2025年12月22日月曜日

1997 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz

  ガンダムWの続編として出されたOVAの劇場再編集版。 サンライズがよくやる方式のまとめ映画ですね。

 

 ガンダムWというと、落ち目だったガンダムシリーズを、女性人気を獲得することで、V存続させることに成功した、中興の祖的な役割を担ったシリーズ。

 後のSEED、Destinyも明らかにこのW系列です。

 

それまでの宇宙世紀ガンダムとは、世界そのものが違うし、デザインやノリなども全くの別物・・・

 

 正直ワタシはこの新しいガンダムシリーズがしっくり来なかったですね、このデザイン、塗りのベタっとした感じがしっくり来ないのですわね。

 安彦良和のタッチが好きかと言われると別にそんなこともないけど、嫌いではない。このガンダムWと系列のデザインはしっくりこない。

 

 やっぱそこも女向けってことなのかも。どっかで、女受けするデザインってやつと、男受けするデザインってのは違いますわね、欧米と東洋でも違いますが。

 よくいう女が思うかわいいと、男が思うかわいいはちゃうってやつです。アレは女のお世辞とか嘘もあるとはいえ、本当に異なる部分もある。

 でもワタシは女受けするタイプのファッション、ゴスロリとか地雷系みたいなのはむしろ好きです。でもファッションモデル系のガリガリは大嫌い。

 

 話がズレましたが、今見てみると、確かに妙に男キャラが薄着だなぁというのに気が付きますね、ヒイロはランニングだし、他のキャラも短パンはいている・・・

 男デザイナーの感覚として、男キャラにハーフパンツ履かせるっていうのは奇妙でしかない。それは女デザイナーが、女キャラにぶりぶりのでかけつみたいな服を着せないのと同じ事なり。

 つまりあざといのですけど、きっちりその餌に食いついたというわけ、簡単ですな・・・。

 

 内容も、富野由悠季風に、なんだかみんな劇場型で、エキサイトしていて、そして正義と悪っていう単純な構図ではなくて、よくわからん複雑な対立、ってのとは違い、わかりやすく、恋愛重視で、つまり浅いです。

 でもやっぱり浅いほうが、万人にはわかりやすいというわけ。Zガンダムなど、男でもよくわからん、っての女子供が食いつくわけない。 

 

 あと戦闘も、これはワタシは聖闘士星矢スタイルと読んでますが、空間がなくてただ決めのポーズと必殺技を叫ぶだけなんですね。相手がこうライフルを撃ってきたから、こうカウンターした、みたいな展開とかそういうのが皆無で、かっこいい決めポーズと必殺技があるだけ。もちろんガンダムは必殺技を叫ばないけど、叫ばないだけで同じです。構図もだいたい一緒、斜め下からのアオリで弾丸がボカーンってやつ。

 聖闘士星矢スタイルというように、これはやっぱガキにわかりやすいのですよね、カードとかにもしやすい、決めポーズがハッキリしている。

 そして戦闘のグロさ軽減というとこもあるのかも、腹にパンチグボォン!パイロットの肉体ズギャアン!みたいなグロ描写一切なし。

 これもやっぱ女子供向け調整でしょう。 というかエヴァ以前のアニメはそうで、グロさを強調することがなく安心して見れた。

 それと昨今のアニメはトラウマ自慢が多すぎて、これにもワタシは辟易している。アニメってもっと簡単に見れるものでえぇでしょう。悲劇であればシリアスで、良いものっていう大昔からある価値観ですが、恋愛ものと同じくらい、ワタシはくらーい、話嫌いです。被害者ぶるな。 

 

 Wを浅い、と切り捨てるのはあまりにも早計。 実際狙い通りのファンを獲得して、現在も人気があるのですから。きちんとミッションを果たした成功作といえます。

2025年12月18日木曜日

1995年9月29日 『メタルマックスリターンズ』(METALMAX RETURNS)

  ファミコンで発売された、戦車に乗って戦うRPGのスーファミでのリメイク作、よってリターンズ。

 

 竜退治はもう飽きた!、というドラクエを完全にライヴァル視したゲームであります。

自由度がとにかく高くて、ストーリーはほぼ無いと言っても良い。戦車を乗り回して世界を旅して、賞金のかかったモンスターをハントして金を稼いで、戦車を強化して、ラスボスを目指していくって感じです。

