アガサ・クリスティには短編作家っていうイメージはあんまないですけど、ポアロやマープルなども最初は短編から出てきたキャラクターです
この短編集は初期の作品が収録されていて、まだまだ未完成というか、未熟って感じのものが多いのですが、さすがに、才能の片鱗をちらとのぞかせてはいますね。
アガサは最初は推理小説一辺倒じゃなくて、スパイものやら一言では説明できない、なんというのでしょうか・・・、洒落た短編みたいなものにもトライしていたのですわね。
アガサ・クリスティの良さは、英国中流貴族のノーブルキングダム、みたいなところだっていう意見もありますが、ワタシが思うには、適度は俗悪さ、だと思いますね。偉ぶってない、というのか、下品なゴシップが好きだけども、それをうまく包みこんで隠そうとする浅はかさ、みたいな。
ようするに女性っぽさ、なのでしょうね。浅い。故に広い。こむつかしくてディープなものは一部のヒトにしかウケませんから。