2016年2月28日日曜日

雑談 なんでテレビアニメを見なくなったのか  貧しさとリアリティ

今回はちょっと真面目な話。

TVアニメを見なくなってひさしいですがなんで見ないんだろうってのをちょっと真面目に分析してみることにしました。なんで見ないのかがわかればどうすれば面白くなるようになるかもわかるというわけで。


 よく言われることは

・一部のオタク向けになっていて、一般にはさっぱりわからないし、ノリや雰囲気もアニメ好きに向けて作られていて、ちっともついていけないということ。

・作画が中国などに外注してるし、背景を描くカネも人材も枯渇していて、アニメーターが好き勝手に演出変えることもできなくなり(外注された中韓のアニメーターがアドリブ出来るわけもないので)作家性が弱くなっているということ。

・純粋に市場が狭くなってるってこと、子供の数がめちゃ少ないので、子供向けにアニメを作っても回収出来ない。カネも時間もない。


 鶏が先か卵が先か、ですがカネが無いので良い作品が作れないし、良い作品が作れないからますますダメになってる。ってことですね。
 そうすると一番カネを出してくれるのはオタクなので、金払いがいいオタクに向けて作品をつくることになる。そうすると手っ取り早く美少女とおっぱい、と、こういうわけですね。


・デジタル作画になり、見た目はスッキリキレイになっているのだけれど、エフェクトなどもアフターエフェクトなどのソフト丸出しで、覇気がない。全部同じに見える。



 ってとこですか。
 だいたいはその通りだと思うし、カネの問題は1人のアニメーターやら監督やらでどうでも出来ることじゃないし、特にオーディエンスの頭数が少ないってのは激痛でして、こればっかはどうにもならん。


 けどカネも時間も無いってのはほんとは昔からでして、一番の原因は


 バブルの時代が忘れられない。


これだと思いますね。金回りが良かった時のそれ、を忘れることが出来ないってわけです。日本にカネがあったのなんて1960年代半ばから1996年の時期だけで、基本的にはいつも貧しい国なわけです。


 中国の貧しい若者、みたいなドキュメンタリーをやってたりしますが、文句を言ってる若者はみんなスマートフォンをもってネットで連絡したりしてます。それを貧しいとは言わないですよ。

 相対的に、貧しいって、だけで。


 一度贅沢に慣れると二度と元の生活レベルには戻せないってよく言います。テレビにはもうカネが無い、といいつつ、プライドだけは高くて、良い服を来て、セットも作ったりします。カネはあるんです、ありすぎるくらいある、ただバブルの時に比べたら無いってだけ。それ以前はもっともっと無かったです。
 基本的に贅沢の話しかしてねぇなこいつらは、って思いませんか?旅行がどうの、グルメがどうの、スポーツ観戦・・・


 ワタシは思うんですけど、何が無いって貧しさ、が無いから見るに耐えないんじゃないかと思いますね、貧しさ=リアリティなんです。たいがいどのアニメでもドラマでもみんな超立派な家に住み、生活にはまったく不自由してないのに、復讐がどうのこうの、目標がどうのこうのという、けど服は立派だし、かっちりしてる。モチベーションが弱いんですね、何をするにも、リアリティが全然無い。時代劇ですらそうです、あんなばっちりメイクして、新品の服着てるやつがいるわけねぇだろって話。



 アニメの設定画でボロボロの服を着てるやつを最近見ましたか?そりゃ探せばいるんだろうけど。



 巨人の星、ドカベン、あしたのジョー、黒澤映画にしろ、 貧しさ、を持ってたとワタシは思うんです。貧しさを持ってたというかそれが主題みたいなもんです。貧しいのに優しいから本当の優しさになるわけで、金持ちが見せる優しさは軽蔑を含んだ同情でしかない。


 貧しさを取り戻せ。

これでいきましょう。

 リアルにこれから貧しくなるんだろうから、それは簡単に出来ると思います。もっともっとカネがマジで全然無くなったら、いいモノが生まれてくるのかもしれません。ともかくほんとのどん底まで落ちる必要がありますね。