2024年6月29日土曜日

1999 デジモンワールド バンダイ

 あのデジモンの据え置きゲーム


 デジモンの据え置きゲームの初タイトルなのですが、初タイトルにしてシリーズ最高傑作と言われています。

 ちょうどこの2000年から2010年くらいまでワタシはテレビからもゲームからもアニメからもすべて離れていたのでデジモンもほぼ知らない。

 ムゲンダイナ・・・、の歌だけはなぜか知ってる。


 このゲームめっちゃムズイ


 デジモンのゲームなんて小学生向けだろ、となめてかかると、コントローラー投げたくなるくらい詰みます。すぐにうんこになりやがる!!


 このゲームはいかにうんこを処理するかの、うんこゲームと言われている。それぐらい常にうんこ管理をしないといけない。うんこ管理失敗で詰む。


 まじでノーヒントだと序盤が激烈難しい。勝てる雑魚的が一匹もいない、うんこまん(スカモン)にしかならない。死亡、全ロス、肉もカネも何も無い・・・詰みです。


 この序盤雑魚敵にすらまったく勝てない、やり方、を見つけていくと、一挙に世界が広がり、自由度がめっちゃ高い。っていう感じ、ロマサガにすごい似てます。

 このゲームの根強いファンがいるのもそこにあるんだと思う。とにかくムズイ、でもそういうことか!ってわかったときにスッキリ感がえぐい。


 これ小学生絶対に投げ出したと思いますね。かなり大人向けのゲーム。


 とにかくやり方、がわかんないとにっちもさっちもいかなくなります。


 まず、敵にあたったらまず終わりだということ。全部避ける。ほいで、仲間を増やす。

畑を強化してくれるやつとショップを開けてくれるやつを見つける。(こいつら見つける難易度もかなり高い)

 強化畑で出来た肉を売って、普通の肉を99個買う、回復アイテムをしこたま買い込む。

 ここまできてやっとゲームがスタートします。それまで回復アイテムなしでロープレやらされてるようなもの。敵とのエンカウントは死です。

 最初の3世代くらいは捨てます。とにかく肉を売ってカネとアイテムを溜め込む。


 肉を99個持ってから、やっと育成が始まる。畑の肉だけではうんこマンしか作れない。


 そしたら、どうにかして完全体を作る 

これにつきます。

 どうすりゃ完全体になるのかなどは他の攻略サイトを頼るべし。

作りにくい完全体やスロットの目押し能力、などで、完全体が作れるかは運次第。最初っから狙ったのを作るのは無理。特に体重管理が序盤では無理。しかしとにかくHPMP2500、ステータス全部400、ごきげん、しつけMAXくらいで何かにはひっかかる思われる。たいていその前に寿命が来る。

 でもそれを何度か世代を重ねていくうちに、ようやく意味がわかり始める。完全体になったら、ゴリゴリに回復アイテムを買い込み、力技でボスを倒して、ストーリーを進めるって感じですね。 

 つまり完全体になるまでは街から出ずにひたすらトレーニングです。(*戦闘回数が完全体条件になるやつもいるので注意)


 まずそれを理解してないと全然進められない。完全体はマストだと思って良い。

育成が仕上がるまで外に出てはいけません、出ても近くの森のみ。


 ストーリーが進んで街が発展すると一気に軌道にのりはじめる。こっからようやく狙った完全体を作りはじめませう。

 だが、この段階になるとヌメモンとうんこマンを作るのが難しくなり、汚物系の技を覚えないという別の問題が発生。またヌメモンはイベントで必須キャラ。まぁ作ろうと思えば作れますので。

 そして、今度はドーピングにつぐドーピングで最強デジモン作ろうぜ!ってことです。


 こう書くと簡単ですが、最強デジモンを作るまでの道のりは相当険しい。


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 レビューなどで言われてる通りかなり良く出来てる。シリーズ最高傑作なのかどうかは他のシリーズやったことないので知りませんが、名作です。

 やはり難しい、というのが一番のポイント。ゲームってのは、敗北から始まるとワタシは思う、失敗したから、どうすりゃ勝てるのかを考える、これがゲームの醍醐味。なんも苦労せずに勝てるものは、ゲームじゃなくて、操作可能な映画、プレイムービー、プレイノベルなのではないかと。


