アガサ中東シリーズの一作。
アガサは、謎の失踪の後に離婚して、中東へ旅行、そこで出会った考古学者と電撃結婚、それ以降夫と一緒に中東で遺跡発掘を手伝いながら小説を書くことに・・・
いやおもしろすぎるでしょ。作家としての人生経験が強すぎる。 今だったらとんでもないスキャンダルすぎて、メディアのおもちゃになるところ、当時でもめちゃくちゃ話題になったそうです。
けどこのアガサめちゃくちゃ時代が、アガサ全盛期であることも周知の事実。とにかくハイな時期なのですね。
ほいでこの時代のアガサ作品には、だいたい麻薬中毒者が出てくるのはたぶんそういうことなんでしょう。ホームズだってそうでしたしね。
オチなどはもちろん言えないのですが、外から入れないクローズドサークル、犯人はこの中にいる、っていういわばオーソドックスな作品になっておりやす。それが中東、遺跡発掘現場っていうオリエントで特殊な舞台で行われてります。
この当時の中東は汚く不潔、だが素朴で、自然がときたま神々しく美しい、と描写されております。一応イラクが舞台なのですが、このあたりがその後原油が見つかってどのようになったかはもううんざりするほど周知のことでしょう。
昨日か一昨日、もう何度目なの、アメリカがイランを攻撃して、またイラン戦争が始まっております。
そういうわけでも、もう二度と書かれることはない小説。今中東の小説が書かれたら絶対に戦争の本になるに決まってるのだから。それにイラクの遺跡が発掘されることもまずないでしょうね。