2019年2月17日日曜日

1982  さようなら、ギャングたち  高橋源一郎

 いわゆるアヴァンギャルド小説っちゅーのか、悪くいうとなんのこっちゃわからんというのか。

 ただ単にその場で思いついたことを適当に書きなぐってるだけじゃん。

ともいえるし

登場人物がいて、こうこうで、こうなった・・、みたいな小説のルールを意図的にぶっ壊して、どうして前後の文脈がないといけないのか?なんで常識にとらわれないといけないのか?なんで現実を模倣しないといけないのか?というように、意識、されないものを、非常に意識的に外している、技巧的で理論的な作品、とも言えるでしょう。


そしてだいたいはセックスの話です。


 簡単に言うと、面白くはありません。だけどそれがどうした?面白くあれなんてくだらないルールだって言われればそのとおり

「・・・詩人は完全犯罪を目指していた、完全犯罪とは、解釈不可能な詩である・・・」


 と本文中に種明かしもしてあります。解釈不可能なものを作ったのですな。

 でもどうして1980年代の今になって?っていう感じがします。この手の前衛文学みたいなのは、戦前に流行ったので、好景気の80年台になんでこんな様子なのだ?っていうことを思いますね。