 デジモンというのは、ウイルス なんです。この概念はおもろいですね、実はコンピューターウィルスを育成してるのですわ。


 こういう二次創作ゲームってのは、世界観とかデザイン、ストーリー、ってのがすでに出来上がってるので、ゲームを作るのはやや簡単。でも適当に作って失敗するってのがありがちなんですが、昨今は二次創作じゃないゲームのほうが珍しいし、ちゃんとしてます。というか昨今のゲームはちゃんとしてる、しすぎていてつまらんとも言える。もうゲームの作り方、こういうふうにつくればいいっていう型、ノウハウは固まってきたと言えます。


 デジモンっていうコンテンツはまだ生きているみたいで、HPはカードゲームを推してました。

 ゲームの最後に行き着くのはアナログのカードゲームってのは、非常によくわかる。アナログカードゲームで対人戦をするのには、他のゲームにはないエクスタシーがあるのでね。デジタルはすぐにハッキングとチートが可能だけどアナログカードはなかなかむずい。

 アナログカードゲームは麻雀に近いと思う。だから廃れることはないのです。



  ちなみにラスボスもかなり強い。とにかくアイテムとプラグインでゴリ押しまくれ!

 基本的には、とにかく出のはやい技で必殺ゲージをためて必殺でダメージを稼ぐのが基本、敵に先手をとられると一方的にボコられるだけなので、すばやさはある程度ないとダメ。ドーピングアイテムはもったいながらないですぐに使うべし、ニモパンになる。

 どの技が一番でが早いのかわからんがうんこはもちろんダメw やっぱり主人公っぽいアグモン、メタルグレイが安定かも・・・

 

2024年6月23日日曜日

1957 ナヴァロンの要塞 アリステア・マクリーン

  第二次大戦中、トルコの沖にある難攻不落のナヴァロン要塞。

 それをそれぞれに特殊能力を持った精鋭5人がチームとなり、潜入して破壊する極秘ミッションを与えられた・・・


 といういかにもおもろい小説です。


 死ぬほど聞いたことある感じですが、これがそのオリジナル、アリステア・マクリーン、はそういう、アクション映画、的な話を型を生み出した人なり。


 映画、と言いましたが、この小説は映画化されましたし、マクリーンはそのあと映画脚本家もやってます。というわけで、こういう話を作ってたのは全部こいつだったのだってことですね。


 マクリーンは当然、第二次大戦従軍経験があり、それが小説に生きている、というかそれそのもの。

 どうあがいても、戦争を経験してない人には、こういうのは描けませんね。実体験のほうが圧倒的に強いに決まってるのだから。


 第二次大戦のあとにも戦争はありましたが、戦争というよりは小競り合いです。それが弱いものいぢめ、もっと正確には資源を獲得するための茶番です。


 本当の(現代の人間が行った)戦争は、第二次大戦が最後だったとワタシは思ふ。今の文明が滅びてまた新しい文明と戦争があるでしょうけども。


 正直この作品は文句なしに名作です。素晴らしい出来です。マクリーンとワタシは趣味が合います。マクリーンの作品には、女性がほぼ出てこず、他のアクション小説にありがちなロマンスが皆無。マッチョでドライでハードな質感。

 お涙頂戴のくだらない話や、実は親子だったのだ、みたいなベタなオチとかもない。ひたすら、綱渡りのアクション。

 といってドイツ兵、ナチは全部クソだというイデオロギーもない。むしろナチス兵をこんな正当に評価してるのもめずらしいって感じですね。

 ユダヤ人とドイツ人は優秀なんです、これはもう誰が見ても明らか。だから嫌われるのですわ。


 もう小説は完全に終わったメディアになってしまいましたが、ワタシは、映像ってあんま好きじゃないのです、見るのが疲れる。やっぱマンガが最高、これマンガにしてほしいですね。ただマンガってやつはほんと時間がかかるし、技量がとてつもなく必要なのです・・

 

