2018年10月26日金曜日

2009 女神異聞録 デビルサバイバー

  *注意点 ワタシこれ最後のほうで気づいてまじかーーー!!って思ったのですが、人間キャラのスキルはいつでもメニュー画面で変更可能です、一つのスキルは一人まで、ってだけで。だからバトルによって烈攻でいこう、とかメディアは悪魔がやるからつけかえ・・っていうことが出来ます!!知らなかった!新しく入ってきた人間スキルなしかよ!!って思いましたが、違うんです、付け替えられるんです!
 一つのスキルは一人なので全門耐性を全員につけるってことも出来ないわけです。パラメータが基準値になってない場合も無理です。まぁ代用スキルがだいたいあるのでだいじょぶなんですけど。


概要

 メガテンのスピンオフ作品。
 メガテンシリーズ久々のシミュレーションゲームとありますが、ユニットをマスで動かすふつうのシュミレーションで、攻撃を開始すると、いつものターン制バトルに移行するという感じで、場所、の概念があるメガテンっていう感じです。
 しかし恒例プレスターンバトル形式で、速度が早かったり、相手の弱点をつくことでこっちにターンが追加で回ってきたりと、かなり奥深しです。有利なほうがさらに有利になる!という資本主義形式ですね。不利になると速攻で死ぬ。とにかく相手の弱点をつかないとだめです。

 もちろん悪魔合体での強化なども出来ていつものメガテンです、仲魔の手に入れ方は説得方式ではなくて、すべてカネで買うという形式。めんどくさくなくていいのもあるけれど悪魔としゃべる機会が少ししかないのでちょっと残念でもある。あと売ってない場合もあるのでいくらでも手に入るわけではない。何が売ってるかは運です。たぶんイベントバトルをこなすごとに入れ替わるのでちゃんとイベント終わるごとに悪魔を強化しとかないと詰まる可能性があります。(特に最初のベルとラスボス)
 メガテンシリーズいっつも積みステ系が強いのですが(ランダマイザ無双)、今回ターン制じゃないのでそれがありません。あとスキルの継承が手動で自分で選べるというのがすごいやりやすいです。いっつも何度も合体画面をキャンセルして良いスキル構成になるように・・って何度も繰り返すのですが、開発者もやっとあれはただの時間の無駄だ、ってことに気づいてくれたようです。スキルのスロット数は少ないのですけど、すごい快適。これまでの悪魔合体史上一番素晴らしい合体システムだと思います。
 上記したように人間のスキルは手動でいつでも変更出来るのもメガテン的には大盤振る舞い。

 ただシュミレーションというゲームそのものの特徴とも言えるのですが、何も考えずに突っ込むと囲まれてボコられて死にます。かなり強化しててもあっというまに天国。さらにイベントミッションのほぼ9割がシミュレーションゲームで一番困る救出ミッションなので、15分くらいシコシコ戦ってたのに、一発で救出対象が吹っ飛んでそれまでの苦労水の泡。絶望的時間の無駄、ってことになり、モチベーションがかなり削られます、戦闘中のセーブもないし、スパロボみたいにゲームオーバーになっても経験値引き継ぎってこともないので、ほんと圧倒的な時間の無駄になってしまう。さらに初見殺しみたいな性能の敵多し(ベルは全部だいたいそう)
 だからロープレみたいに気軽にプレイってことが出来ません、難易度そこまで高くないんですけど、今の時代の普通のゲーム、に比べるとまぁまぁ難しいです。難しいっていうか、事故っていきなりゲームオーバーが多い。それがメガテンって言えばそれまでなんですが・・w。だからあまり集中力が無い時にはやる気が出てこない、気軽にプレイ、出来ないゲームです、いっつも仕事で疲れてて寝る前の気晴らしにゲーム、みたいな社会人ゲーマーにはきつい仕様。最初のベル、主人公のヤドリギ、という攻撃以外には無敵、といういや、ラスボスより強いじゃんw っていうのがしんどい。さらにラスボスもほぼ攻撃はメギドラオン一択って調子で防ぎようがなく勝ち方を知らないと勝てない。
 
(攻略サイト見ればわかりますけど、一応勝ち方。
ラスボスは弱点属性がターンごとに変わるのですが、3ターン目に物理弱点になります、そのときに一気に倒さないと勝てないと思います。
 物理激化、貫通、デスバウンド、をそろえた物理担当悪魔と鬼神悪魔(こちらにも同じスキルセット)を揃えて人間キャラは回復って感じです。鬼神は連続攻撃出来るのでデスバウンドを合計8回当てれば確実にオチます、6回で落ちると思います。ラスボス攻撃はすさまじいけどHPはそこまで高くない。)