 

 攻略の順番とかもほとんど無視していくことが出来ます、通行止めの場所とか無いので。いきなりバカ強い敵が出てきてすぐ死ぬってのは、サガシリーズっぽい。強い武器、戦車を手に入れうだけで戦闘力が爆発的に上がるという、ドンパチなバランスもサガっぽいですね。

 地道にレベル上げするドラクエの逆ということです。戦車が強けりゃいいので、レベルを挙げなくてもいい・・・ということではなく、戦車が通れない生身出なきゃいけない場所、ボスもいるのでやはりレベルは必要。

 

 けれどレベルは戦車で強敵をぶっ飛ばして一気にドカンと挙げられるので時間はかかりません。

 

 戦車をカスタムして戦うってわけで、非常に独特のシステム。スーファミらしくむっちゃ不便の点も多いです。いちいち戦車に乗り込むのが一苦労。アイテムの説明も端末で調べないといけないで面倒。

 

 またUI周りも非常に面倒で、装備を変えたりするのでも手数が非常に多い。

 

 でも戦車のカスタムの仕様など非常に凝っています。まず穴を開けないと大砲などが装着できなかったり、武器に重さがあり、エンジンやシャシーの性能も大事など、むっちゃわかりにくいですが、奥深いシステムとなっています。

 ただ初見ではどれがどういう効果なのかまったくわからず相当むじぃ。どうカスタムすればいいかもさっぱしわからんでしょう。

 

 なんにせよ、確かに脱ドラクエを掲げただけあって、非常にユニークで他にはない感覚のゲームです。


 エンディングも、ラスボスを倒した後に、親父にあって、モンスターハンターを引退すると宣言すると終わる、という謎仕様。

 ちなみにラスボスも誰一人ラスボスを倒してくれ、みたいに頼まれない、主人公が勝手にやったこと。

 もうすでに世界は滅んでるので、世界を滅ぼしたマザーコンピューターを倒すのにどういう意味があるのかもわからん・・・・

 

 モンスターハンター? 

 

 

 データイーストは消滅後権利問題で二転三転していましたが、現在なんとCygamesが権利を保持。なんでも保持するやんCygame、フロムとサイゲは最近非常に調子がよろしいですからね 、2025年現在、新たな新作も計画されているようで、まぢで息の長いゲームですね。

2025年12月16日火曜日

2002年3月29日 ファイアーエムブレム 封印の剣

  ファイアーエムブレムの6作目。GBAという携帯機で発売。

 でも5作目があのトラキア、ですので、実際の感覚としては聖戦の系譜以来の、7年くらいの間が空いての新作という感じです。 

 

 ティアリングサーガ?・・・はて・・・ 

 

 基本的なシステムは紋章の謎、と同様、&担ぎシステム+3すくみ。

 

でも3すくみの補正はそこまで大きくない感じがしますし、魔法に関しては正直光属性が全く機能してないので(光属性使えるユニットがそもそも少ないし、攻撃することがまずない、相手も同様) 

 

 作りも紋章の謎、以来のファイアーエムブレムらしい手堅い作り。ファイアーエムブレムとしてはそこまでは難しくない。が、やはりスパロボなどと比較すれば非常に厳しい。必殺を喰らえばほぼ間違いなくキャラロスト。

 索敵マップでは暗闇から突撃してきて一撃で死ぬという交通事故も多発。普通にプレイしてたらロストしまくります。攻略自体を危うくなりかねない。

 初見プレイではかなり厳しい。

 

 さらに特定の条件を満たすと、外伝が登場して、外伝を攻略すると伝説の武器、その伝説の武器を全部集めると、真エンディングが解放されるという作り。

 

 ぶっちゃけ初見では真エンディングは絶対無理。とつぜん登場して襲いかかってくるユニットを仲間にせよ、なんて条件わかりっこない。 

 

 ワタシは真エンドは無理でした。ちなみに伝説の武器、ひとつでもとってないとラスボスにほぼダメージが通らないので、一個は必ず確保する必要あり。

 主人公の武器だけ確実に手に入りますが、主人公がラスト2くらいまでクラスチェンジ出来ずにまともな戦力としてはカウント出来ないので強くなってるわけもなく詰みます。

 

 さらにハードモードもあり、携帯機としてはかなりのボリューム、スーファミと同様のボリュームって感じです。

 かなりスーファミのゲームをやってるって感じです。でも時代的に、次世代機の進化したアニメーションが見たかったりするので、ふーむって感じでもある。

 でもFEはこの後も携帯機を主軸に展開していくことになる・・据え置き機ででかいゲームを作るのは予算がかかりすぎるのかしら・・・?

