2026年2月27日金曜日

2002年12月19日 アンリミテッド:サガ (UNLIMITED Saga)

  サガシリーズの一作。

 

 ですが、難解なゲームシステムや、高い難易度にも慣れているサガファンをしても、その鋭利すぎたシステム故に、さじを投げ、すぐにクソゲー扱いされましたが、そのシステムを解読する猛者が出現するに従って、評価を覆していったという曰く付きのゲーム。

 

 このシステムむずすぎて最初拒否される、ってのは、ドラゴンクォーターとまったく同じ流れですし、実はアニメの初代ガンダムもうそうだったとされております。

 それまでのロボットアニメと違いすぎて、理解されず打ち切りに、だがじわじわとアレ面白かったのでは・・・?というヒトが現れていく。

 

 本当に新しいもの、を生み出すとだいたいそうなるのですよね。新しすぎてついてこれない。成功するのはパクリのパクリ、と言われるやつです。 

 

 自分で何も創らないヒトはすぐにパクリといいますが 、なにかを創ったことのあるクリエイターなら、悪質なパクリと、オマージュやリスペクトはすぐにわかる。つまり素人はだまっとけってこと。

 むしろなにかのパクリ、何かの再現(ミメーシス)、であることが、創作の根本要件なのです。 

 

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 問題点 

 という来歴なのですが、問題点もありありのオオアリクイなのはアンサガ信者も認めるとこでしょう。

 

 難解だ、というのは厳密には違っていて、難解、というより、説明が無い。

説明が無い、をもっと言うと

 

 結果を教えてくれない


のです。ドラクエだったら、バイキルトをしたら

 

攻撃力があがった

 

という結果が出ます。 どのくらい攻撃力が上がったのか?どのくらい上がるのか?という説明がなかったとしても、攻撃力が上がったのはわかる。

 

 アンサガでは、金術を使った

 

・・・

 

終わりです。えっ!?効果は? 結果は?

 何もわからない。誰も教えてくれない。

 

なんにもわかりゃしねぇのかよ。

 

 術や技だけじゃない、アビリティもそう

洞窟探索アビリティを使った

 

・・・

 

いや!なんにも教えてくれない!成功なのか失敗なのかもわからない。 

 術の説明をしてくれないゲームは他にもあると思います、未確認、とかで。でも結果を教えてくれないのはアンサガくらいじゃないでしょうか。ドラクエ1のほうがはるかに親切。

 

 解体新書、という説明書、とも言われる攻略本に、スキルや術の効果が記されていて、それを読んで初めて、効果を理解できるのです。

 

 これは冒険者に自分で発見してほしい、っていうにしてもまじでやりすぎの境地。いくらなんでもそりゃ無理やで。

 

 ちなみに、金術、を使うと、金術の効果がアップするバフなのですが、金術にはそのバフの結果を試す術みたいなのがほぼ無いので、結局わかりません。

 それに、効果が無い、みたいな術もあります(!)、本当はごく限られた状況や敵に対してのみ効果があるのですが、そんなのわかりっこない。

 

 また探索系アビリティを使うと、確率で宝箱が見つかります(!)。つまり探索アビリティは使いまくって宝箱を開けまくる、というこのゲームの根幹を占めるシステムなのに、その根幹のシステムを説明してくれないのです。すごいぜ!

 いわばドラクエで、経験値が隠しデータで、レベルもマスクされてるみたいなこと。強くなったのじゃないか??と冒険者が推察してくれ、みたいな感じ。そりゃ無理やで。

 

 と、異次元の説明の無さ。これは擁護不能の問題点。

 

 ほいでこのゲームがすぐに投げられてしまったのは、実はその説明の無さよりも、ギリギリまでに簡素化されたグラフィックだと思います。

 ウィザードリィみたいな感じですね、ダンジョン、と街、しかなくい。ウィザードリィは3Dダンジョンですが、アンサガはそれよりも簡素なボードゲームみたいな感じ。

 会話シーンなども、サガ特有の切り詰めた会話ですし、会話のUIも非常にシンプル。

見た目だけだとどう見てもインディーゲームや同人ゲームです。まったく面白そうに見えない。PS2なのにこれ初期スーファミ?ってぐらい。 

  

 これは問題点とはいえず、他の要素をすべて簡素化させて、すべてのリソースを、ゲームとしてのシステム面に極振りしているのです。 

 もちろんそれはやってみなければわからず、パッと見だと、全然作り込まれてないスカスカのゲームに見えてしまいます。むしろこっちが、アンサガがすぐクソゲーと見切りをつけられてしまった理由のように思えます。 

 ワタシも、今となって再評価されてるし情報もあるからプレイできますが、情報なしだったら、なんだこれ・・・?手抜きか?って思ってしまいます。

 

