魔物とはつまり保険、有利を守ろうとする心・・・
福本伸行が漫画家として、覚醒する過程を描いた作品w
ではないのですが、若い福本氏がギャンブルマンガの王となっていく過程を見られる、初期の作品です。
最初のほうは、明らかに絵が下手・・・・下手?
下手というより、あの画風に固まっていなくて、結構普通のマンガっぽい描き方をしている。
それが
赤木しげる
というキャラが登場してから、急激に、福本タッチが本格化、マンガとして、女性キャラが一切登場しなくなり、バチバチの心理戦が展開するようになります。
銀次、というガンつけの達人が現れるのですが、そのトリックもかなり秀逸。麻雀マンガでベタ中のベタであるガン使いですが、銀次のそれは一番いいアイデアだと思います。
とにもかくにも、このアカギ、というキャラクター、引退しているが伝説の最強雀士、もちろん桜井章一がモデルなんでしょうけど、が福本を変えていきます。
後に「アカギ」というアカギの若い頃を描いたマンガが代表作になるのはみなさんご存知の通り。
というかもう、このマンガも、途中から主人公はアカギになります。それほど魅力のあるキャラクター、雀鬼。
アカギは、もちろんデータなど完全度外視、運の流れ、を見る感覚派、理の外側にいる天才、つまるところやはり心理戦。福本マンガは、ギャンブルはつまるとこ心理戦ってことです。福本節も開花
弱気になっているやつは、理に頼ろうとする・・・自分に対する言い訳を探し始める・・・
近代麻雀という謎の雑誌がそうなのか、福本氏の書き方がそうなのか、エピソードの出る時期にめっちゃ間が空いていて、途中でもうアカギの連載が始まり、どんどんアカギのほうが進んでいったり、逆に停止したりしてますね、連載が終わったのは2002年
冷たい人間ってのは、いつだって傍観者だ、何かに頭をつっこんでる時点で、あんたは優しい男だ
さて残り三巻を残したところで、長く続いた麻雀バトルが終わり、あれ?あと3巻なにをやるんだろう・・・?というところで
まぢでとんでもない展開が待っている。
マンガ、というか創作、において最大のタブー、禁断の領域。
尊厳死をめぐるアカギとの対話
麻雀でもなんでもない、ガチンコの対話。
これは竹書房がすごいと思いました。集英社なら完全にOUT、問答にもならぬ。とうぜん他の出版社も軒並みOUT、マスメディアも怖くて手が出ない。
だが竹書房は踏み込む。
とんでもない事を言っている、このマンガは。
このラスト3巻だけでも読むべきだと思う、とくに「アカギ」を読んだ人には、アカギの最後、どうなったかを是非見届けてほしいと思う。
ほいで竹書房のみならず、こういうマンガが存在出来てる、日本のマンガ界ってやつはやっぱりいい環境なのだと思いましたね、つってもこの時代から、かなり悪くなったと言えるのかもしれませんが・・・
久々にいいマンガを読んだという感じです。