2024年2月27日火曜日

音楽プレイヤー  MusicBee の使い方  音量の均一化 リプレイゲイン  ランダムじゃないランダム再生  

  デスクワーカーはだいたいみんなパソコンの音楽ライブラリをシャッフルさせて仕事してると思いますので、音楽は仕事のパートナー、とても大事です。


 プレイヤーをワタシはずっとFoobar2000 というのが軽くて音が良くて使ってたのですが、随分前に更新が終わってしまってさすがに古くなってきたので、MusicBeeというのに乗り換えました。Winampの後継ソフトらしく、最近一番人気のあるプレーヤー。


 正直Windows Media playerはダサくて音も悪い。

Itunesはとにかく重い。音もあんましです。


プレーヤー変えるだけで音変わるのか?と思いますが、正直全然違う音になります。元のファイルが同じでイコライザとかをオフにしても、全然音は変わる。なんでかは知りません。

 MusicBeeはそこそこって感じでしょうか。


 次に曲ごとの音量問題

 マスタリングや曲ごとで音圧、が全然違うので、同じボリュームにしていても、音が小さくなったり大きくなったりする。

 ビートルズとPost Maloneではまったく音量が違うし、さらに一番問題なのがクラシック音楽で、音の小さいところと大きいところのレンジが大きいので、クラシック音楽ってめっちゃ音が小せえのです。

 これを補正するのが ReplayGain、ってやつで MusicBeeにはその機能があります。


編集→設定→プレーヤーの「サウンド効果」→「リプレイゲインタグを使用してトラックの音量を正規化

 これを押すと、取り込まれた曲の音量分析が始まります、ライブラリが膨大だとかなり時間かかるので数時間放置。

 ほいで、MenuーControlーSmartGain をクリック

特に最近の曲を聞きながら、Replay Gain OFFとSmartGainを比べると、かなり音量が下がるのがわかります。昨今の曲の音量を下げてバランスが取られるわけ。


 もちろんこの操作で、オリジナルの音が損なわれるんですけど、そんなオーディオマニアでもない、ずっと流しっぱ人間には非常にありがたいです。クラシックの後にメタルが来て耳が破壊されるのから守られます。


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 もう一つ ランダム再生問題っていうのがあります、シャッフルしてランダムにしてるのに同じ曲ばっかり流れる、っていう現象。

 ワタシのライブラリも3000曲くらいあるのに、ブルーハーツの次にまたブルーハーツが流れたりします、ブルーハーツの曲なんて10曲くらいしか無いのに。一時間で同じ曲2回くることもあります、全然シャッフル出来てないやんっていう。

 でもこれは 誕生日問題、っていう錯覚らしくて、ランダムに再生しても起こりうるらしいのです。50人の中に自分と同じ誕生日の人がいる確率は15%ではなくて、50%であり、誕生日だと更に偏りがあるので75%くらいなのです。


 あと乱数問題もあり、コンピューターってのは、完全なランダム、ってのを作り出せない、疑似ランダムなのです。この2つの問題が重なって、シャッフル再生ってのはシャッフルされないのです。これはソフトウェアではなくて数学的に解決策は無いらしい。

 ファイルの階層で近い曲が流れやすいのは絶対にある。



2024年2月26日月曜日

1990 /1995 ウィザードリィVI 禁断の魔筆

  ウィズの6作目ですが、今作から制作陣が入れ替わっていまして、全く別のゲームになってしまいました。

 いわばウィズ後期三部作・・・


 この後期三部作の失敗でサーテック社は倒産してしまうのですが・・・


それもうなづける。


 きつすぎますこのゲーム、ワタシもちょっと無理でした。


 洋ゲーだわぁ!って感じのシステムとグラフィック。これは日本人のみならず、ウィズのファンが毛嫌いするものわかりますね。


 難易度もいかつくて、攻撃がまるで当たらんのですが、それはまぁいいとして、システムとグラが、ちょっと特殊すぎます。挙動ももさもさしていて、さすがにワタシも攻略出来ませんでした・・・・。


 とにかくこれはウィズじゃないです、こんなゲーム知らない。ウィズファンはやらなくていいです、確実に。ウィズのナンバリングとして出すゲームではない。


 実はゲームとしてはよく出来てるらしいのですが・・・極端な洋ゲーマニアの人にしか進められませんね。


1991 ウィザードリィ外伝I ~女王の受難~

  いわゆる和製WIZのきっかけとなった作品。

ウィズの権利を買い取って、日本でオリジナルの作品を作ったということですね。


 ですがなぜかゲームボーイをハードに選びました。いやゲームボーイの容量じゃウィズ無理だろ!という予想を裏切って、非常に手堅い作りで、いかにも丁寧な日本のJRPGって感じのウィズに仕上がりました。

 ウィズの理不尽さと、荒ぶる凶悪さはなりをひそめて、しっかり、どっしりとした作りのウィズとなってます。ウィズらしいハチャメチャさが無い、とも言えるし、これぞ日本のゲームって感じでもある。