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 シナリオは山手線の中に閉じ込められてしまって、悪魔を使ってサバイバルゲームっていうやつなのですが、スクエニの「素晴らしきこの世界」にめっちゃ酷似しています、都内に閉じ込められるところはもちろん、数理的なネタが多いところや、群像劇形式、運命の日、の時間制限が決まっているっていうのもかぶりまくり。
 わざと寄せてるのでは?ってくらいかぶりまくってます。キャラデザもどことなく似てる。

 後半からはオカルトテイストが濃くなり、天使や神、がすげーうさんくさかったり、またLAW、CHAOS、いろんなルートも選べるよ、っていういつものメガテンになってきますが、このゲームは殆どLAWよりというのか、一般常識的に正しい、ことを強制的に選ばされます。力がすべてだネミッチー!!っていうふうに悪の道に突っ走ることは最後のほうまで殆ど出来ません。最終日にいきなりルートが別れます。ちなみにワタシはアツロウルートにしようと思ってたのにフラグ立て忘れていたらしく、ナオヤルートになってしまいました。まぁ結果的には同じだと思うのですけど。

 それぞれのキャラが、完全にこいつが正しい、と決まってないというのもメガテンらしさです。みんな別々の考え方をしてバラバラに動く。ただアツロウ、とユズっていうのが最初からほぼずっと仲間なんですが、ユズのほうが、いっつもネガティブ発言して最後まで逃げることしか考えてないのがだんだん腹が立って来ます。ワタシは死にたくない、生きていたいってことあるごとに言うのですが、なんでそんなに生きてたいのか?っていう説明もないし。普通の女の子だから仕方ないってことにされてますけど、それってどうなん・・?(ユズルートを選ぶとちゃんとその理由が補完されてるのかも?)
 そういうルートを代表するキャラ、なので仕方ないんですけど、主人公の選択、でユズ、の性格が変化する、ということが一切ないってことです。ユズは逃げる、というルートのためのキャラだから、主人公が何をしたってユズはユズ。アツロウはアツロウ。オレはオレ、ってわけで、なんかそれに気づいたときに妙な無力感に襲われます。こいつらこっちの言うこと一切聞く気が無いなっていう。もっと仲間になるキャラの自由度を高くして、プレイヤーの好みに一緒に行動するキャラを選べたら良かったのに。
 ただ全体としてはシナリオの出来はそこまで悪くないです。あぁ惜しいなぁ・・っていうところも多いですけど、人間の嫌なところが出ていて、警官、自衛隊、国家権力が一般人を殺しまくってたりと、いいね!押したくなるところもかなりあります。


 どちゃくそネタバレですが、エンディングは主人公は魔王となって悪魔を統べるものとなり、神、との神魔戦争に挑むことになる・・・。という普通の感覚からすると無茶苦茶なエンディングを迎えましたw でも謎の男・・みたいなのも残っていて、続編あるよオーラが出まくっております・・。で実際続編があるんですけど、まさかほんとに神魔戦争から始まるのか??
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 レビューなどにあるようにキャラデザがいつものメガテンらしくない感じで、これがなんかしっくりこないっていう意見が多いみたいです、ワタシも同感。アニメ調であっさりしすぎている。メガテンといえば、時代の流れを無視したライトユーザに媚びないデザインでしたのに。ストレンジ・ジャーニーみたいな・・・w(あれはあまりにも媚び売ってなさすぎてもはや笑ってしまいましたけども)
 ちょっと若者に媚を売った感じになって、おっさんが若者コトバで気を引こうとするみたいないやらしさが出てしまってますね。もっと耽美な感じでさらに媚びないスタイルにしたりとアトラス先生らしく攻めに出てほしかったですね。いまはだいたい萌え美少女、かリアル等身の美男美女、っていうデザインばっかりになってしまってるから。


 でも総評としては、やりごたえも十分で、携帯機でやるにはもってこいのシミュゲーで(携帯機でアクションやるのはなんかやりにくいとワタシは思う)ちゃんと作られている良ゲーです。あとはシミュゲーや合体育成ゲームが好きかどうか、好き嫌いの問題だと思われます。