が異常に強い。
これはバグなのか仕様なのか謎なのですが、一部の敵の攻撃がとんでもない火力、それもなんでもない雑魚です。他の攻撃の10倍くらいくらう。えっ!?なんで??ってくらいのダメージ。サソリの攻撃やゾンビのパンチなど。
こちらの技ではリッドの空破絶掌撃。なぜかこの技だけ他の技の5倍くらいのダメージが出る。 これを覚えるとリッドはもうこれだけを使うマシーンになります。
もっと終盤になると猛虎連撃破、これは別に強くはないけどずっと敵を拘束しつずけるので時間稼ぎに最適。
さらに隠し技としてエレメンタルマスター、ほいで最強技エターナルスローがありますがこれはまぁ隠しですのでね。それにこの技が無いとほぼ後半加入2キャラの存在意義がまるでありませんのでね。
・ ルーラ、リレミトなし。
ルーラないのはまぁ移動手段があるので許せるとして、ダンジョン脱出のシステムがないのが非常に不便であります。ルーラはフラグ管理がめんどいのでないのはわかるとしてなんでリレミトないのかは謎です。