戦前のディズニーを見返そうプロジェクトをやってますけどこの、flowers and treesは大きな転換点でして、映画業界初のテクニカラー作品なのです。つまりはカラー映画のはじめのはじめっていうこと。カラー映画を始めたのはアニメーションだったのですね。
SSシリーズとしては、あまり名作というわけではないんですけど、まぁ初めてカラー映画を見た人はぶったまげたでしょうね、なんじゃあこりゃあ!!時代の転換点訪れる!って感じたでしょうね。歴史の一ページ我目撃す。みたいな。今ではそんな、うわっ、これで時代は変わる、歴史変わりぬ!みたいな瞬間に出会うことって滅多にありませんね、フランス革命とか、ロシア革命とか、ソ連崩壊とか。これ歴史変わんじゃね!っていう。
ただ初めてのカラーというわりにはあまりにも出来すぎていて、どうも初めて感がないですね。すでに完成されまくってんじゃん、色の選び方、二段影、べた塗、ハレーション、カラーの基本的技術はすでに最初から完成されていますね。ある意味、この作品からアニメーションってのは技術的には何一つ進化してないわけですね、もちろん3Dアニメは全然違いますけど。いわゆる手塗アニメはずっとこっから同じ、崖ポニョはほぼこの時代の技術だけで作られてます。ディズニーはここにとどまらずに、マルチプレーンだの、水面鏡面反射みたいな、テクニカルな技術を開発してくのですが、今となっては廃れましたね、まぁCGでやればオッケ、ってのもあるし、アニメーションにそこまで必要か?っていうのもある。特殊効果ってのはやっぱキワモノでして、多用するとしょうもなっ・・って思えてくるもんです。
ともかく映像業界に強烈なインパクトを残した作品です。SSシリーズと同時期にディズニーが作ってたのが初代ミッキーマウスシリーズなんですが、すぐにこの作品以後カラーになったというわけではないみたいです。少しづつカラー化が進んでく、実写のほうはもっともっとはるかに遅れを取ることになります・・・。