2015年1月14日水曜日

boho dance joni mitchell / Bjork cover ver 和訳 解説 1975

Down in the cellar in the Boho zone
 ボヘミアンたちの穴蔵へと下っていく
I went looking for some sweet inspiration, oh well
何か素敵なインスピレーションを探しまわって
Just another hard time band
With Negro affectations
 またハードタイムバンド(?)がニグロのリズムを真似て演奏してる
 
I was a hopeful in rooms like this
When I was working cheap
 こんなふうな部屋にいると希望を持っていられた、安月給のしごとをしながらでも
It's an old romance the Boho dance
It hasn't gone to sleep
 ボヘミアンたちのダンスみたいな古いロマンス
いつまでもそれは眠らないでいる

But even on the scuffle
The cleaner's press was in my jeans
 ひどいめちゃくちゃな時でも、クリーニングのアイロンはIのジーンズにはかかってた
And any eye for detail
Caught a little lace along the seams
 けどディテールにこだわるヒトには、つぎはぎのほころびが見える

And you were in the parking lot
Subterranean by your own design
駐車場にいるUは、自分のデザインで部外者みたいだった
The virtue of your style inscribed
On your contempt for mine
 Uのスタイルの感じだけでIへの軽蔑を表してるみたいだった

Jesus was a beggar, he was rich in grace
And Solomon kept his head in all his glory
 ジーザスは乞食だったけれど、気品にあふれていた
ソロモンは権力の頂点にいながらその頭脳の明晰さを保った
It's just that some steps outside the Boho dance *
Have a fascination for me
 ボヘミアンのダンスから少し離れいる (U) がIには魅力的に映ったんだ
A camera pans the cocktail hour
Behind a blind of potted palms
 カクテルアワーをカメラがパンしていくと、観葉植物の後ろのブラインドに
And finds a lady in a Paris dress
With runs in her nylons
 パリのドレスに身を包んだレディーがいる、ストッキングに線が入った(?)

You read those books where luxury
Comes as a guest to take a slave
 Uは豪華さが、奴隷のもとに支えられているというような本を読んだし
Books where artists in noble poverty
Go like virgins to the grave
 アーティストが清貧さを守って墓場へと処女のように向かう本も読んだ
Don't you get sensitive on me
'Cause I know you're just too proud

You couldn't step outside the Boho dance now
Even if good fortune allowed
 Iのことで感情的にならないでよっていうと
「キミは高慢ちきすぎるからこのボヘミアンの馬鹿騒ぎから、財産が約束されてようと出られないんだって言った」

Like a priest with a pornographic watch
Looking and longing on the sly
Sure it's stricken from your uniform
But you can't get it out of your eyes
 まるでエッチな時計をつけた坊さんみたいにずる賢く期待して熱望してる、確かにその制服が抑圧してるんだろうけど、それを出して自分の目でみることができない

Nothing is capsulized in me
On either side of town
The streets were never really mine
Not mine these glamour gowns
 Iにはなんにもわからない、この街のどこへ言っても、ストリートはずっとIのものじゃないし、あんな高そうなガウンを着てるような人たちともIはやっていけない


 
 ブログのキリ番記念としてBOHO DANCEを取り上げました。すげーマイナーな曲ですけど、BJORKのカバーで有名になりましたかね?Iもカバーのほうがめちゃくちゃ良いと思います。それはともかくまずこの歌詞はひじょーーーーーーに難しいです。
 というのはまずジョニ・ミッチェルっていうヒトはいっつもこういう象徴的に書く、それはJONIがそういう狙いを持ってたっていうよりも時代的なもので、JONIの世代というのはヒッピー世代です、JONIというとヒッピーの歌姫という気がものすごいする。それも陽、のほうじゃなくて陰のほうのあの時代、のヒトです。

 だから直接的に、Uが好き、他のだれよりも 、みたいなことは絶対に言わないし、そういう商業的な曲が、いわゆるSUPREMESとかそういうへん、が大嫌いなんだってのがものすごいわかります。アンチ商業主義、本物志向ってのがあの時代のいいところです。

 この曲をもっとわかりにくくしてるのは、たぶんダイアローグ形式で二人の人間がしゃべっているようになっているのですけど、それがどっちの発言なのかがわからないとこですね。

 だからどうにも解釈できるわけです。Iが思うには


 女の子、それもたくさんの本を読んで、資本主義とかがバカバカしいって思って、ボヘミアン、ヒッピーみたいな生活をしてる子がいて、貧乏だけれども、それが楽しいって思ってるのです。そこへそういうヒッピーみたいなのは、若者の馬鹿騒ぎだって、結局何も変えることなんて出来ないって社会に対してもっとドライな見方をする青年と出会うわけです。二人は全然違うけど、なんとなく付き合うようになる。青年はそんなバカみたいな生活をやめろ、っていうんですけど、女の子は、言うのです
 

 キリストは乞食だった!
青年は言い返す
ソロモンは王様だったけど賢かった!

