2026年10月24日土曜日

1938 『ポアロのクリスマス』(原題:Hercule Poirot's Christmas〈アメリカ:Murder for Christmas〉)

  もちろんポアロのシリーズの一作。


前作に引き続き、金持ちだが嫌なクソジジィとそれに振り回される大家族っていう物語です。


 典型的、探偵小説。大家族、でかいお屋敷、密室殺人・・・っていうセットアップです。これは明らかに、古臭い探偵小説、の原点回帰っていうことなんですね。


 まず現代では無くなりましたね。でかいお屋敷と大家族。使用人がいっぱいいて執事もいて、っていうやつ。イギリスではカントリーハウスっていうらしいです。

 これは世界的現象で、日本でもイギリスでも、世界中のあらゆる場所から、かつての物語の聖地であった、お屋敷、ってのがなくなりました。


 人がたくさん集まっている、ってのがドラマには非常に重要で、独房みたいなアパートメントに家族4人、では物語にならない。



 というわけで、古典への原点回帰・・・・を装って、それありかよ、っていうネタのオンパレードでして、そういう裏切り、なんですね。

 そんなんあり?を何個も重ねることで、最初のそれアリ??を忘れさせてしまうっていう、テクニックもあると思います。


 いわばアンチ探偵小説。こういうアンチ探偵小説みたいなのを書かせたら、アガサはやっぱり随一の書き手ですね。