これもシリー・シンフォニーからの作品。1937年12月に初の長編アニメ、スノーホワイトが公開されてますので、長編への挑戦直前の作品。
実は1937年短編は不発というか、もう技術が出るとこまで出てしまっていて、確かに短編はもう限界が訪れているのですね、というよりも意識が全部スノーホワイトのほうに集中してしまっていて、あんまり気合が入ってないというか。
でもこのオールドミルだけは図抜けて出来がいいというか、持てる技術全部ぶち込んだれ!ってくらい力が入ってます、たぶんスノーホワイトのパイロット版というか、スノーホワイトで使う技術でどれだけ出来るのか試したって感じですかね。
背景の描写がものすごく絵画的になり、一枚一枚絵画のような丁寧さで描かれています、今で言うとこのセルハーモニー処理。背景一枚一枚でも十分通用するほどのクオリティで描かれていますし、カット割りなどもこれまでよりもスピード感があり、カメラワークもこだわってます。SSシリーズでも屈指の名作ですね。
子供だましじゃないディズニーアート路線です、このアート路線は結果的には興行的に大失敗してしまうんですが・・・。