メタルギアソリッド3、とほぼ同時期に発売された、PSPの外伝的なソフト。
これまでのシリーズとはやんわり繋がってるような繋がってないような、文字通り外伝という感じのゲーム。
スニークアクションではなくて、カードゲーム要素がある、謎システムを採用しております。言葉では説明しずらいですが、ターン制でカードで行動するシュミレーションゲームって感じでしょうか。
このシステムは、謎としかいいようが無いのですけど、プロットは非常によく出来ていると評判です。
確かに、あまり手を広げすぎないで、コンパクトに収まるように、短く、そして丁寧に、見せる順番なども考えて作られております。ナンバリングのメタルギアともちょっとテイストみたいなのが異なる。
ある作家がいうに、長編を描くのは容易い、長ければどっかしらいい部分もあり、読み手が勝手にハイライトをまとめてくれる、短編を上手く描くのは難しい、少しのミスが命取りになる。と言ってました。確かに大長編って、よく考えたらあのあたりめちゃくちゃだったな・・あれ一体なんだったの?みたいなのが見逃される傾向にある。短編は隅々まで評価されるので難しいのでしょうね、芥川みたいに、一言も無駄な言葉がない、っていうギリギリまで洗練された表現が求められる。
ゲームのキーワードであるネオテニーとは
動物において、性的に完全に成熟した個体でありながら非生殖器官に未成熟な、つまり幼生や幼体の性質が残る現象のこと (Wiki)
と説明を聞いても意味不明の言葉ですが、 このゲームの中におけるような超能力的なものではなくて、完全適応させない、という生存戦略のようです。
環境に完全に適応すると、環境の変化ですぐに絶滅する、恐竜がそうであったように。ちょっと気温が下がっただけで死ぬことになった。どっちにでも進化できる、余裕、をもたせておくことで、環境が変化したときに、進化して切り抜けるようにしておくってことなのですね。
これ結構な重要なことで、なにか一つのことを極めるのが素晴らしい、という風潮がありましたが、それだとその流行が終わった時に一緒に絶滅することになる、一つのことを極めずに余裕を残して、色んなことに手を出すほうが、生存の可能性が上がるよってことです。
けれど無作為にいろんなことにとにかく手を出すことも逆になんの取り柄も無い存在になることにもなる。 見極めが大事なのです。