2024年6月21日金曜日

1998 マール王国の人形姫  日本一ソフトウェア

  日本一ソフトというと、ディスガイアシリーズでおなじみですが、その日本一、がマイナーゲーム会社から中堅へと出世する上でキーポイントとなったソフト。


 それまでバカゲーしか作ってなかったらしいですが、この作品で本格的なゲームに乗り出したらしいです。

 まぁはじめっから大作なんて作れるわけないのだから、これは偉いですね。


 かなり特殊なRPGです、すべて普通、の逆を行ってると言ってもいい。

まず主人公が女の子、さらわれた王子様を助けるために旅に出る。

 主人公は人形と話ができる、ラッパを吹いて仲間にする

モンスターも仲間にできる、死んだらロストする。

 ストーリーでいきなり歌が入る、ミュージカルテイスト。


 まず女が主人公ってのはすっげー珍しいですね。といって戦闘はシミュレーションゲーム風で結構シビアであって、女の子向けというわけでもない。


 ポポロが流行って、こういうファンシー向けっていう新たなジャンルが生まれたのだと思われます。

 ラッパってのも珍しい。普通に歌で仲間になる、でいいのに、ラッパを吹くのはたぶんラピュタの影響なんでしょう。まず女の子がラッパを吹くっていうのが他に前例が無い気がする。だいたいフルートとか、クラリネットですよね。

 ラッパっていうのは、ほっぺたに空気を溜めて音を持続させるっていうテクニックがあり、それがとっても可愛くないので、女性はまず手を出さないのであります。

 そしてオケで一番むずい楽器と言われている



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 問題点


・ダンジョンのマップが同じものの繰り返しなので非常に迷うのだがマップ機能とかが何も無い

・仲間がレベル1で加入するので育てるのがしんどい。特に敵が仲間になっても人形が強くてまったく使い道がない

・人形の強さのバランスがえぐすぎる。

*最強人形ナイトスポーンはps番だとニ周目で全部データコンプリートしないと入手できません。DS版だと中盤で手に入る模様。

・ヌルい。まぁこのグラで本格シュミレーションってわけにはいかないのでこんなものかと。全体魔法が強すぎる。稀に敵の必殺も、文字通り必殺で、バランスが極端。

 ラスボス、の一個手前、はさすがにちょっと強い。魔法でワンパンされる可能性大。まぁ一人ぐらい強いボスがいないとね。


・人形が仲間、なんですが、デザインがあんまり人形っぽくない。ワタシ的にはもっとカルコブリーナみたいな人形が良かった。あるいはぬいぐるみにすりゃよかったのでは?

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 寄り道しなければ15時間くらいで終わります、寄り道しまくっても20時間くらい。ボリューム少なめ。

 でも中小メーカーが初めてちゃんとしたゲームを作ったと考えれば、十分及第点。めっちゃよく出来たインディーゲームって感じ。

シナリオはギャグだけなのかと思いきや、実はちょっと深くていい話であります。


 イノチウム、っていうのがおカネの単位でして、イノチウムってなんやねん。って思ってたらこれは、イノチ(命)+ウム つまり生命エネルギーの結晶体で超重要であった。


 王子を救うためにそのイノチウムを集めるのですが、それが奪われると他の生命も滅ぶという、えっ?まじ?っていう重めの設定があります。


 タッチはライトなのですが、よく考えると、他の生命を殺さないと、誰かを救えないというなかなかシビアな物語なのです。


 ガッツリしたロープレやりたい人には物足りないですが、こういうものとして息抜きには良いでせう。

2024年6月17日月曜日

1998 ポポローグ

  ポポロクロイス物語、の外伝、1と2の間で発売されたので1.5といったところ。

マップとかスタイル、戦闘システム、は1の使いまわしなのですが、そのほかのシステム、特に育成とか仲間、の部分がかなり変わっております。


 ローグライク、風。とあるように、不思議のダンジョン系なのですが、マップは自動生成じゃなくて固定、死んでも全ロスとかはない。あくまでローグライク、、のRPGです。


 ただ仲間は傭兵、として雇う必要があり、魔法などはアイテムで習得とかをするようになっています。

 傭兵を雇うにはカネがいるのですが、実質ただみたいなものでそこはどうでもいい。


 仲間は二人しか雇えませんが、傭兵の数はかなり多くて、ここがこのゲームの肝であり、面倒がって、最初の傭兵二人でやるのは、実は損だと思われます。

 当然ながら後半に加入するやつのほうが強い、けど、後半に入るのに弱いやつもいて、見極めが大変。

 普通に考えると、クルト、ミルトの妖精パーティが優秀、ただこれだとピエトロ前衛になる、ピエトロたいして打たれ強くないのですぐ死ぬ。

 しかしこれといったタンクキャラがいないので、ダイソンを使うかくらいです。ダイソンはキャラデザが好みじゃないw  あとダイソンはよくマップにハマって動けなくなる。白騎士帰ってこい。


