2025年1月5日日曜日

1933 King Kong  キングコング

  正月は古典映画でも見るかってことです。


 1933年のオーパーツ、キングコング。


 キングコングとありますが、恐竜有り、大蛇あり、お色気あり、と娯楽映画の全てを詰め込んで、怪獣映画、この型を作った映画。


 よく型にハマったとかハメるといいますが、型、を生み出すものだってある。


とにかく1933年にどうしてここまで出来たんだろう?という不思議しかない映画です。シナリオはかなりの程度ドイルのロストワールドに習ってます。髑髏島、怪獣、恐竜、現地部族に捕まる、都会にコングを捕獲して持ち帰るが、コングが逃げて暴れ出す。ほぼ流れはロストワールドと同じ。

 ただ、美女、が出てくるという要素が異なり、このへんが、映画、が視覚に頼るってとこです。とりあえずエロい女さえ出しておけば、大丈夫。


 失われた謎技術によって、すごく奥行き、があるように見えるのです、不思議なことに。たぶん絵、クソでかい絵を描いて張ってるんだと思いますが・・・、そんなクソデカ絵描くのでもとんでもない労力。


 エキストラの数も半端ない。CGでなく現実の群衆ってのはどうしてこう、迫力があるんですかね?CGの群衆ってどうも迫力がない。

 脳が勝手に、あぁこれ嘘、こんなのありえない、って無視してしまうのでしょうね、エキストラを使った群衆の量感、みたいなのはCGでは絶対出せない。

 1秒のストップモーションに数十時間、みたいなアニメーターもげっそりするような、木の遠くなるような面倒な合成を使って作られているらしい。なんで戦前に出来たものがその後できなくなったのかは謎。

 でもこれもディズニーの初期アニメ映画と同様に、大不況で人手があまりまくっていたから出来た芸当のようです。


 ほぼ90年前の映画なんで、そりゃ手放しに面白くはないですけど、やっぱすげぇの一言ですね。よく作りましたよこんなの。どっからそんな情熱が生まれたくるのかというとんでもない力作。

 この映画に影響受けてつくられた映画は1万本はあるんじゃないでしょうか・・・・