「Notes on a Conditional Form」 の一曲目の語りの部分
まずとにかく和訳をしてみませう
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We are right now in the beginning of a climate and ecological crisis
ワタシタチは、気候変動と環境変化の危機の始まりにいます
And we need to call it what it is An emergency
まさにこれは、危機、と呼ばれるべきものです
We must acknowledge that we do not have the situation under control
ワタシタチはこの状況をコントロールできていないということをまず知らないといけません
And that we don't have all the solutions yet
まだ解決策は見つかっていません
Unless those solutions mean that we simply stop doing certain things
ただ単にワタシタチは単純にある行為を辞める、というような方法以外には
We must admit that we are losing this battle
ワタシタチはこの戦いに敗北していると認めなれけばいけません
We have to acknowledge that the older generations have failed
古い世代は「失敗した」ということを知らなければいけません
All political movements in their present form have failed
現代のすべての政治的行動は「失敗した」ことを認めなければいけません
But Homo sapiens have not yet failed
けれどホモ・サピエンスはまだ「失敗」したわけではありません
Yes, we are failing, but there is still time to turn everything around
ワタシタチは失敗しつつある、けれどまだ全てを変えうる時間は残されています
We can still fix this We still have everything in our own hands
まだこの状況は修復可能です、すべては我々の手の内にあります
But unless we recognise the overall failures of our current systems
We most probably don't stand a chance
しかしながら現状のシステムの完全な失敗を認識しない限り、全くチャンスはないと言えるでしょう
We are facing a disaster of unspoken sufferings for enormous amounts of people
ワタシタチは現在、数え切れない人々が、声に出されない破滅に陥っています
And now is not the time for speaking politely or focusing on what we can or cannot say
現状は礼儀正しく、何が可能で何が出来ないかを話している場合ではありません
Now is the time to speak clearly
はっきりとしゃべるべきなのです
Solving the climate crisis is the greatest and most complex challenge that Homo sapiens have ever faced
気候変動危機を解決することは、ホモ・サピエンスが直面してきた中でこれまでで一番複雑で偉大な挑戦だと言えます
The main solution, however, is so simple that even a small child can understand it
主要な解決策は、小さな子どもですら理解出来るほどシンプルなものです
We have to stop our emissions of greenhouse gases
温室効果ガスの排出を止めることです
And either we do that, or we don't
それをするか、しないかのことなのです
You say that nothing in life is black or white
あなたは人生はそんな白か黒か、みたいな単純なことじゃないと言うでしょう
But that is a lie, a very dangerous lie
けどそれは嘘です、とても危険な嘘です
Either we prevent a 1.5 degree of warming, or we don't
1.5度の温暖化を止めるか、止めないかなのです
Either we avoid setting off that irreversible chain reaction beyond human control, or we don't
人類がコントロール不可能な、不可逆的負の連鎖を避けることができるか、出来ないかのことなのです
Either we choose to go on as our civilization, or we don't
この文明が存続するか、しないかの選択なのです
That is as black or white as it gets
白か黒か、単純な問題なのです
Because there are no grey areas when it comes to survival
死ぬか生きるか、には、中間のグレーエリアは存在しません
Now, we all have a choice
今ワタシタチには選択肢があります
We can create transformational action that will safeguard the living conditions for future generations
ワタシタチは変化を起こす運動を生み出し、将来の世代が生存可能な条件を守るか
Or we can continue with our business as usual and fail
今のままの産業を継続してそれに失敗するか
That is up to you and me
すべてあなたたちとワタシタチにかかっています
And yes, we need a system change rather than individual change
その通り、システムを変えなければいけません、個人が変わること以上に
But you cannot have one without the other
けれど個人が変わらなければシステムも変わらないのでs
If you look through history
All the big changes in society have been started by people at the grassroots level
People like you and me
歴史をの見渡せば、社会の大きな変革は民衆によって始められたのです、ワタシやあなたのような
So, I ask you to please wake up and make the changes required possible
ワタシはあなたに目覚めて変化を可能にするようにしてほしい
To do your best is no longer good enough
ベストを尽くすというだけではもう足りないのです
We must all do the seemingly impossible
我々は不可能だと思われることを成さなければいけないのだから
Today, we use about 100 million barrels of oil every single day
現在、人類は毎日1億バレルの石油を消費しています
There are no politics to change that
There are no rules to keep that oil in the ground
それを変えようとする政治家は一人もいないし、石油を地下に保存しておくようにするルールは何もありません
So, we can no longer save the world by playing by the rules
Because the rules have to be changed
ルールに従って世界を救うことは出来ないのです、ルールが変わらないといけないのだから
Everything needs to change, and it has to start today
全てが変わらないといけない、そして今日それを始めなければいけない
So, everyone out there, it is now time for civil disobedience
It is time to rebel
全ての人よ 今こそ 市民が反乱を起こす時、今こそ 革命を起こせ
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えっ!?と思った人も多いのでは?
ワタシもふむふむいつもの説教か・・もう聞き飽きたぜと思ってたら、最後にとんでもないことを言っていて飛び起きました。
こんなの出版していいのかしら?ポリドール、よく許可しましたね。
「The 1975」 はイギリスのバンド、現在一番重要なバンドと言えるでしょう。Timesが現在一番偉大なフロントマンだと言ってますから。あの頃のRadioheadの位置にいると言えます。
フロントマンのマット・ヒーリーはずぶずぶのヘロイン中毒、ヘテロかホモかわからない中性、という、あぁ、まだこのタイプのバンドマンがいたのか、っていうナチュラルボーンスーパースター。
フレディとエイミーのいいとこ取りみたいな感じですね。
日本だったらフロントマンがジャンキーという時点で活動停止になるのですが、それが許されるのが、UKと日本の最後まで埋まらない差ですね。この曲も絶対世に出せない。アジビラですもの。
そのバンドが「暴動を起こせ」、と言ってるのです。このテキスト自体はジョアン・ディディオンという活動家のテキストをそのまま使ってるみたいですが。
ビートルズが革命を起こしたいのはわかるけど、暴動には参加しないよ、と歌っていたのと真逆です。
批評家たちは軒並み低評価にしてますけど、特に古いメディアほど毛嫌いしてるようですが、まさに老いぼれどもには理解されないってのが、本当に新しいことをしてるってことの証左だと思います。
全てはUKから始まる。やっぱり時代の最先端を切り開くのはUKなんですよねぇ、とにかくかっこいいですわ。
この曲のタイトルをセルフタイトルにする、っていう潔さもすごい。逃げてない。