2014年10月16日木曜日

1990 ファイナルファンタジーIII SQUARE ☆9.5

  ファイナルファンタジーⅢは実はIはファミコンの中ではたぶん一番好きです。ジョブシステムというファイナルファンタジーといえば、みたいなシステムが搭載されたⅢ。

 特にその終盤っつーかラストダンジョンが、悪名高くノーセーブポイント地獄、そして地獄のボス5連戦、しかもあんこくのくもがいや~な強さなんですよね。いやラスボスがまぁまぁ強いのはいいとして、ノーセーブがやりすぎってくらいながーーーーく続くので、気軽にラストダンジョンに突入すると必ず徹夜ってことになります。どんなにサクサク進めても、クリスタルタワー、エウレカ、闇の世界、と3つのダンジョンをノーセーブでクリアするのには8時間くらいかかるんですよね。
 今そんなゲームがあったら、こんな明らかに目を悪くするようなゲームはダメだって事になるのですけどね。
 
 しかも超しょうもないほのおのまじんX3にバックアタックをきめられて何もしないで負けるっていうのでまたはじめからやり直しみたいなこともありまして、ひりつく緊張感を味合わされます。また当時のファミコンってのはスーパーデリケートマシンですので、ちょっとの地震、振動、停電、ペットの暴挙、猫パンチ、兄弟の妨害、などでまたサラ地に戻されたりするわけです。FFVのボスも強いですけどみんなセーブするし、しかもスーファミ版にはコテージとか回復アイテム豊富なんでいいのですが、Ⅲってやつはエリクサーもフェニックスの尾も必要最低限しか与えられておりませんので、全然回復が出来ないのですよね。あのひりつく緊張感が今のゲーマーにはぜっっっったいわからないでしょうね。そんな理不尽なゲームないもの。


 別にラストダンジョン前でじっくりねっとりレベル上げすりゃ普通にクリアできるんですけど、そんなしょうもないクリアの仕方イヤですものね。


 でもやっぱしもっとここをこうすりゃよかったのになーーってっとこは色々ありますね。まず特定のジョブじゃないと攻略不可ってとこが多すぎる、序盤の白魔道士、ガルーダの竜騎士、あんこくの洞窟の魔剣士、みたいに、実はジョブはプレイヤーが選べるっていうけれど、ほとんどこのジョブじゃねぇとだめじゃんってのが決まっていて、自由と見せかけた独裁によるマゾゲーです。
 そいで最後のほうは結局のとこ、みんな忍者2人賢者2人、しかほとんどありえないのでここもなんかなーーーって感じです。もっとどのジョブを選んでも育てれば強くて公平に選べるっていうふうにすりゃよかったと思います。特にまったく使わないジョブが多すぎです、バイキング、狩人、学者、モンク、空手家(!?)とか、グラフィックの確認もしないで終わってしまいます。個人的に導師と魔神のデザインが好きなんですけど、賢者がすぐに手に入るので、実質20分くらいしか登場しません。召喚術も普通にプレイしてたら一切使わないで終わる。
 導師というのは猫耳のコスプレにしか見えないふざけたキャラクターです。

 それとこれはFFシリーズって全部そうだって思いますけど、結局最後の方、魔法キャラはケアルガ連発と前衛2人でタコ殴りってことになって黒魔法の存在意義が途中から全然ねぇのですよね、それはシリーズ通して全部そうだと思います。フレア、ホーリー、メテオ、みたいなのは一切使わないで終わる、Ⅳはメテオはなんか魔法というよりはイベントみたいな感じですけど、けど結局リディアも最後はすぐに死んで倒れてるだけだしな・・・


 あとちょっと弱いのは主人公たちが固有名を持たない全員同じ素材のクローンみたいなキャラなので、感情移入が一切不能ってことですね。全員同じです、性別すらもわからない。それなのにサラ姫というのが好意を持ってくれるのですけど、いや4人全員同じやつのどれが一体好きになったのかわからん。って感じになります、導師とかのジョブは女の子っぽいのに、いかちー暗黒剣士にもなれたりして、性転換が気軽に出来るのもいかがって感じ。

 それがなんとなく、泣けないっつーか、いやだから誰のコトを言ってるの?みたいになりますね。リメイク版ではそれは完全に改められましたけどね。(今みたいに同人受けを狙って美少女キャラを絶対1人はいれなきゃいけないっていうルールが当時は無かったのですね)


 けどやっぱしすげー思い入れがあるソフトです、FFVの原形でもありますし。レトロゲー、といいますけど最近はDSとかケータイとかでリメイクされてますので、古いゲームの話しってわけでもないみたいですね。けどやっぱそれじゃああのファミコンでラストダンジョンを戦うヒリヒリした感じは味わえませんな、ゲーム外の敵が多すぎるのだもの。いつまでゲームやってんだ!って親にアダプターを投げられたキオクなんて今のガキには無いであろう。
 まず第一、音楽とかのクオリティが高いのにひいてしまいますね、全然ちゃう・・・こんなんFFⅢじゃない!って。



 それとやっぱ思うのは自分のキヲクが何かを特別にするんでしょうね、ゲームの良し悪しはゲームのソフトの中のことだけじゃない。今まで自分の生きてきたキヲクが、それと重なって感動する、キヲクがゲームを感動に変える。おっさんが昔のことが良かったというのはやっぱ当然で、生きてきた歴史があるんだもの、そりゃそうだって思う。感動の源泉ってのは生きてきた歴史で、それが無いヤツは感動なんて出来ないのでしょうね。