2024年6月21日金曜日

1998 マール王国の人形姫  日本一ソフトウェア

  日本一ソフトというと、ディスガイアシリーズでおなじみですが、その日本一、がマイナーゲーム会社から中堅へと出世する上でキーポイントとなったソフト。


 それまでバカゲーしか作ってなかったらしいですが、この作品で本格的なゲームに乗り出したらしいです。

 まぁはじめっから大作なんて作れるわけないのだから、これは偉いですね。


 かなり特殊なRPGです、すべて普通、の逆を行ってると言ってもいい。

まず主人公が女の子、さらわれた王子様を助けるために旅に出る。

 主人公は人形と話ができる、ラッパを吹いて仲間にする

モンスターも仲間にできる、死んだらロストする。

 ストーリーでいきなり歌が入る、ミュージカルテイスト。


 まず女が主人公ってのはすっげー珍しいですね。といって戦闘はシミュレーションゲーム風で結構シビアであって、女の子向けというわけでもない。


 ポポロが流行って、こういうファンシー向けっていう新たなジャンルが生まれたのだと思われます。

 ラッパってのも珍しい。普通に歌で仲間になる、でいいのに、ラッパを吹くのはたぶんラピュタの影響なんでしょう。まず女の子がラッパを吹くっていうのが他に前例が無い気がする。だいたいフルートとか、クラリネットですよね。

 ラッパっていうのは、ほっぺたに空気を溜めて音を持続させるっていうテクニックがあり、それがとっても可愛くないので、女性はまず手を出さないのであります。

 そしてオケで一番むずい楽器と言われている



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 問題点


・ダンジョンのマップが同じものの繰り返しなので非常に迷うのだがマップ機能とかが何も無い

・仲間がレベル1で加入するので育てるのがしんどい。特に敵が仲間になっても人形が強くてまったく使い道がない

・人形の強さのバランスがえぐすぎる。

*最強人形ナイトスポーンはps番だとニ周目で全部データコンプリートしないと入手できません。DS版だと中盤で手に入る模様。

・ヌルい。まぁこのグラで本格シュミレーションってわけにはいかないのでこんなものかと。全体魔法が強すぎる。稀に敵の必殺も、文字通り必殺で、バランスが極端。

 ラスボス、の一個手前、はさすがにちょっと強い。魔法でワンパンされる可能性大。まぁ一人ぐらい強いボスがいないとね。


・人形が仲間、なんですが、デザインがあんまり人形っぽくない。ワタシ的にはもっとカルコブリーナみたいな人形が良かった。あるいはぬいぐるみにすりゃよかったのでは?

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 寄り道しなければ15時間くらいで終わります、寄り道しまくっても20時間くらい。ボリューム少なめ。

 でも中小メーカーが初めてちゃんとしたゲームを作ったと考えれば、十分及第点。めっちゃよく出来たインディーゲームって感じ。

シナリオはギャグだけなのかと思いきや、実はちょっと深くていい話であります。


 イノチウム、っていうのがおカネの単位でして、イノチウムってなんやねん。って思ってたらこれは、イノチ(命)+ウム つまり生命エネルギーの結晶体で超重要であった。


 王子を救うためにそのイノチウムを集めるのですが、それが奪われると他の生命も滅ぶという、えっ?まじ?っていう重めの設定があります。


 タッチはライトなのですが、よく考えると、他の生命を殺さないと、誰かを救えないというなかなかシビアな物語なのです。


 ガッツリしたロープレやりたい人には物足りないですが、こういうものとして息抜きには良いでせう。