2022年9月3日土曜日

1943 Angels of Sin 罪の天使たち  ロベール・ブレッソン

  ブレッソンの実質デビュー作


 ワタシはブレッソンの映画が好きですね、年をとるとさらにブレッソンが好きになったと思います。

 この作品は1943年ですから、ナチス占領下での作品ということになる・・実際どういう経過で作品が作られていたのか知りませんが(まさかゴリゴリに空襲中の中作品を作ってたわけでもありますまい)、とにかくすごい状況で作られた作品なのは間違いありません。

 そういうわけで撮影もめちゃ困難だったと思いますが、それでも、もう完全にブレッソンのスタイルは確立されてるっていう感じです。ブレッソンは始めっからブレッソンだったようです。

 フェリーニ、黒澤、ベイルマン、タルコフスキー、キューブリックと、他の半ば伝説的な映画監督は結構それでもメディアで発言したりしていて、だいたいこういう人物というのは目に浮かぶのですが、ブレッソンに関しては本当に謎の人物としかいいようがない。


 戦争中に捕虜になったことがブレッソンを変えたという噂もあります、シベリア送りになって、覚醒したドストエフスキーとも重なりますね。たぶん、ブレッソンもキリスト教徒のようですが、普通、のキリスト教ではなくてこの人独自の信仰、めいたものがあります。とにかくなにかに覚醒してるのは疑いない。


 昨今、ますます、こういったカネにならない系の映画監督はいなくなりました。いや、どこかにいるのかもしれませんが、見つけようがない。

ここ10年くらい映画ほぼ見てませんでしたが、最近なんか見れるようになってきました・・

ちょっと物色してみようかしら・・・