 あと個人的には、オートにしたときに、強いけど変な行動しかしないやつも使いにくい。直接指示を出せないので、強くても行動が馬鹿だと役に立たない。


 さらにサポートNPCも連れていけるのですが、道具を無限に売ってくれるというイムジーが無敵の継戦力なのでここは一択。


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問題点


 マップが非常~~~~に複雑でさらに、フラグによりダンジョン構造が変化するのでめちゃんこややこしいのですが、リレミト的な呪文しかなくて、ルーラできず、移動が激烈に面倒です。いろんなサブイベをとるためには戻ったりしないといけないのですが、イカれじゃないと無理。

 これはゲームのシステム上、ルーラ移動されるとフラグ管理が難しくなるので、マップのシステムの問題、全部のマップ繋げないで、ダンジョンを選択する形式にすりゃあよかったのに・・・

 よって普通の人はサブイベオールスルーで直進しかありませぬ。


実はショートカットルートなどがあるのですが、まずそれを見つけるのがむずい。ワールドマップみたいなものもない。コンパスみたいな方位もないので、マップ覚えるしかないですが見た目がほぼ同じなのでこれも無理でしょう。


 まぁ一度進めば二度と戻れないゲームと割り切ればOKです。


 あとこれは良し悪しですが、街のマップが異様にでかい。とんでもなく構造が複雑。ストーリー進めるだけでも一苦労。ちゃんとマップと世界観を作り込んでるともいえる・・・せめてマップを表示してくれたまえ。


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 ラスボスはそこまで強くない。ポポロ1にくらべてだいぶ簡単だし。30時間くらいで終わります。ややボリューム不足・・・やっぱ外伝ってとこでしょうか。携帯ゲームでよくありそうな感じですね。

 

 全体的に魔法が強すぎな印象・・・、とくにドラゴンフレイムを覚えてからは他になにも必要なし。


 とにかく移動が激めんどくさいのでそこなんとかすべきだったですね。


 

1994 ポリスノーツ 小島秀夫

  小島秀夫系列のアドベンチャーゲーム。

 なんとハードはPC98シリーズ。


そういうわけで一般にあんまり知名度がない、後にプレステでも発売されたのですけどね。


PC98というハードの制約により色々苦労して作られたゲーム。でもアニメとかグラフィックもかなり丁寧に作られていて、相当頑張っているゲーム。


 レビューなどでの評価も高い。


 内容は、宇宙開発時代、最初のコロニーが開発されて・・・っていうガンダムみたいな話。ガンダムみたいなメカも登場する。ガンダムよりは小さい。

 ガンダムと似てるなぁと思ったら、デザインはガンダムの人そのものでした。作画もそうだわ。この時期のサンライズはめちゃくそ作画レベル高いのですよね。


 ストーリー的には、大企業の汚職、麻薬と臓器密売を止めろ!という80年代のギャングスタものみたいな話でして、SFとは思えないほどベタな話。


 ワタシ的には、ふーむ、小島秀夫氏にしては、ちょっと、なんでしょう、ストーリーがあまりにも王道って感じで、先が見え見えな気がする。

 わかりやすさを重視したのかもしれませんが・・・、起承転結の転、が出来てない、起承結、になっています。


 やっぱりワタシはSFって無理があると思うのです。宇宙コロニー使うやつがこんな電話使うわけないやん、みたいなのが気になる。


 宇宙コロニーみたいなのが出来たとして、全然ワタシたちが想像も出来てないような技術環境だと思う。結局舞台を宇宙にしてるだけで話はそのへんの刑事モノと同じってのがよくある。


 それでも、なるほどねぇ、とか鋭い、グッドポイントなどはあって、そこらへんはさすがと言えます。趣味の問題かもしれません。

 世間の評価は高いので、ワタシがSFが好きじゃないそれだけなのかもしらんね。

2024年6月13日木曜日

-322  ニコマコス倫理学  アリストテレス

 倫理学とは、自分が善き人間になるための学問である 


立法者は法によって、国民が優れた行動をとるように法を作るものなのである。  


徳、とは美を目指す性質である


徳は中間性のことである


正義とは、法を守り、公平であることである


法はすべての人間に利益になる決まりである


人は神になることを望まない、神になるということは友を失うことだから


孤独な人間は幸福とはいえない、良い友人を持つということは善であるのだから、幸福な人間がすべてを満たされているとすれば、友人を持つという善が欠けているのはおかしいから


幸福、は活動であり、状態、ではない

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アリストテレスの本の中で、おそらく現代では一番読まれてる本。

