2015年2月15日日曜日

spirit of beehive ミツバチのささやき 1973 ヴィクトール・エリス  ☆7

 スペインの映画です、スペインの映画で一番有名と言ってもいいかもしれませんね、それほどスペインの映画ってのは馴染みがないってことです。つっても最近はギレルモ・デル・トロとかアモーレス・ペロスとかのほうが有名ですか・・・

 スペインというのはものすごい特殊な国ですよね、大天才を産むけど、なんでしょう、大衆のレベルは低い、なんて言ったらスペイン人にキレられそうですけどw 

 全体としてなんか、前近代的っていうか、いっつも時代の後ろを歩いてるのですね、鉄の軍艦が主流になったのにアルマダは世界最強だ、と自惚れていて惨敗したり、宗教革命の時代なのに厳格なゴリゴリのカトリックを押し通して内戦になったり、それはもっと前から、十字軍がイスラム世界に対して反旗を翻してるのにまだまだイスラムの支配から抜けられなかったり、現代になっても失業率がいっつも高くて破産寸前でEUのお荷物だったり・・・・。

 しかし気候とか土地的には超恵まれていてヨーロッパで一番過ごしやすい場所でもある。スペイン人の気質ってのもよくわかんないですよね、ラテンの明るいノリってわけでもなく、頑固で、ヒゲが大好き。職人肌ってことなのかもしれません、保守的なんですよね。



 さぁそんなスペイン批判をしてても仕方ないんですけどこの映画はあれです、批評家に称賛される3つの要素を完璧に抑えてるってことでしょうね、批評家っていうか老人が好む映画の三要素

 戦争、子供、ピクチャリスク (ヨーロッパなら、アメリカとかワールド市場なら恋愛)


です。テレビの三原則、ガースーの言う

 
 ペット、子供、ラーメン


 みたいなもんです、この要素を抑えておけば映画祭での賞はもう取りたい放題。ピクチャリスクってのは絵画っぽい画作りってことです、ベイルマンに代表されるような。これを書いてる今テレビをザッピングしたら、4つは食い物特集、1つは永遠の0というゼロ戦のドラマでした、NHKは大河(これも戦国か明治維新もの)、ね?


 宮﨑駿が評価してることからわかるように、この映画は少女が主人公で、内戦で負傷した兵隊さんを助けるっていう、まぁベタ中のベタですけど、ロリコンも戦争好きの老人もがっつり取り込んでるために評価が高いんでしょうね。ジブリも基本的には子供と戦争、っていうあらゆる人間が食いつくものがメインテーマです。
 確かに良く出来ているけど、たぶん普通の人間には退屈すぎるしテンポが遅すぎる気がします・・・・。しかしよく出来ているのはできています、カメラワークも実はひじょーに凝ってるし、あぁこれは映画の批評家が好きそうなやり口だな・・・ってのを全部抑えてます、ライティングに工夫があったり。

 何より主人公のANA がカワイイのでロリコンにはそれだけで満点でしょうね。いわゆる天才子役ですけど、やっぱ子供でも顔だなーって非常に思い知らされる作品でもあります、顔がいいだけでものすごいいい子に見える。

 ただIは子供ってやつが好きじゃないんですよね、子供嫌いなんです、戦争好きだけど子供が嫌いなんであんまりハマりませんでした・・・。Iはひじょーに正直にいうと、ぽちゃぽちゃに肥えてるだらしないカラダのメガネ系の地味で巨乳なオタク系の女の子が好きなので全然ハマりません。でもそんなリアルなヲタクの女子を主人公にした映画なんてありませんわね、AVですわそりゃw まず巨乳ってのは俳優には向いてないのかもしれません、全然演技に目がいかないですからね。


 そいでなんで子供の頃可愛い子ってのはオトナになると残念な感じになるんですかね、このアナ・トレントもあちゃー・・・って感じです。


 しかしよく出来てることは間違いない。

 けど賞レースではまったく評価されないスタイルの映画ってありますわね、まずアクション、そいでエロ、お笑い、あとマンガ原作のあるもの、こういうのは一切賞レースでは勝てません。それって賞自体のくくりが間違ってるって気がしますけどね、アカデミードラマ映画部門のアカデミー賞だったり、カンヌ、ヒューマンドラマ部門の監督賞、ベルリンも同じく・・・っていうふうにジャンルを分けないと、えっこの年を代表する映画がこれ!?ってあとで見てなりますもの、映画っておもんなーって映画自体の人気を損なうことにもなるし・・・。なんて40年以上前の映画について語るのもどうかと思いますけどねw