 

 このターン制のシュミレーションってどうやら日本以外ではほとんど売れないみたいですしね。海外はターン制シュミレーションあんま好きじゃないらしい。RTSが主流・・そのRTSもLOLみたいな感じの自分で動かす系のゲームが最近は主流はシュミレーションってのが見ませんね・・・ 

2025年12月8日月曜日

2002年6月6日 キャッスルヴァニア 白夜の協奏曲

  探索型ヴァニアの三作目であります。今回もハードはGBA。

 

 まぁほぼ同じゲームであり、マップが違うゲームという感じですね。

違う点は 魔法みたいなのがレアドロップを狙わなくても使えるようになった。

これは非常にグッド。レアドロ粘りをしなくても良くなったので非常に快適です

 

 難易度はかなり下がった気がします。十字架と風の魔法が爆裂に強いので、ほぼこれだけでなにもしないで勝てる。

 また金を稼いでハイポーションを買いだめしたら無限に回復できるのでほぼ詰むことはない。これはポーション絞ったりしたほうがいいかも。

 よってアクションというよりはロープレっていう感じなったでしょうか。下手くそでもアイテムでゴリ押しすれば誰でも勝てる。

 あと強いボスみたいなのもあんまいない。

 

 でも操作性は非常によくて、LRでのダッシュ、斜め下へのライダーキック、など慣れてくると非常にクールでスタイリッシュに移動したり戦ったりすることが出来ます。TASなどを見てみるとよろし。

 これはテクニックを駆使してスピードクリアするのが良いと思います。

 

サクっとクリアできるので、 ササっとやってみるとよろし。

真エンドは、いつもの通りマップ埋めるのがどうやら必要みたいなのでワタシは断念・・・

 

 あとこれも隠しであるマクシームという変態忍者を使うと、まじでとんでもない動きが可能になりますw これはなんだ、バグなのか? 

2025年12月4日木曜日

2023 High & Low — John Galliano ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー

  ちょっと前に見た、アレクザンダー・マックイーンが闇の者、自分の命を削ってなにかを作るような破滅型のアーティストだとすれば、ガリアーノは明らかに陽の存在。

 光り輝くカリスマっていうところ。カエサルタイプですね。マックイーンはベートーヴェン型というのか。

 

どう考えても光って見える、なんじゃこいつは!っていうぐらい、圧倒的、にガリアーノの才能はずば抜けてて、90年代、00年代、退屈極まりなかったモードの世界を、最高にクールなものに変えていった。

 おそらく現在、ファッションで働いてる人の半分くらいは、ガリアーノに憧れてデザイナーを目指してるのでは。 

 

 ガリアーノの服っていうかショーは、非常に楽しげで明るくて、美しくて、綺麗で、人々がファッションに求めるものってこれだろ!っていう幸福に溢れた、ポジティブエナジーです。誰がそんなものを嫌いになれるというのか。

 

 こういう光の属性の物、陽のエネルギーをもったカリスマ、ってのは必ず同じ結末を迎える。

 つまりスキャンダルです。どうもこういう明るくて楽しげな天才を、殺したいほど憎んでる根暗のおもんないやつってのがいつの時代もいて、 法律だったり、陰謀だったり、くだらない方法で引きずり降ろさないといけないと狙っている。こういうやつは全然マイノリティじゃなくて、むしろ多数派。とにかく自分よりも幸福な人間が嫌いなのです。

 カエサルはなんで殺されたのか?暗殺者たちは、カエサルが独裁者となって共和制を破壊するのを防ぐためといいます、ワタシは絶対に違うと言える。そんなのはただの体裁、言い訳。真実は、ただのやっかみです。カエサルは天才、軍事の天才であり、文筆などの芸術も天才、部下から熱狂的に愛される、絵に書いたようなカリズマ。

