2024年7月24日水曜日

1999 聖剣伝説レジェンドオブマナ

 人は誰も愛さなくても生きていけるが

誰かを愛すれば人生はもっと豊かになる

                 

すべては君にまかせる

それが僕の力だ

すべてを滅ぼすというなら

僕はそれを祝福しよう

 

               賢者詩人ポキール




 聖剣伝説シリーズの作品・・・

 っていうかこの時期のスクウェアはすごいですね、4ヶ月に一本のペースで作品出してる、Fゼノギアス、FF8、サガフロ2、聖剣・・・、追われるように作品を作っている。すごいぜ。

 でもどれも、名作ですが、細部がめちゃめちゃな作品が多い。

当時のスクウェアは締め切り絶対主義で、締切遅れたら、そこで解散。クビ?みたいなことだったらしく、野心的だが生煮え、みたいな作品が多いですね。

 でもそれもある意味では良き。締め切り、ってものがなきゃ終わらないもの。あそこもっとよくしたい、ここもっとやりたい、ってか最初に作ったとこクオリティ低くね?ってかここ辻褄あってない。実際このシステム導入してみたら、プレイ感もっさい・・・みたいなこと。いつまでたっても終わらない。無理やりにでも終わらせる必要がある。

 

 もちろんそれぞれにチームがあって別で動いてるのでしょうけど。FF7爆裂ヒットにより金があったのかもしれません。

 それがあんなことになるとは・・・w


 聖剣シリーズなんですが、なんかプレイ感はへんてこりんな感じで、育成要素などがめっちゃ充実したベルトスクロールアクションRPGって感じでしょうか。

 特に移動にすっごいクセがあって、最初なかなか慣れません。


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ランドマークシステム


 という謎システムがあって、地図上に自分で街とかダンジョンを設置してそれを攻略するって感じ。マイホームという拠点から離れた場所におくほど敵が強くなる。

 さらにマナ、というのがあって、設置する場所でマナの影響を受ける。

 とありますが、初見プレイではマナの管理なんかできるわけない。自由におけるようで、マナを連鎖させていくには定石があるみたい。さらに曜日、もある。曜日がどういう効果なのかまったくわからん。

 でもわたしは今回は攻略情報あんま見ないでやることにしました。

なにしろこのゲームヌルゲーでして、サガフロ2と違って小学生向け。正直ふきとばしでタコ殴りするだけでノーダメで勝てる。遠距離武器にいたっては強すぎ。さらに武器も作ってしまうと、ヌルヌルになってしまう。自分で縛りを設けてプレイしないと簡単すぎます。

 

 聖剣シリーズは基本ヌルですからね。2も魔法連発が強すぎたし。むしろ一番の難関はマップがわかりにくいってとこくらいです。


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 グラフィック

 背景に関してはめっちゃいい。良すぎる。いかにもファンタジーって感じでして、ワタシはこういうファンタジー系が大好きマウンテン。昨今のゲームのリアル風、Unrealエンジン、メガスキャン、っていうグラの作り方だと基本全部一緒。写実、ってのは一種類しか無いわけです。ワタシは完全にあの感じは飽きた・・・。レジェマナの背景はさいこーだぜ。


 キャラクターに関してはクセ強すぎ。特に人間キャラはクセの塊。これが気に食わなくてこのゲームハマらない人が多そう。男なのか女なのかもわからん。

 人間以外のキャラは個性があっていい・・・と思う。でもこれも好みが分かれる。生き物なのか物なのかもわからん。ゴミ箱(ポット?)みたいな生き物もいるし、変なドラゴンが賢者だったりする


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 シナリオ

フリーシナリオなので、どう進むかはあなた次第。

 よってよくどうしたら進めるかわからなくなりがち・・・。特に宝石のイベントはほぼ必須イベントなのに相当フラグがややこしい。他にもとにかくイベントの進め方などがわからなくなりがちです。戦闘は簡単だがこっちが難しい。

 これ最強武器の入手手順?ってくらいだるいお使いイベントが無数にあって正直めんどうすぎる。

  ほぼすべて隠し要素って感じで、最後まで武器のカスタムや、マイホームの施設まったく開放できないってことよくある。

 ほいで何度も言いますが敵は弱いのでそれでなんにも問題にならない。




 ただ、世界観、はローテンポでありながら、ファンタジーの魅力に満ちていてめっちゃ良いです。物語、というよりは、ファディナという世界自体が物語っていう、オンラインゲームっぽいシナリオの作り方ですね。会話のテキストなどもキレがある。



ざっくり物語を説明すると、マナの木の力を求めて古代の人々は争い続け、やがてマナの木は枯れてしまった。

 マナを蘇えらせようとする人々に、賢者は言います、マナを蘇らせたらまた争いが始まる、マナの木なんてないほうがいいのだ。マナなんてなくても生きていける。

 賢者に対していうのがポキールのセリフ。


人は誰も愛さなくても生きていけるが

誰かを愛すれば人生はもっと豊かになる

 マナのちからは、愛の力

想像するものの力

                 


 この世界は、想像すること、によって生まれるのです。自分の想像すること考えたこと、が世界になる。生き物の悪い部分だけを見ると、悪い世界が生まれるし、良い部分、あるいは他人を愛することによって、愛のある世界が生まれる。生き物の悪の側面だけを見ないで、良いところへ想像力を広げれば、マナがそれに答えてくれる。非常にファンタジーしていておもろい設定ですな。


 短い物語も、説明しがたいのですが、なんだか深みがある。シリアス系じゃない、味わい系の話だと言えます。たぶんロマサガチームが相当これに入ってますね。

 ロマサガにジュエルビーストっていう謎のモンスターがいますが、ジュエルビーストの正体がなんなのか、このゲームでようやく明らかになる。

 FFからのパロディとかゲストもいて、ファンにとっては非常に楽しい。


 特にポキールというキャラクター、これがあの ポキールか!! 知ってる人はびっくりしますね。このゲームで最大の重要キャラと言えます。


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総論


 やっぱり、気になるのは難易度。育成要素いっぱいあるけど、全然必要ないくらい敵が弱い。でもアクションゲームなのでアクション苦手な人にもクリアできるようにするとこうなるのかも。アクションってやつは難易度調整がムズイですわね。上手い人はノーダメで倒せてしまうけど、へたっぴーはちっとも進めないってことになってしまうから。


 でも世界観、グラ、ストーリー、とっても良いので是非遊んでみるべき。最近HD版も出たし、さくっとクリアできます、攻略順さえわかれば。

 アニメ化もされてたんですね・・知らんかったわ・・・