 なんとほうせきのゆびわが最初から売ってます。(デュマピックするアイテム)。

ほかにもロクトしても装備などは失われずに呪文を忘れるだけ、とヌル加工されてます。

 ゲームシステムはウィズ5ベースです、武器にレンジがあって後衛からも攻撃可能、コルツなどの魔法対策魔法もある。


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グッドポイント

 WIZが携帯機と相性いいんじゃないかという目の付け所は非常に慧眼だと思いますね。こういうハクスラ、地味にぽちぽち系ゲームは、持ち運んでコツコツやるのに最適。だいたい昨今のウィズ系のゲームは携帯機ですしね。あと白黒だからグラフィック作りやすかったのだと思う。


・良くも悪くもとにかくバランスが良い。カティノなどの強すぎ魔法はナーフ、コルツがあることにより、ブレス、ティルトにも対策できる。敵の強さなども絶妙。逆を言うと、地道にやるしか攻略法が無い。凶悪な敵がいきなり出てくるドキドキも少ない。

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問題点

 ハードの都合上画面が小さくて情報が少ない。

ACとかアライメントが表示されないので、いちいちウィンドウを開けて確認しないといけないので面倒、とにかく一つウィンドウを開けないとみれない、というNESからすると一個動作が多いのでめんどい。あとゲームのテンポもちょっと遅くてサクサクしてない。これは完全にハードの限界です。


 ショートカットが少なくて、移動がめんどい。エレベータまでの距離が遠すぎる。

さらにネタバレですが、ほうじゅを手にしてからも裏面があるのですが、裏面の入り口までの距離が遠すぎる、これはかなり萎える。ウィズ1みたいな軽快なショートカットを再現すべきであります。

 

 裏面がかなりのボリュームがあるのですが上記の通り、とにかく遠い。あと普通にクリアするだけで12レベル、あるいは13まで行ってるので、裏面はラベルが上がらない。上級職とかやれば別ですが。ちょっときついです。まぁ裏面だから仕方ないといえるのかもですが・・・


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 とにかくゲームボーイとしてはすごく良く出来たゲーム。ただやはりゲームボーイ、プレイがしにくいですね。操作がかろやかじゃない。白黒画面もやっぱりさみしい。今やるかどうかはかなりきつい部類に入ります。

 フルカラーにして、操作性を良くして、ショートカットを作ってリメイクしてほしい。

2024年2月22日木曜日

1997 アーマードコア

  当時は、キリングフィールドで有名だったフロムソフトが発売した、TPSロボットアクションゲーム。

 ACというメカをカスタマイズして戦うっていうソフトです、知っとるわ、って話かもしれまませんが。


 パーツの種類はそれほど多くないのですが、パラメータが非常に複雑で、特にジェネレータのキャパシティだけじゃなくて、足のキャパシティと、コアのキャパシティがあるのが非常に難解にしております。


 エンジンでは容量足りてても、足の容量をオーバーしてると乗せられないというわけ。足の重量キャパは、足が早いほど、少ない。つまりスピードを重視すると、武器はほぼ片手武器とブレードのみ、肩装備は無しです。


 ほいで足にも種類があって、二足歩行はノーマル 逆関節はジャンプ 四足は旋回、タンクは耐久性って感じです。

 これも使ってみないとわからないし、タンクはダッシュ出来ないのですげー遅い。


 弾速的に、相手の攻撃を避けるのはほぼ無理なので、先手必勝一撃必殺の高火力戦法が対ACにはいいんですけど、このゲーム実はACと戦うというよりは、探索ゲームなのです。

 ロボットバトルを期待していると、全然ちゃう!ってなります。ロボットでダンジョンを探索していくって感じのゲームで、特に終盤は、道のりとクリアの仕方わかってるかどうかというゲームで、バトルアクションのテクとかはほぼ関係ない。道まちがえると持たないし、やり方しらなくても詰みです。

 

 たぶんほとんどの人が、思ったのでしょうけど、もっとロボットと戦わせてくれ!!ほとんど雑魚をガン無視して逃げるだけなので、カスタマイズしたかいが全然ありません。


 ゲームシステムもかなり謎で、ミッションをクリアしていくゲームなのですが、ミッションを失敗してもゲームはどんどん進みます。え?どういうこと?ってなります。ミッションを失敗すると金が無くなるだけ。でも金が無いと強化も出来ない。

 つまり失敗すると、次のミッションがさらにハードになっていくというバランス。

この下手くそなやつを更に追い込む、ってのがフロムのやり方。

 じつは救済もあって、序盤に死にまくると、主人公が強化人間としてパワーアップします。でもこの仕様も隠しなので、そこまでやらないでなんじゃこのゲーム!って投げてしまってる可能性大。

 もっとまずいのが後半まで適当に進んでいって、適当にパーツ買ったらバランス悪くなってるし、強化人間にもなれない場合。これは完全に詰み。中途半端に上手いプレイヤーがこうなる、でもパーツは買って使ってみなきゃ使い勝手はわからんし、パーツは高く、収入は少ない。よって大抵の人は詰むといってもいいと思います。

