邦訳はされておりませんこのタイトル。
スーパーマンは1938年に登場してから、ずーーーーーーーーっと、続編が出続けるわけですね。
ここが日本とアメリカのコミック文化の違いでして、アメリカは、作品、は出版社の所有であって、いろんな漫画家がその作品のオリジナルストーリーを描いていく。
いわば、公式、がどんどん二次創作をおこなっている、で良い設定とか物語は別の二次創作にも取り入れられていくっていうスタイルなのです。
いわば、神話、形式ですね。いろんな人が勝手に神話を描いていって、良い部分が残って一応、ギリシャ神話、とか神話を作っていく。スーパーマン神話。です。相互矛盾してたり、諸説あり、みたいになるのはそういうわけ。
だからこそ、同人による二次創作は厳しく制限されておるわけです。
日本は作品は、作家個人の所有っていう観念があって、そのオリジナルの作家以外は認めないってのが多いです。だから公式に二次創作はつくられることは稀で、同人がアングラで二次創作を作っているというわけ。
他にも日本とアメリカのマンガ文化は対極で、わざとやってんじゃねぇかっていう完全に真逆ですね。
まず文字の方向が縦と横、読む方向が左と右、コミックはカラーが基本、マンガは未だに白黒が基本
アメコミは基本効果線とかがない、マンガは効果線とかエフェクトがほとんど、コミックはリアルで写実的なのが多い、コミックはスティライズされているものが多い、コミックはおっさん好き、マンガはロリコン、コミックはストーリー、ラフ、ペン入れ、カラーと分業制が主流、マンガも分業ですが、ストーリーとラフが同じいわばストーリーマンガライターが主流、などなどなど・・・・・
まったく別の文化です。ただ、最近はコミックにはマンガスタイルに影響されてるものもあったりします、逆に日本でコミックっぽい感じってのはあまり入って来てない、作画スタイルってのが全然ちゃう。
ストーリーもアメコミはなんとなくだけどサイエンス的合理づけをしようとしてます、マンガはもちろん根性論です。
ほいでこのオールスタースーパーマンですが、スーパーマンの最近のコミックの中では代表的なものとされてるようです。
内容はぶっ飛びまくってます、まぁ70年も続いてればこんなことになるかって感じですが、太陽の中に入ったり、地下世界、平行世界、未来人、タイムスリッパー、異世界、死後の世界、四角形の星、サンイーター、ポジトロンライフル、グラビティガン、ってな具合でぶっ飛びすぎ。めちゃくちゃすぎです。
で、この作品はアンチスーパーマン的な作品でして、今まで、の逆説、ってことなんですね。こういう長ーい物語で、名作とされるものには、だいたい今までの逆、っていうものが多いですね。
この作品では、スーパーマンが本当に死ぬ、ということになり。死ぬまでに何をするかという作品です、スーパーマンは自分の正体を明かし、自分の秘密を公開し・・・ってことで今までのタブーをすべてやるってことです。
とにかくぶっ飛びすぎってのがワタシの感想ですね、ストーリーもめっちゃ飛躍して飛んでたり、繋がってなかったりして、初心者にはまったくついていけない。作画もきれいなのですが、まぁ日本受けしない感じ。
でも作品としてとにかくしっかり作ってるなぁというのは感じます、あとは個人の問題です、が、やっぱお話がぶっ飛びすぎててめちゃくちゃだって感じは受けるなぁ・・・