FFXのインターナショナル版。
つまり北米版の逆輸入、音声は英語で、いくつか追加要素なども入っております。
HD版、はこのインターナショナル版がベースで、音声は当然日本語なり。だから今インターナショナル版をやる人は限りなく0、かなりレアなゲームというわけ。
そんなことはいいとして、XはⅦ、と並んでFFで最高のゲームや!って言われることが多いゲームですね、海外ではⅥ、ワタシはドット絵が好きなのでⅤがフェイバリットですけど。
それ以降のFFシリーズ、そこそこいい・・けど・・・おや?・・とか・・・ん??みたいなことを言われる賛否両論多いですわね。
11はオンラインなので、オンラインゲームやらない人は知らない。12は主人公が空気、13は三部作、ワタシはストーリーがいまいちかなと思った。13ー3、のライトニングリターンズは斬新なシステムで結構おもろいけど、今までのFFとは全くの別ゲー。
14は最初これ以上ないほどボロクソに叩かれたけれどそっから復活した稀有なゲーム。15はまだやってませんが、なんかそれほど話題にあがらないような・・・
とにかくこのXには非常に名作とされとる、実際その通りだと思います。正直X以降の作品はXを超えることができてないと思われます。15まだやってないですが。
このゲームが3DのJRPGの1つの完成形といえるのかもしれません。以降のRPGって根本的なシステムはこのXとほぼ変わってない。25年ほど、ターン制のRPGはこっから何も進歩してないとも言える。 ターン制のRPG自体がなくなってきていますし。
だいたいのRPGがアクションロープレにシフトしております。
FF7はカメラ固定でしたがXはカメラが割と自由。結構大事な点だと思うのですが、ミニマップでどこに進めばいいのか矢印が出るようになりました。Ⅶはマップ見づらいのが弱点んだったので、これで一切迷うことはなくなった。Hooray!!
ゲームが苦手な人でも誰でもクリア出来るようになりました。これが女性とかライトゲーマーでも出来るようになった最大の点だと思います。
こっちは賛否両論だと思いますが戦闘システムについては、かなりシンプルに簡略化されてます。
装備は武器、と防具、の一個ずつのみになり、さらに武器防具はアビリティがあるだけでステータスは変わらない。
ATB、ではなてくいCTB、であり、いわばグランディアと同じシステムで、コマンド選択中は時間は経過せずに、コマンドによって行動順が変化するって感じ。でもグランディアのようにディレイさせる技みたいなのは多くなくて、さらにグランディアのような、場所、位置取りによる戦略みたいなものもない。
きほんぶんなぐってれば勝てる。というかこれで攻撃してね、っていうヒントが常に表示されてる、ペルソナっぽいというのか。
指示にしたがってれば簡単に勝てるようにできてる。これもやっぱライトユーザーの取り込みってことでしょう。ノーヒント時代から、ヒント過剰時代に変わって行きます。これがやがて、一本道すぎる、自由がない、ってことになるのですけど、Xにおいては、まだ自由とレールのバランスが取れていると言えますでしょう。
成長システムだけが特殊でして、スフィア版という成長マップを自分で埋めていくってことになってる。でも基本適当に進めていてもなにも問題ない。たしかに最短で進めれば便利なアビリティなどが早く手に入りますが、どうせ最後には全部埋まるので何も考えないでもよし。
あと召喚獣がつえーので、召喚獣に戦ってもらえば何も問題ない。
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シナリオ
FFXの最大の評価点はやっぱシナリオだと思いますね。
シナリオは(レーシングラグーンでおなじみのw)鳥山求。