 

(ニコマコス、とはおそらくアリスの子供だとされている。

関係ない話ですが、アリストテレス、アリスっていう名前は、学者として最高の名前だと思う。こんな学者っぽい名前が他にあるか、という感じ。ニコマコス、もネーミングセンスを感じる)


オルガノン(論理学)とかメタフィジックス(形而上学)は、一般的には誰も読まないし、更に現代ではほとんどが時代遅れです。

 アリスはほかにも、いわゆる芸術論もあるのですが、これも必読とワタシは思う。本当にアリスは万学の祖、一人総合大学なのです。


 だけども、倫理学、政治学、などの実践哲学、と言われるものは、現代と古代で何一つ変わらないので、まだまだこの本は現役、というかこの本が、倫理学そのもの。


 倫理学というと、道徳と混同されていて、ただ困ってる人を助けよう、とかそういう綺麗事を言う学問だと思われてる。ほいでアリスは倫理学とは言わないで、倫理も政治学、の一部という感じで書いている。


 けど実際は違っていて「幸福な国家」を作るにはどうするべきか?という、どちゃくそ普遍的な問題に取り組むもので、一番生活に密着してる学問と言えます。


 アリスの本はほぼすべて、アリスが自分で作った学校「リセ」においての講義録という形になっています。

 だから講義形式になっていて、プラトンの対話篇みたいな謎の構造ではなくて「教えるために」書かれている。

 よく、「わからせないために」書かれてる本がある、くだらない本のほとんどがそう。つまりは詐欺です。


 さてアリスの倫理学の結論はとてつもなくシンプル


 バランスを取ることこそが、徳(アルケ―)である


両極端に走らないでその中間を維持すること。

 東洋でいうところの中庸、です。


 そしてワタシもこの結論に大いに賛成です。間違いない。プラトンは明らかに極端でしたし、宗教はほぼすべて極端です、善と悪、天使と悪魔、敵と味方。二分法ばっかり。

 なぜ二分法ばっかりになるというに、バカだからです。愚か者にはバランスを取るってことが出来ない。やりすぎるか、全くやらないかしかない。

 だからバランスを取ること、こそが倫理、幸福、目的である、そしてそれが一番難しい。

 キリスト教のおかげで、アリスの倫理観は全然普及しなかった。


 そして徳(アルケー)の目的は「美」である、とあります。


  つまり、アリスの結論としては、生の最終目的は「美」である。というロマン派っぽい結論となっております。

 でもこれはさすがの結論だと言えます。美を目指す、に変えるものは無い。


 アリスの理論によると、自殺は辛いことから逃げること、は勇気ではなく、美しくもないから良くないとのこと。簡単に言うと、ダセェからやめろということだと思われます。


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正義とは、法を守り、公平であることである


法はすべての人間に利益になる決まりである


 これがアリスによる正義論なのですが、こんな単純明快な定義はないですね。至極なるほどであり、普通の人の考える「正義」とはまったく違うし、誰でも行いうる正義、だと言えます


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 この倫理学は、ほとんど幸福論、であるのですが。幸福論なんて論じてどうなんねんと思われますが、大事なことでして、目標、をきちんと決めるということです。

 こういうのを、目標、とする。っていう目標が定まってないと、社会のルールを作っていけない。


 アリスの幸福論は東洋のそれ、と全く違う。人はそもそも社会的人間である これがアリスの人間感であり、幸福は、悟り、にある、みたいな東洋のそれとまったく違う。

 孤高や個人の完成、を目指すのではなくて、優れた社会、を幸福とするっていう考え。だからアリスは友人、や愛、が大事だと考えるわけ。

 東洋の倫理とは真逆ですし、キリスト教的倫理観とも違う。


 さらに他の倫理と違うのは、アリストテレスは現実逃避してないってことです。キレイゴトってのはすべて現実逃避、言葉だけの理想で道徳や倫理もそれだと思われてますが、アリスはちゃんと、現実、をもとに考えている。

 


 とにかく、アリスの考えは、バランス、これにつきます。プラトンやその他宗教は、究極を目指す傾向がある、アリスはそうではなくて、両極端にならない、バランス、こそが到達点とする。バランス、ってのは瞬間ではなくて、持続、だから幸福は活動にありとするわけ。


 よくよく考えるととっても一貫性がある、さすがに、2300年も読まれている本ですね。アリスの倫理観に賛成かどうかはともかく、首尾一貫してる。これこそ、本、ってものですね。