 暗殺者達は、自分では努力してると思っているが、なぜか誰にも愛されず、認められず、 自分より劣ってると思われる人間どもに踏みにじられる敗北者。残酷な真実は、彼らはただ単に無能、才能がないだけ。

 

 ガリアーノは酔っ払って、オレはヒトラーが好きだね、ユダヤ人なんて死にさらせ!みたいな暴言を吐いてるところを隠し撮りなのかしらんが録画されてすっぱ抜かれ、それでファッション業界から追放されることになる。

 

 反セム主義者っていう烙印を押されて。

 

 ほいで大衆ってやつはスキャンダルが死ぬほど好きなのである。 

 

 だが、やはり天才には神が味方してるのか、ユダヤ人が評判を地に落とすようなことをして、反セム主義がむしろ、正義に裏返るということになり、ガリアーノは現在あのマルジェラのデザイナーとして返り咲くことになる・・・・、というお話です。

 

  さてガリアーノは陽の者でありますが、厳格な親に育てられ、子供時代はパッとせず、すぐに自分がゲイだと気づくが、周りは無理解、親からも拒絶され、キリスト教からは迫害、自分の内的世界に閉じこもり、ひたすら絵や物語を作っている・・・という、典型的天才の幼少期を過ごします。

 

 やっぱりファッションにおいて、ゲイには敵うわけないと思いますね。だってファッションってのは女の服、でも女の服を見るのは男。その両方の視点をもっている、これはズルであり無敵です。 

 

 でもガリアーノの服は、センスが抜群でどう考えても素晴らしーのですが、普段着に着れるはずもなく、売れ行きは悪く、常に金がなかったようです。これがファッションの一番の癌ですわね。素晴らしー服を作って、すげーショーをやっても、実際は売れる服、地味でつまんねー服を作って、バカ高い値段でセンスのないアホに売らないといけない。

 

 ただここでもやはり天才の運命力なのか、ガリアーノは古臭くなったジバンシーを革新する起爆剤として、パリに招かれ、大成功、さらにDiorのデザイナーとなって、ファッション界の頂点に君臨することに・・・ 

 

 そこからのガリアーノは、まじで覚醒状態というのか、常人のセンスをはるかに飛び越えたショーを展開。まさしくこんなの誰が着るねん、って感じなのですが、そういうことではなく、服という芸術品。まさに一点ものの服というアートって感じになっていきます。 

 まさにファッション・ショー ファッションを使った、ショーであり、服の展示即売会とはまったく違うものへと変えていった・・・・

 ファッションって面白いじゃん、って若者に思わせた、それがガリアーノの一番の功績だと思います。世間はファストファッションの時代、無個性、機能性重視、選ぶのが面倒だからずっと同じ服しか着ないってのがトレンドになりつつあったのですが、その真逆。鮮やかな彩りと物語、ロマンティシズムを展開。要するにはガリアーノはロマン派ですわ。 

 

 アレキサンダー・マックイーン、ガリアーノ、そして次は、マルジェラの映画を見ませう。この三人が、現代のファッションのビッグ3です。間違いなく。 

  

  

2025年12月2日火曜日

1996 機動戦士ガンダム 第08MS小隊

  ガンダムシリーズの1つ。

これも宇宙世紀ガンダム、それも一年戦争もののサイドストーリーって感じ。

 

 08小隊っていう小さな部隊の物語で

簡単に言うとシローっていう連邦の小隊長が、アイナっていうジオンの女に出会って恋をして、ジオンと連邦が戦わない道はないのか?って悩む、っていう戦争ものとしては極めてベタな話。

 

 恋愛描写が多くて正直シナリオはつまんないんですが、作画は昔ながらの作画でかなりいい感じです。最初のほうは下手なのですが、だんだんうまくなっていきます。

 これも不思議な作用でして、何千枚と描いていくうちに、だんだんとキャラの書き方がわかってくるものなのですよね、あぁこういう感じで描けばいいのかっていう。ほいで逆にこのキャラはこういう動き、こういう感情表現はしない、っていわば、キャラが勝手に動いてくるようになって、でもそれじゃあシナリオが・・・っていうジレンマも抱えたりする。 