・操作がややこしい、というのも問題点。

街でなぜか使えないスキルがあったり、アイテムの整理もできません。装備を確認するにもいちいち宿屋にイカないといけない。

 アイテムを整理するためにクエストを受けて、ダンジョンに入って、戻ってこないといけない。いやいや初代ウィザードリィじゃないんだから。PS2でこの操作のしにくさは正直ひどいです。

 

・レアドロップに偏ったゲーム性。

 このゲームで強くなるには、基本すべてレアドロップを狙うしかないです。強いパネル、合成術、魔法板、宝箱、すべて運ゲーのレアドロを拾って、はじめてそっからシステムが機能するって感じなのです。

 ソシャゲの人権カード、みたいなのがレアドロっていうこと。特に魔法関連、普通にプレイしてると、まっっっっったく機能しません。 魔法全く使わないで終わってしまう。

 ゲームにほぼ必須みたいなのが、運ゲーのレアドロってのは非常に良くないとワタシは思うものなり、時間が無いヒトにはクリアできなくなってしまいますからね。 

 

・戦闘しても徒労。

 経験値もないし、レベルもないし、さらに能力の成長もないので、ほぼ雑魚戦はただただこっちの武器耐久が減るだけでうんざりしますし、もちろんエンカも多い。戦闘で能力も上がらないっての今までのロマサガでもなかったですし、敵のランク、がひくいと技閃くこともありません。ゲームはリスクとリターンのバランス、なのですが、このゲームのザコ戦はほぼロスでしかなくてやる気が削がれます。

 もちろん逃げれない。 

  

 初見は攻略情報なしでクリアしてみよう、とは絶対に言えない  ゲーム。説明書こと解体新書を片手にしてようやくスタートライン。自力でやろうとするとストレスで過労死するかも。

 ネットの攻略サイトもやはりマイナーゲームなのかあまり充実してなくて、断片的情報しかありません。 特にマップ情報がなくて厳しい。このゲームマップ機能がないので。

 

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評価点

 ・アート面  この時期としては非常に高いレベルのトゥーンレンダリング、さらに背景も手塗りのテクスチャを大胆に使用。

 書き込みではなくて、大胆な省略法、すごいスタイリッシュです。キャラのデザインなどもなかなか良い。美術面は、クオリティ高いです。

 切り詰めた表現、非常に珍しい。禅かよ。 

 

・無駄のないゲーム性

昨今の3Dゲームでは移動ばっかさせられるゲームが多いです、オープンワールド系。あっちへこっちへ、おつかいの移動、おつかいおつかい、おつかいイベントばっかりです。

 アンサガには、運び屋、イベントはあるが、移動はない。街もない、機能だけがある。機能とダンジョンのみが存在していて、ゲームではない時間、が無いです。ずっとゲームをしている。ワタシはこういうゲームのほうが好きですね、ほんとたらたら歩いて移動するのが面倒なんですよねー3Dゲームは。 

 

・TRPGをベースのシビアさと自由さ

 アンサガ、は明らかにTRPGがベースになっております。

 リール、というルーレットシステムはダイスロールだし、アビリティが無数にあって、店で根切りとかにも技能が必要、宝箱開けるにも、罠を外すにも、すべてリールというロール、スキルが必要となるのは、まさにD&Dそのもの。 

 ボードゲームっぽいつくり、簡素なグラなど、めちゃくちゃTRPG風です、ただしアンサガにはゲームマスターが存在せず全然説明してくれない、自分で解析して、自分で見つけるしかない。 

 これはサガのサガたる所以ですが、自由度は他のゲームとは比較にならない。 

 

・思想、とも言うべきスタイル。

 ゲームがどんどん演出過多、派手に、でも操作は簡単に、わかりやすく、誰でも遊べて楽める、っていうふうにシフトするなかで。

 教えない!自分で見つけろ!どうだ!クリアしてみろ!って挑戦状を叩きつけるこの志の高さをやはり褒めるべきでしょう。

 達人の剣かよ、ってくらい、研ぎ澄ませすぎてます。 

説明書こと、解体新書、もまったく理解不能であったオランダ語の医学書を苦心惨憺して解読する、という意味が込められているのでしょう。

 楽しんでプレイするというよりは、これはほんとに解読、ゲーム自体も実は古代文明の解読、という話ですし、解読ゲームですね。 

 

 

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 総評

 やりこみ勢には、ほんとーーーに、深くて面白いゲームのようです。普通のゲーマーにはその片鱗を味わうことも難しいw

 リメイクや移植を希望する声もありますが、ドラゴンクォーターもですが、このアンサガも売上としては大失敗。

 悲しいことですが、斬新なゲームは売れないのです。斬新で新しいシステムを持ったゲーム無いなぁ・・と文句を言いたくなるけど、結果ははっきり出てしまっているのです。

 斬新なゲームは売れない  

 

 裏を返せば、インディゲームは必ずその存在意義があるということですね。大企業は、斬新なゲームを作ることが出来ないのだから、インデペンデントが作るしかない。