 今本を書いて、2000年残るものを描くなんて、到底不可能だと思われます。偉業すぎる。

2024年6月9日日曜日

2010 TRIGUN Badlands Rumble  マッドハウス

  マイナーなガンアクションマンガのアニメ映画


 なんでアニメ映画化されたのか知りませんが、まぁアニメ映画で90分くらいでおさめるとするとだいたいこういう、ガンアクションモノ、長いんだけど、一話完結、みたいなものに落ち着くものです。


 原作はマンガ、ですが読んだことなし


 それもそのはず、月刊少年キャプテン、という謎雑誌に連載されていて、その雑誌が廃刊、以降雑誌を彷徨うっていう、まさにさすらいのマンガだからですね。

 少年画報社だものなぁ。チャンピオンですらない。


 なんとなく90年代っぽいデザインですね。

 ひたすらに作画が面倒なデザインをしている、このバッシュとかいうやつ。とにかく描くのが面倒なキャラのようです。


 アニメの作画はマッドハウスなので、安定のクオリティ。かなり気合が入っております、時間も90分くらいでアニメ映画としては理想的、ちゃんとしていまする。

 なーんにも考えないでみれるアニメですね。


 ガンマニアにはささるアニメなのかも、ワタシはこのメカとかロボ、銃ってのがあんまし好きじゃないのですよなぁ。

 まぁSFよりかはこういうスチームパンクのほうが好きですけど、やっぱ拳や刀で戦うのがえぇですわなぁ・・・

 ただ時代劇も時代劇で、だいたい、貧しい農民が・・・、っていうステレオタイプの話になっちゃうのが好きじゃないですね

 銃だとキャラが距離的に離れすぎてますからねぇ・・・

1998 レガイア伝説

  プレステで出たRPG


 開発はプロキオン・・・知らん。


 まだこの時代は中小メーカーでもゲームが作れる時代だったというわけ。いまならインディーゲームでしょうか。


 戦闘システムが独特で、これは完全に偶然の一致なのですが、ゼノギアスと似ています。コマンドを入力していって、その組み合わせで攻撃するという感じ。


 ただレガイアは気合ためとか、召喚システムとかがあってゼノギアスよりも戦略性は高いです。さらに上半身防御攻撃力、下半身防御攻撃力、アクセサリスロットも3つもあって、戦闘システムはこっちのほうがかなりおもろーです。

 召喚はまぁラーニングしすてむみたいなことですが、消費MPがえげつなくて、召喚レベルを上げるのはむずい。


 ただグラフィックはクソダサw PS1だといっても1998年にしてはかなりのダサさです。

 PS2が出たのが2000年の春なので、PS1後期の作品ということなのですが、グラは初期レベルですね。この次の年にPS2が出るとは思えぬ。

 パッケージもダサいw


 バランスなのですが、思ったよりも敵が強いです。アレ?って思うくらいボスが強い。思ったよりも2倍くらいダメージがでかい。えっ、普通に負けたんですけどってなる。

よってやはり召喚レベルが必要になってくるし、わりかし戦闘システムへの理解が必要。適当になぐっているとジリ貧になる。

 これはRPGとしては良いバランスと言えます。ゲキムズということはまったくない。最短距離でボスに直行したら普通に負けるってとこです。


 マイナーゲームなので攻略情報も少ないところも難度高い。たぶん、ボスによって下段が効くとかこの属性が効くとかがあるはず・・・ほいでキャラごとに召喚の相性みたいなのもあるっぽい。


 使い道がわからなかったアイテムとかも結構あるが、攻略情報がないのでわからぬ・・・

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 キャラクターも三人のみのシンプル。ただノア、というヒロイン?が野生児というめずらしーぱてぃーん。野生児は男の子と決まってるものですが。

 主人公のヴァンもなんか声質からして、やんちゃな感じというのか。

 シナリオはなんとも説明しがたいのですが、独特の語り口です。ただゼノギアスみたいにゴリゴリに歪んでいなくて、小学生にもわかるシンプルストーリーですのでご安心あれ。とにかくくそ悪い霧の悪魔?みたいなのを倒しにいこうって話です。