 

 特に砂漠の物語の作画は非常にいい感じ。デジタル作画ではできないなんていうのですかなぁ、濃い、ペイントが見られます。 この時代の空気感が出てます。海外ニキたちが、90年代アニメを崇拝していますが、見る目があると言えますね。

 絵の具の重さ、みたいなのが感じられるんですわね。 

 

 この08小隊のガンダムは非常に弱い。

  

 他の作品だとガンダムはザク相手だと無双できるはずなのですが、この08だとザクととんとんといった感じですぐに壊れるし、いっぱいある量産機となっている。 

 

 ニュータイプなどは一切でてこずに、ガンダムのスピってる部分は排除して、代わりに恋愛重視になっておりやす。正直ワタシは恋愛もの嫌いなので好きにはなれませぬ。

 あと話のぶつ切り感もすごい。エピローグもよくわからぬ・・・ でもこれでようやくスパロボに出てくるシロウがなんで弱いのかわかりましたw (アプサラスも弱いのはどういうわけだ・・・?アニメだとアプサラスは超強いようなのだが・・・)

2025年12月1日月曜日

2000 SAND LAND 鳥山明

  鳥山明が一人で描いたとされるマンガ。一冊で完結する内容であります。DB連載後のバードマンの作品は、まぁ適当というか、あっさりとした手遊びって感じですが、このSAND LANDはバードマンがちゃんとマンガと向き合った最後の作品と言えるのではないでしょうか。

 

一人で漫画本一冊 描くってのはどんだけきついかというと、まぁ一日8H働いて、1Pと考えればわかりやすいです。まぁ130Pで130日、もちろん休まないと死んでしまいますので、200日ぐらいたっぷりかかるぐらいの作業量ってことです。

 

 それを描き切るってだけでも相当なタフネスとモチベーション維持力が必要なりけり。

 

 死んで後、さらに鳥山明は神格化されて、天才と言われておりますが、まぢでなんの誇張もなく、そのとおりだと思う、鳥山明は天才です。絵は上手いやつなんて腐る程いる、でも自分のスタイルを確立できる天才は、本当にほんの一握り。

 

 鳥山明という人間がいるだけで、一つの国くらいの情報量を持っている。もし鳥山明がいなかったら、この世界から一つの国、しかも結構な大国が存在しなかったくらいの、違い、がある。

 もし鳥山明がいなかったら、一体どういう絵を私たちは描いていたのだろうか?というのもちょっと興味があるくらい、鳥山明の描き方、に影響されてない人はいないと言っていいんじゃないですかね。少しでもアニメ寄りの絵を描く人ならば。完全な写実以外は必ずバードの影響を受けている。

 

 DB連載の後、ということで鳥山明成熟期。ほいですべてバードが一人で描いてるというわけで、一番、鳥山明の作画、ってのはどういうことだ?ってのがハッキリわかるマンガといえます。

 これが鳥山明のマンガ、のサンプルみたいなもの。連載は人海戦術ですのでいろんなアシスタントなどが分散して描いてますが、このSANDLANDを見ると、すべて明快にわかる。

 

まぢでこれはマンガの教科書といえますでしょう。

 

 ただ最近ワタシめっきりマンガを読まなくなった。

 

 なんだか、熱心にマンガを読んでる人が少なくなった気がするのです、マンガというメディアの熱量が下がっている、という感じを受ける。メディアの終わりということなのかもしらん。まず、本、ってものが消滅寸前なのですから、マンガも時間の問題ということ。

 一昔前は、電車とかに乗ると、穴が空くほど熱心にジャンプを読んでるやつがいた。雑誌に目を擦り付けるように読んでいる。今スマホでマンガ読むといって、そんなマジになって読んでるやつはいない。 

 本を読んでるやつなんてまじでひっっっっっとりもいない。 

 

 もっぱらゲームばかりになってしまいました。 やはりゲームに今込められている熱量、情熱みたいなのが大きいと感じます。今がゲームというメディアの最盛期なのかもしらん。

 重要な作品、重大なメッセージってのは、必ず、一番人が集まるメディアから生まれてくるものなのです。

 

 実質DBを終えて、漫画家を引退したしまったバードマン。それも先見の明ってことなのかもね。