まず主人公のティーダ、褐色金髪の見事なチャラ男でして、正直最初全然好感を抱かない。ここが非常にポイントで、主人公ってのは絶対に嫌われてはいけない、だから味の薄いキャラにすべしってのが鉄則であります。DQ主人公みたいに一切しゃべらないとか。とにかくキャラを薄くする。するとだいたい色白黒髪ショート、色白金髪イケメン、地味で目立たない普通の女の子、みたいな、ひじょーにベタなキャラになるわけ。
主人公が気に入らないとやる気がなくなってしまうから。でもティーダは相当味の濃いキャラ、むしろ初見ではあまり好感持てない。
けどもだんだんと好きになっていくって物語のわけです。これは恋愛漫画的ですけど、恋愛漫画の主人公、じゃなくて恋人、のほうのキャラ設定ですわね。そうじゃなくて主人公、がこういうキャラ。
これはかなりリスキーな物語。
ほいで簡単にいうとこのシナリオはティーダとユウナの恋愛ものなんですけど、8みたいになんじゃあそりゃあ、って感じではなくて、みんな受け入れやすいものとなってる。
そりゃやっぱユウナのキャラによるものなのかも。ユウナはありがちな美少女優等生聖女みたいな感じ・・と思いきや、それ以上のもので、つまりはいい奴です。現実には存在しないもの、性格の良い女というわけ。
それもあってX2でキャラ崩壊したときに、みんな拒絶反応したのはうなづけますね。
あとこれも珍しい点なのですが、主人公の親は死んでいて、物語には出てこないってのが多いけど、このシナリオはティーダ、ユウナ、も両方、親、が伝説の英雄でして、親子の物語でもある。
ざっくりしたあらすじをいいますと、ザナルカンドという機械文明は発達した街があったのですが、機械が発達しすぎて戦争が起き、自分たちの文明を滅亡させるほどの兵器が作られた・・・世界の終わりか・・・と思いきや「シン」という謎の巨大生命体が現れて機械文明を全部ぶっ壊した。
ティーダはなぜかそのシン、に飲み込まれて千年後の世界「スピラ」へ。そこでもシンが暴れまわっていて、召喚士がそれを倒さないといけん。その召喚士の1人がユウナ。
すぐにピンと来ると思いますけど、召喚士が「シン」を倒すには、自分の命を犠牲に最終召喚をしないといけん。さぁティーダ君いかんとすべし。っていう、この流れだけだと、けっこうありがちな話ですね。なにか使命を持ったヒロインは自分の命と犠牲に世界を救うと相場は決まってますのでね。
FFXが発明したと思われるものも多数有り。
アルベド族、は目がグルグル模様なんですけど、この瞳にグルグル模様があるっての、結構こっから始まった気がする、あとユウナはオッドアイ。アルベド族とのハーフだから。このヒロインオッドアイになりがちってのもFFXからかも・・・。
さてこのアルベド族、は機械、マキナを使う、というわけで、エボン、というこの世界の宗教と対立している。ワッカ、というやつは典型的いい奴なのですが原理主義でエボン人々はアルベド族を人種差別しておりやす。
この「善良でいい人達」が原理主義的で排他的でレイシストである。ってのが非常に現代の急所をえぐる、FFXのシナリオをグっとレベルを上げているポイントだと思います。これがないとまぁ自己犠牲のヒロインとそれを救うヒーローの話っていう結構ありがちな物語なのですが、この真面目で善良なレイシスト達が物語に深みを与えています。
一面的じゃない多面的な広がりってやつですね。 FFXの主人公はワッカだとワタシは思っている。
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その他グッドポイント
・いわゆる一本道シナリオなのですけど、それでも結構自由にもどれたりしてそこまで窮屈な印象は受けない。
というより聖地を目指して二度と戻れない巡礼の旅、というシナリオとマッチしていて、基本戻れない、というのが不自由に感じません。
・やれること、隠し要素、やりこみ、裏ボス、などとんでもなく多くて、やろうと思えば死ぬほど遊べます。まぁこんなんわかるわけねーだろ、という隠しやふざけんなってくらいむずいやりこみも多い。雷避けだの、モンスターキャプチャーだの、レアアイテム、ドロップ、盗み収集・・・キリがないぜ・・・。