 ただ、終わり方は非常におしゃんな終わり方をしますし、エンディングもおしゃんです。


 だけどまぁ、ゲームに溢れたこの時代に、こんなマイナーレトロゲームに手を出すやつはいないだろうなぁ・・・

2024年6月1日土曜日

1998 ゼノギアス

 自分の目で見て、自分の耳で聞いて

世界とのつながりを作っていくの・・・ 

誰かの作った地図なんか見る必要なんてない


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 ゼノシリーズ、の初代で、裏FF7とも言われる作品で、とても曰く付きの作品・・・


スクウェアの狂気が解き放たれた作品といえます・・・


 制作モノリスソフト


 モノリスのゲームはとにかくボリュームとスケールがでかいのが特徴、でワタシはRPGはかくあるべしってものだと思うので好きな会社です。


 ワタシ確かにプレイしたはずです 「ソイレントシステム」と後半めちゃくちゃだったことだけは覚えているので・・・だが、いまやってみると記憶がまじでまったくない・・・これは一体?ドライブ・・?断片的な記憶しかない。


 ゼノシリーズってのはだいたい、めちゃ未来の話でロボットに乗って戦う、っていう世界観は共通のものですが、話のつながりはほとんどないし、シリーズなのかどうかもわからん。

 けどゼノギアス、ゼノサーガ、ゼノブレ・・と現在でも続いています・・、ゼノブレはなんでか知りませんが、Wiiとかスイッチの任天堂ハードを代表するロープレになってますね、スクウェアなのに・・?これはどういう経緯なのかは全く知らん。


 先に言ってしまいますが、このゲーム終盤めっちゃくちゃでして、なーーんじゃあこりゃってことになる。最後のほうは、駆け足で物語だけ文字で述べられるだけになります。

 SO3がマシに思えるほどのアンチクライマックス、あれはシナリオが超展開だったのですが、これは、完全に未完成。締め切りが迫ってこうなってしまったらしい、明らかに未完成作品、本来発売しちゃダメまである。

 端的に言えば、これは不良品です。


 こう書くと途中で終わる短いゲームかとおもわれそうですが、めっちゃ長いです、普通にディスク1だけで50時間以上かかる。クリアまでには70時間くらい。

 ちゃんと完成されていたとしたら、150時間くらいのゲームになっていたと思うと恐ろしい。

 シナリオを長くしすぎたのですわね、実際ゲームにしたらどのくらいのボリュームになるかわからなくて、これはあるあるです。映画のシナリオとかでも、ニ時間でまとめるとこんなちょっとしか入らないんだ!ってなる。


 だがミロのヴィーナス効果というべきか、ちゃんと最後までやってくれなかったおかげで考察などがはびこる形となり、表紙が完全にエロ本であり、手に取ることが非常に難易度が高かった攻略本はプレミアム化してます。あの表紙はまじでどういうつもりなのかわからなかった・・・

 ゼノギアスに限らず、レトロゲームの攻略本は高騰してるみたいですが、確かにコ攻略本って情報量が多くて面白いものね・・・。

 特にこのゼノブレの攻略本は値段以上の買いにくさという点で非常にレアですね。ハンターランクが必要。昔は通販なんて無かったのだ。

 攻略本を読んで初めて、こういうことね、とわかる物語となっています(嘘です、わかりません、でもちょっとは意味がわかる)スクウェアはこのあとも、攻略本とかデータベースを参照しないと物語がわからんってものを送り出して顰蹙を買います、最たる例がFF8。

 

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 マップは3Dにキャラはドット絵という非常に凝った作りですが、激烈に見づらい、正直これはまったく良くない。グラも全然綺麗ではない、このへんはFF7のカメラを固定するやり方のほうが圧倒的に良い。

 そういう意味では是非リメイクしてほしいゲームですね、今度はちゃんと最後まで作ってほしい。改善点がめちゃくちゃあって、伸びしろが多すぎる。

 でもこの未完成のままで置いておけっていうハードファンもいるかも・・・、あとシナリオがえぐすぎて時代と合わないかも・・・

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 戦闘システムはロボットにのって戦うのも含めて結構オーソドックスなRPGですが、バランスは非常に大味。基本殴ってれば勝てる、ギアは装備買えば勝てるってだけです。

 しょうじき面白みはない。育成もあんまないし。


 ちなみに実はエーテルが超火力で、エーテルダブル、E回路、エーテルパワー、などでゴリゴリエーテル強化するとエリィが無双します。


 ほとんどがシナリオを追うのに使われていて、シナリオゲームといえます、戦闘とかはオマケ、終盤がめちゃくちゃなのもあいまって、レベルあげたりする意味はまったくない。

 というかレベル上げるとギアが強くなるのかも不明


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 さて問題のシナリオなのですが、一言で説明するのは非常にむずい、というか無理。