それでも食い下がる青年に女の子は最後に、この街も、どこの通りも、ファッションに熱中してるような同年代の女の子にも、Iの居場所なんて無いんだ、って言い残して去っていくのです・・・



 という過去、を今となって、ボヘミアンたちのダンスの時代にはそういう恋愛があったな・・・って思い出すっていう感じです。




 これは勝手な解釈ですんで、どういうことなのか各自考えるのが宿題って感じですね。英語のネイティブのヒトに聴いてもいったいどういうことをいってるのかってのはわかんないようです。ともかく、でもあの時代を生きたヒトには、意味はわかんなくてもエアーで伝わるんでしょう。Iみたいなあの時代のヒトじゃないヒトにはいくら頑張ってもわかんない。


 1975年、ですからね。1969年を境にそういうヒッピーブームは終わっていって、一気にそれはめちゃくちゃダサいっていう感じになった。流行ってたものが一瞬で一番ダサいものになるってのはよくあることで。別に深いことを考えることない、商業主義やマスメディアに踊らされるなら、素直に踊ってやろう、っていう感じになった。70、80年台というシリアスアートには暗黒時代になる。




 さてBJORKのカバーは歌詞以外は原形はほぼ何も残ってませんw 一時期、新しい音楽はすべてレディへとビョークさえ聞いとけばもう大丈夫っていう時代がありました、1996年から2006年くらいまでですかねー。ともかくこの2つさえ押さえとけば間違いないって。
 このカバーは拍節構造をとってないんですね、つまり、テンポがまったく自由、ほんとはまったく自由ってわけでもないけど、拍子を刻んでる楽器は無い。それはポップソングにはありえないやり方なんですよね、ラジオで流れていくるどんな曲も変拍子であれ、だいたいはしっかりとリズムを刻んでる。たぶんビョークが自由に歌ったのを録音した後に、シグスワース氏がバックを自由に作ったってやり方なんでしょう。
 実際にはそっちのほうが自由に曲が出来そうな気がするのですけど、これって実はメチャクチャ難しいのですよね、拍節構造ってのはつまりパズルですから、曲をグリッドにしてパーツを当てはめる、ジグソーパズルみたいに、あとは音を選んでいくだけです。無拍子の曲ってのは、一秒ごとに、展開を考えていかないといけない、何も決まってないから選択肢がありすぎて、何が正解なのかちっともわからなくなってしまうのですよね。それに拍節構造というのはつまり繰り返しですから、無拍子の曲は6倍は労力がかかりますね。



 ビョークの歌唱力ありき、みたいな曲でもありますし、シロートは真似できないです・・・。しかし無拍子の曲ってのが普通に耳に入るってことはほぼまったくないですよね、シュトックハウゼンを聞くみたいな変態でもない限り、まずそんなのCDショップに売ってないし。BJORKはそれを商業セカイでやってるんだからすごいです・・・すごかったです。今は何をしてるかな・・・。


 WIKI調べによると、BJORKの母親ってのはこの典型的なボヘミアン一族のヒッピーであったらしく、それでたぶんこの曲の言いたいこともよくわかるんじゃないでしょうか。


 すげぇ個人的な話なんですけどIはビョークみたいなヒトが好きですね。たぶん殆どのヒトはえーーーーー(ブスじゃん!!)って感じだと思うのですけど、なんだろーな・・・、すごいIの琴線に触れる・・・・、ブスかわいいっていうのですか。
 Iは結婚願望まったくの0人間ですけど、どうしても結婚するならこういうタイプがいい。好きな芸能人はIはBJORKだってプロフィールに書いてもいいです。


 それとアイスランド自体もIの何かに触れるのかもしれませんね、なんていうかあの地上の果てみたいな感じ、が大好きです。サガとかも読んだし・・・。アイスランド人気は近年急上昇みたいですけどね。