2017年12月19日火曜日

にけつッ!!

 みなさんにけつっていうテレビ番組を見てますか?深夜にやってるケンコバとジュニアの二人が劇場でトークするだけという単純至極な番組。


 ガキの使いでダウンタウンがトークをしなくなって、その代わりとして生まれた番組といってもいいでしょう、スタッフがほぼガキと同じだし構成が高須のみっちゃんなのでそのままやん。

 ポストダウンタウンとして二人が選ばれたわけですけど、ワタシは、ジュニアがあんまり好きではないっていうか、ガキをずっと見てきて、どうも劣化版松本人志みたいな気がしてなんだか好きになれないというわけです。ケンコバはハマちょんの代わりじゃないし、全然色が違うのでかなり好きなんですけど。

 でもふとしたきっかけでガーッと10年分だいたいを見ました。


 やっぱりフリートーク番組こそ、実力が出るっていうのか、ワタシはネタってのが好きじゃないんですよね、笑わせよう笑わせようっていうのが鼻につくから、偶然というか、狙いすましてない、むしろ天然がツボなんです。
 ともかくそうはいってもジュニアは実力者なんだなぁと今更思いました。構成力がしっかりしてるっていうのか、松本人志イズムを受け継いでいるというのか。やっぱりしゃべれる 芸人さんですよなぁ。喋れる芸人、って実は本当は少ない。フリートークだけでちゃんと成立させることが出来るヒトってほんの一握り。

 じつはしゃべれる芸人、っていうのは、ラインを3本くらい走らせられる芸人なんだとワタシは思ってます、ひとつのことをしゃべっていながら、頭の中ではその話題、というライン、次の自分がしゃべる話題、トーク全体の構成、みたいなのが何本も走っていて、最初の話題のキーフレーズを三本目の話題と絡ませたり、トークの最初から最後まで、っていう全体の構成ってのが見えてないと、フリートークだけできちんと成立させることが出来ません。面白い話があって、それだけをしゃべることに100%使っているようではいつまでたってもゲストとして呼ばれるレベルを抜け出せない。
 このレイヤリングの話術、ってのが使えるのがしゃべれる、芸人です。でもこれはめっちゃ疲れるんですね、だからみんなやりたがらない。


 ちなみにさらに昔にはパペポといって、大阪ローカル?で鶴瓶と上岡龍太郎、という二人のトーク番組、ガキの使いは実はこれをパクってるのがあって、二人のフリートークだけ、というスタイルはそっから来てるのですね。

 それとガキの使いのトークは最初っから面白かったわけじゃないというのも大事なとこです、最初は結構グダグダだったけど5年くらいやり続けて完成されていったわけですね。松本人志は天才だってみんないいますけど、最初っからすべてに完璧超人だったわけじゃない、成長出来る場を用意したヒトもすごいんだよってことです。今はそうやって成長の場所、を与えるってことをしないから、ちゃんと能力が育たないんじゃないのって思ったりします。


 ともかくこういうフリートークだけの番組ってのは一番、今、ってのが直で伝わるメディアなのでニュース嫌いのワタシには大事な番組です。