2023年11月30日木曜日

1996 ルドラの秘宝

 スクウェアがスーファミの末期中の末期に出した単発ロープレ。

プレステが1994年の年末に出てますから、まだスーファミでゲーム出すの??って感じのソフトです。それゆえマイナーソフトになってしまいました。スクウェア黄金時代のゲームですから、尖りまくっておりますし、名作と言われております。

 たぶんライブアライブを作ったチームが作っています、ゲームシステムはだいぶ違いますが、尖りまくったゲームデザインと、めちゃくちゃ荒いゲームバランス、そして深淵な物語はほぼ正統続編って感じですね。ほんとこの時代のスクウェアは無敵かよってくらいガリガリに尖っている、さや無し抜き身のナイフ君であります。

 

 あと16日で滅びる世界、を舞台に、三人の主人公を操作して進めていきます。途中で主人公を入れ替えることが可能。そのためにゲームをリセットしないといけない、というのが尖りまくってますけど。

 だから一人の主人公を一気にクリア、みたいなこともできるんだと思う。


わたしは一人ずつ一日ずつ進めていきましたが、いちいちロードが大変である。でも話の流れを見るのはこれが良いと思ふ・・・まぁ自分の好み次第ですね。順番は時系列的にはサーレント、シオン、リザの順です。


 いつもならここでネタバレストーリーを紹介するところなんですが、到底文字では語ることの出来ないというか、ひじょーーーに複雑で難解なストーリーが展開します。これはスーファミで一番難解なストーリーだと言えると思いますね、ゲームでしか成立もしないと思う。ほいで内容が深い。子供完全置き去りの重厚さ。でも変なハイテンション感で語られる狂気のゲームですw この時代にはそういう呼び名はなかったと思いますけど怪作ゲームです。なんだかとっても人を不安にさせる・・・。グラフィックがすごい圧がある、スクウェアピクセルアートの末期、マニエリスムって感じですか。

 ものすごい時代を先どってると思う。

 意味がよくわからんかったという人が多いというのも納得。登場人物がめっちゃ多いのです。普通のゲーム3つ分くらいの内容をぐちゃあ!!!ってマッシュしてる。主人公が三人だからそうなのか?


 戦闘のバランスに関してはこれはめちゃです。どうもパラメータが正常に作用してるようには思えない。

 とにかく能力強化魔法が強い。攻撃、防御、魔法シールド、補助魔法がバカ強いです。全部クリティカルになる、みたいなのもある。

防御性能がほぼ意味ない、属性相性だけでダメージが決まってる気がする。これは武器もそうです、パラメータよりも属性の補正がバカでかい。ボスがほぼほぼ全体属性攻撃魔法しか使ってこないってのもある。物理で攻撃してくる強敵がいない。

 固いやつはとことん固い、魔法がほぼ効かないやつ、物理ほぼ効かないやつ、極端です。

魔法の威力とかがいちおう能力で上下するはずなのですが、誰が使ってもほぼ効果は同じです。

 魔法によってはMP消費が1でも強かったり、ゲームバランス崩壊させるような魔法があったり、とにかく魔法の仕様がはちゃめちゃだんごです。自分で作れるので知ってればゲーム開始と同時に使えます。

 レベルが上がっても全然強くなった感じがしない。HPとかMPが5?くらいずつしか上がらないです。

 ザコがめっちゃ弱い、と思いきや、いきなり殺しに来たりもする。ボスの行動がワンパターン、ピンチになったら全体魔法、基本これだけです。属性相性が悪いと全滅するが、相性合わせればザコ。

 あと次に何をしたらいいのかわからん、相当不親切。マップも地図とかない。特にリザ編は相当迷子になる。グラフィック的にもどこが通れるのかわかりにくい。フラグの立ち方が奇妙で詰まりやすい。

 ルーラ的なものがないので移動がだるい、同じダンジョンを言ったり来たりがめっちゃ多くてかったるいなど問題点は山積みです。


 ラスボスもまぁまぁ弱い・・・というかこのゲーム戦闘は属性相性があってるか、それだけですので、ワンパターン、戦闘はあまりおもしろくないゲームです。別のところが売り。

///////

スーファミのゲーム、が少数精鋭で尖ったゲームが作れた一番ゲームにとってよかった時代なのだとワタシは思います、その後DSも数百万でゲームが作れるって、新規参入や尖りゲームが出た良いプラットフォームでした。

 PS4クラスのゲームになるともう数百、へたしたら数千人、予算は数十億、っていう高層ビル建てるんか、ってくらいの規模になってしまって、尖った意欲的なゲームなんて恐ろしくてつくれません。結果リメイクと、シリーズもの、あるいはだいたい売上が見込める同じようなゲーム、たいてい3Dアクションゲームばっかりが作られることになります。

 インディーゲームがあるじゃんか、と言いますけども、インディーゲームはやっぱ小規模少予算ですから、作れるゲームに制限がかなりある。まぁそいでもインディゲームから大ヒットゲームが出てますけどね。でもやっぱなんか違う、ちょうどよい、感じではない。