第二次大戦中、トルコの沖にある難攻不落のナヴァロン要塞。
それをそれぞれに特殊能力を持った精鋭5人がチームとなり、潜入して破壊する極秘ミッションを与えられた・・・
といういかにもおもろい小説です。
死ぬほど聞いたことある感じですが、これがそのオリジナル、アリステア・マクリーン、はそういう、アクション映画、的な話を型を生み出した人なり。
映画、と言いましたが、この小説は映画化されましたし、マクリーンはそのあと映画脚本家もやってます。というわけで、こういう話を作ってたのは全部こいつだったのだってことですね。
マクリーンは当然、第二次大戦従軍経験があり、それが小説に生きている、というかそれそのもの。
どうあがいても、戦争を経験してない人には、こういうのは描けませんね。実体験のほうが圧倒的に強いに決まってるのだから。
第二次大戦のあとにも戦争はありましたが、戦争というよりは小競り合いです。それが弱いものいぢめ、もっと正確には資源を獲得するための茶番です。
本当の(現代の人間が行った)戦争は、第二次大戦が最後だったとワタシは思ふ。今の文明が滅びてまた新しい文明と戦争があるでしょうけども。
正直この作品は文句なしに名作です。素晴らしい出来です。マクリーンとワタシは趣味が合います。マクリーンの作品には、女性がほぼ出てこず、他のアクション小説にありがちなロマンスが皆無。マッチョでドライでハードな質感。
お涙頂戴のくだらない話や、実は親子だったのだ、みたいなベタなオチとかもない。ひたすら、綱渡りのアクション。
といってドイツ兵、ナチは全部クソだというイデオロギーもない。むしろナチス兵をこんな正当に評価してるのもめずらしいって感じですね。
ユダヤ人とドイツ人は優秀なんです、これはもう誰が見ても明らか。だから嫌われるのですわ。
もう小説は完全に終わったメディアになってしまいましたが、ワタシは、映像ってあんま好きじゃないのです、見るのが疲れる。やっぱマンガが最高、これマンガにしてほしいですね。ただマンガってやつはほんと時間がかかるし、技量がとてつもなく必要なのです・・