 おはなしは、一言では説明しずらいのですが、とにかく古代兵器のロボットで戦うって話で、ロボットが出てくると必ずガンダムになってしまいます、ニュータイプ的な生まれながらのエリートがいて、ロボットなのに乗り手の適正能力で性能が上がって、もちろん主人公とヒロインはニュータイプであり・・・っていう感じですね。

 が、それだけでは終わらないのがゼノギアス。


 これもエヴァの影響というべきか、ひどく邪悪なものが背後にあって、エログロに染まっていきます。途中アニメシーンもあるのですが、エヴァそのもの。エヴァの影響がこの90年代後半はあらゆるものに入っている。 

 ほいでとんでもない鬱展開が待っている、というのがこの時期の最盛期を過ぎてマニエリスムに入ってきた・・・そっからスクウェア終焉?まで急転直下なのであった・・・


基本的には、ソラリスという謎の天上人たちが、地上の人間を実験体として、やりたいほうだいしてきた。悪名高きソイレントシステムも・・・。

 そのソラリスをみんなのでぶっ倒そうぜ!っていう話。

ここまでなら、まぁいつものスクウェアのお話なのですが、そこからがゼノギアスが始まります。

 

 正直この物語は完全に常軌を逸している。

 

 結局なーーーんのこっちゃさっぱしわがんね、でほとんどの人は終わってしまうのです。風呂敷をとにかくひろげるだけひろげまくって、ドロンです。

 キーワードだけがたくさん出てくる、鍵が必要だとか、神の依代だとか、神の再臨だとか、器、アニムスの器・・・、結局あれはなんやってん、みたいなのが無数にある。

 なんでかわからんが、人が本来の姿になると化け物になってしまうらしい・・なぁぜなぁぜ?・・・


 完全にここにもエヴァンゲリオンの悪い影響が色濃く反映されてるのですが、時期的に、エヴァを見てから作られた?ってことだけでもないと思われるので・・?途中からエヴァになっていったのかもしらんが・・、でもなぜか同じような物語になってしまった、シンクロニシティということなのかもしらん・・・?真相はわからぬ・・・


だが!このクソわけわからぬ、というところから真のゼノギアスが始まります


 高次元存在ゾハル、すべての遺伝子に存在する原初の母ミァン、精神分裂したフェイの乖離と統合、転生したラカン、波動存在との接触、第二次接触、原初の母が分離したミァンとエリィ・・・・・・・


 ここまでぶっ飛んだゲームは他には無い。もうやめてくれ!こっちがおかしくなりそうだ!ってくらいのイカれ具合です。覚醒剤をバキバキにキメまくったSF作家が書きそうな物語・・・・


 精神が不安定な人は決してプレイしちゃいけません、持っていかれます。


 なぜかというか、やはりというか、海外からの評価は非常に高い。JRPGは保守的でいっつも同じだ、といわれるのですが、確かにこのゲームは他のゲームとはまったく違う。RPGのシナリオとして最高傑作や!という人もちらほら。


 ワタシはやっぱりこれは行き過ぎだと思いますね、行き着いてしまったというべきなのか・・・、世紀末のさらに末期が生み出した鬼の子だと言えます。

 意味もなくグロが多いのが個人的には一番の難点。あと着地点も結局家族愛と愛なのだ、っていうのも、なんだかがっかり。物語のたたみ方が下手だというのか・・カレルレン実はいいやつだった、というのもむちゃくちゃすぎる、負けるといきなり人格変わるやつです。

 とにもかくにも改善点は無限にある気がします・・・


 だがそこにすごい情熱とエネルギー量、クリエイティビティがあるのは間違いなく事実。うまくまとまりすぎている昨今のゲームには無いものです、この粗削りのエネルギーは。

 だが、このゲームやってみろ、と気軽には口が裂けても言えない。やらないほうがいいとまで言いたいw

 グラフィック的にもいまやるのはきつすぎるの一言。

怖いものみたさというか、別な方向のホラーを求めている人はやってみるべきか・・・とにかく胸糞わるいものがほしいっていう、タフなメンタルを持ってる人だけに勧めましょう。


 ワタシは全然理解出来ないのですが、スプラッター系やこういう胸糞系が好きっていう熱心な輩がいるのですよねぇ。