ほとんで80%くらいのアイテムは盗む依存で、通常プレイだとこのゲームの育成要素的には20%くらいで終わってしまう。それにしたって改造のコストがえぐすぎる希ガス・・。まぁクリアするだけなら必要ないんですけどね。 やりこみとカジュアルプレイで全然見え方が変わってくるゲーム性。
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もちろん改善すべき点もありまする。
・ワールドマップ無い
ワールドマップ大好き勢にはこれが一番辛い・・・、飛空艇で世界を飛び回るってのがFFの醍醐味だったのに・・・
ただワールドマップをモデリングする、ってのがこの時代的に色々容量とかメモリの関係で不可能なのは致し方ないところ。
・エンカ多すんぎ。
某うさぎさんも言ってましたが、エンカ率高すぎ。そうしないとすぐ終わってしまうからなのか知らないですが、ちょっと敵が多すぎます。ザコのバラエティも多いとは言えない。これが3Dロープレの宿命と言えますか、敵ザコ一個増やすだけでも偉い労力なので(モデリングして、テクスチャ、アクション、AI・・・)、ザコの種類が少ないのです、色違いとかで水増ししてますが、基本7種類くらいしかパターンが無いような・・・
エンカを減らすアイテムとか魔法もなぜかない。
・マップ見づらい。カメラが移動できなかったりしてマップがやっぱり見づらい。
・戦闘のテンポ悪い。これは3Dロープレすべてがそう。いちいちアクションがあるので1戦闘が長い。ウィズみたいなハクスラのスピード感に慣れていると、戦闘が非常に長い。演出の長い技などスキップできませんし。
・召喚獣の演出長すぎ、スキップさしてくれぇい。
・戦闘のバランスいいとは言えない。めちゃくちゃくらうか、全然通らないか、みたいなバランス。ほぼすべての戦闘がギミックみたいな感じ。ほいで終盤になるとほぼ全部即死できるようになる。
ボスなどは召喚獣を雑魚戦でドライブゲージをためておいて、ぶっぱすれば相手に何もさせずに勝てます。ボスが弱すぎるのか召喚獣が強すぎるのか・・・
・アビリティ覚えない、戦術の幅が狭い。
9では武器のアビリティを習得できましたがXではそれはない。武器を改造してアビリティをつけていくだけ。シンプルだといえますけど戦術や攻略の幅があんましない。スフィアで強化の幅が出るといってもそこまでじゃない。誤差程度。
しかも改造、であって合成、はできません。改造はアイテムを消費して行うので、武器同士を合成、はできん。だからほとんどの武器防具はただのガラクタです。
・スフィア成長させるの結構面倒くさい。オート成長があっても良かった。特に主力じゃないキャラ育てるのがめんどい。
・ブリッツボール面白くない・・・
まぁサブのミニゲームなんですけどこれが非常に中途半端なサッカーゲームというかアメフトゲームというか・・カードゲームのほうが良かったですね。とにかく面倒なんですこれ・・・
・キマリの出番ない・・・
キャラそれぞれに飛んでる敵に強いとか、硬い敵に強いとかあるのですが、キマリだけそれがなくて、代わりに青魔法覚えるってのがありますが、ほぼ出番皆無。
物語が進むに連れて、相性関係なくアーロンが無双します(アーロンだけ最強装備が簡単に作れるしレベル上げも容易、すぐにゲームがぶっ壊れるぐらい強くなります)・・・これではキマリは通されないw
実は石化ブレスが厄介な敵を一撃で殺せる、とか使い道があるんですが、それは知ってればの話でして、攻略情報無しでは出番ないですわね。
盗むを覚えさせてリュックと盗む要員になるくらいですね・・。リュックもリュックで盗む以外基本なにもせん。
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ラスボスは強くも弱くもなく、まぁ初見ではやられるでしょうけど頑張れば勝てるちょうどよきバランスかと。ユウナレスカも初見はまず死ぬる。