全集、で読まなきゃいけないようなミステリー作家は3人いると思います。
まずホームズ、これは始祖だから外すわけにはいかない。
次にブラウン神父。ワタシは実はホームズよりもこのチェスタトンが、一番すごいと思う。
ほいで、アガサ・クリスティーですね。
これはまず、知名度が高いからとしかいいようがありません。様々な作品で、パロディになってるので元ネタを知らないと面白くない。つまり、古典、ってことです。
好き嫌いは別として、古典、はおさえておくべしです、教養ってことで。
でも昨今この古典、教養を勉強するってのは廃れてきております。すぐにカネにならないからですね。とにかくすぐに快楽かカネにならないものは廃れる傾向にある。
それは愚かとだけ言えるものじゃなくて、誰もが、危機感を薄々感じてるから、だと思われますそしてその判断は正しい。
明日死ぬのに、古典勉強するバカはいないってわけで。
この作品、はっきり言いまして、出来がよくありません。
この1927年というのはアガサファンの間で言われる「空白の時間」でして、名作「アクロイド」が発表されて、大ヒットした後、アガサは失踪します。
その失踪から帰還したのち、過去の短編をまとめて、アレンジしたものがこのビッグ4。推理ものじゃなくて、アクション映画の台本みたいな話で、陳腐なストーリーです。
陳腐といってもそれは100年後の今だからそう思うからで、こののちこういうものが量産されて陳腐になっただけで、当時はまだまだ新しい作品だったのでしょう。先見の明があったのだと言えます。