アガサ・クリスティーの代表作の一つ、とされている作品で、全長編でも、一番の大作であって非常に長い。
なんで長いのかというと、登場人物のセットアップに非常にページを割いているからなのですね、ようするには、いろんなキャラクターが、ナイル川を遡上する観光船みたいなのに、あつまって来る。
っていういわば移動式クローズドサークルものなんですが、その集まっているキャラクターのストーリーを詳細に描いているからなのです。
作者本人が、これは自信作だ、って冒頭に書いていて、相当の自信が伺われまして、確かにその自信はブラフじゃなく、相当練り込まれた作品となっております。一つひとつの描写、行動、言動、すべてに意味がある。
しかし何を言ってもネタバレになるので、何を書くか非常に難しい・・・
タイトルのナイルに死す、 Death In Niles、は明らかに、トーマス・マンのヴェニスに死す Death in Venith、のもじりだと思われます。
こういういわばもじりタイトルみたいな作品が、有名な作品になるのはめずらしいですね、もちろんユリシーズとかがありますが・・・。
とりあえず読んでみろとしか言えませんね。これは読んでおいてまったく損の無い作品。読み得です。