2016年10月12日水曜日

1996 バハムートラグーン


「オトナになるって悲しいことなのね・・」


 スーファミ末期のSQUAREは、わたしはタイトルバックっていうのですか、あの文字を見るだけで泣きそうになりますSQUARE、っていう文字が透過処理になっていてその後ろに空が見えるっていうやつね。特にロマサガ3を思い出す。

 ほんとスーファミ末期のスクエアは黄金時代、すばらしーーーーー!!って感じ。このゲームの出来は賛否両論なんですが、ドット絵と音楽、効果音、このへんの職人のレベルは最高潮に達していて、ある意味マニエリスムみたいな超絶技巧を見せてくれます。ドット絵なのにアニメーションがあるってのは実は思ってる以上にクソ面倒な作業でありんす。こういうタイプのドット絵、横グラ、っていうヤツはほんと終わりの時代のものです。
 この翌年にはプレステが出て、FFⅦがすべてを変えてしまうわけです。さらばドット絵、ポリゴン時代の到来だ!ってわけ。FFⅦもやっぱし名作でしてワタシは未だにFFⅦのキャラがスクエアの最高傑作だとおもふものなり・・・。それでもワタシはやっぱしスーファミ末期のゲームが一番好きだなぁ・・・。

 バハムートラグーン。バハムートのラグーン。ラグーンって英語にあたる日本語ってのがわかりません。辞書で引くと潟、とかいてセキ、と読むのですがこのコトバは完全に死語ですね、誰も意味がわからん。そしてラグーンというコトバのイメージとはまったくかけ離れている。
 
 このゲームの中では浮島という意味です。ラグーンのセカイは空が無限につづいていて、浮島として国とかが存在してるのです。どういう物理法則だ!!ってのは一切説明無し。今グランブルーファンタジーというスマホゲームが流行ってますけど、あれってこのバハラグの丸パクリって感じがしました。やってないのですけどねスマホ持ってないので。

 ゲームとしてはシュミレーションなんですが、なんというか・・・、独特のゲームです。ドラゴンを育てて戦うってことで育成シュミゲーなんですが、ドラゴンはAIなので言うことを効かず、シュミゲーらしい戦略みたいなものはなく、ようはドラゴンをどれだけ育てるのかってことです。しかもシュミゲーとしての縛りみたいなのはなく、アイテム使い放題ですし、戦略を練って・・みたいなことは必要ないとこではRPGっぽい感じ。ともかく独特の感覚、を持ったゲーム。
 そしてさらに独特なのは、これがこのゲームの賛否がわかれるところでしょうけど、妙なハイテンションキャラのパレード。タイチョー、という名前のタイチョー・・・、気持ち悪いオカマっぽいジジィの指揮官、恋愛中毒のヒロイン・・・、うんこを食べるとミライが見えるという謎イベントw

 台詞回しなどもスクエアらしさが全然なくて、セガのゲームっぽい感じです。
しかしふざけまくってると思いきや、シリアスだったり、名言があったり・・。

「俺たちは自由が欲しいってのかよ、ちきしょう」

「サラマンダーよりずっとはやい!」

「おまえなんか死んでしまえ!」


など耳と目に残るコトバの宝庫です。

 ヒロインのヨヨの悪女っぷりはソクラテスの妻のように伝説となっています。


ゲームバランスとしてはかなり崩壊してます、ドラゴンが強すぎたり、武器の性能が高過ぎたり。特にフェニックスの特性。HP無限。はチート級の威力。つまりは絶対に落ちません。
 すぐにヌルゲーになってしまう、そういうわけでは失敗作。ただいろんな理由でなんとなく忘れがたいおもひで。を残していくゲームですね。


 このゲームの主役はやっぱドラゴンで、このドラゴンのグラフィックを見たいってだけでもこのゲームをやる価値があると思います。これぞスクエアって感じのデザイン。個人的にはラストギガンテスがお気に入り。ただマスタードラゴンのグラは用意されておらず、一番最初のグラに戻ってしまうというのは、えーーー!?って感じ。バハムートはかっこいいけどフェニックスがどうみても悪役・・。