 ただ最終ミッションであっても、やり方さえわかってれば初期装備でも勝てる。だが初期装備まで売っぱらってしまってるともうどうしようもない・・・ 


 前述しましたが、探索ゲームであってバトルゲームじゃないです、敵はガン無視。たまに出てくるACは、接近してブレード滅多刺しでほぼ勝てます。


 探索ゲームなので爽快感に乏しく、とってもフラストレーションが溜まるゲームです。もっと派手に暴れさせてくれ!!って感じ。初代なので、かなり荒いといえます。ほいでだんだんとACはミッション探索ゲームから、バトルゲームへと変わっていくことになる、そりゃそうでしょうって感じですね。まぁ初代だから仕方ないです。

 ほいでたぶん今のゲーム感覚に慣れてるひとだと、ACの動きがもっさりしていて、おっそ!ってなると思う。これはロボットの量感をきちんと表してるとも言えますが、現代のゲーマーにはきつい操作性の悪さですね。バイオと同じく、あえて操作性を悪くしている、のです。特に振り向くのがむっちゃおそいし、バック出来ないのですごくはがゆい。バックはできるだろ!と思う。

 

 こういう感じのリアルなロボットアクションゲームってのは他に無かったのでパイオニア的ゲームです。ですが、ゲームとしてはあんま楽しくない。未完成です。とにもかくにもその挑戦を評価せよってとこでしょうかね。

 

-411 戦史  ペロポネソス戦争史 トゥキュディデス

「弱者の好意は、強者の好意よりも我々にとって害であり、非支配者は支配者への憎悪によってその支配者の力の大きさを知るのである。」 


まず作者の名前が厄介なのですが、トゥキュディデストゥーキュディデース、とかトゥキュディデュス、ツキュティデスツヅキデス  

 と無数にあって、検索するときなどに非常に不便。

 この本の名前も、歴史、とか戦史、ペロポネソス戦争史、など名前が決まってない。元々はタイトルは無いのでさらに厄介。


 舞台は、ちょうどヘロドトスの歴史のその後を都合よく引き継いでいます。ただヘロドトスみたいに、裏を取ってない話を採用せずに、情報には裏を取れ、というのがトゥキュの考え。以降もトゥキュの考えを支持するように、歴史は裏をとって資料とかを用いよということになった。トゥキも自身述べているように、それによって、おもしろ小話とか、各国の風習みたいなのは無くなってしまい、本としてはつまらなくなってしまいました。

 歴史の教科書が堅苦しく戦争のことしか書かなくなったのはこいつのせいです。風俗史とか民族学みたいなのを排除してしまった。経済と政治と戦争、それが歴史ということになってしまったのです。

 でもトゥキの狙いは、祖国アテナイが、この戦争で崩壊してしまったことを、後代の人々に戒めとして教える、という狙いがあったので、トゥキのせいではありません。


 ようはこの戦争はギリシャの内戦でして、ギリシャは結局ずっと内戦状態から抜け出ることは出来なかった、その原因はどう考えても、島国だからです。ペルシアみたいに大陸であれば、大帝国になるけども、島国ってやつは、海に逃げられたら、殲滅するのは不可能なんです。やばくなったら海に逃げる、これでは戦いようがない。とにかく海戦は水もの、天気や風で運次第になってしまいますし。

 モンゴル帝国が、日本を支配出来なかったのもそういうこと。


簡単に言うとペロポネソス戦争は

 アテナイは強力なのだからすべての都市はアテナイが当然支配するべきだ、という帝国主義のアテナイと、ラケダイモン(スパルタのこと)はラケダイモン人だけの利益を守る。というとにかく利己主義なスパルタの二陣営に、他の都市が同盟したり裏切ったりを繰り返すっていう戦争です。


 すぐにわかるのですが、正義がどこにも無い。クズとクズの戦いといえます。こりゃあ泥仕合になるのが目に見えている。だが戦争とはそういうものかもしれません。


 このペロポネソス戦争はダラダラとながーく続いて、むしろ恒例行事みたいに夏になると毎年戦争が始まり、冬になると終わるって感じです。

 こんな長くなってしまったのは城塞、を作られると包囲して餓死するまで待つ、っていう方法しかないのと、いろんな島に都市が分散していて、船で渡ってるあいだにもういろんな情勢が変化してしまうってことです。

 第一次大戦でもそうでしたが、守り、に入られると決着がつかないのです。一気に大合戦で決着をつける!!ってわけにはいかないのですな。ペルシアみたいにとにかく物量で10万とかの兵員で押しつぶすってのでもない限り。

 この時代の軍団はせいぜい3000とかです。そりゃ決着つきませんわ。騎馬民族でも倒せないのに、海の民族なんて倒しようがない。

 現代でも海賊、を掃討できてないのですから。海を支配するのは激ムズなのです。


 さてこの本のもう一つの特徴は、ある人物の行った演説、討論、弁論、釈明、などの弁論、が非常に多いってことです。

 さすがはデモクラティアの生まれ故郷アテナイの人というべきなのか、片方の主張だけではなく両方を主張をたっぷりと書き残しているのです。これはトゥキがそうだったのではなくて、アテナイが、そういう論述、をすべて記録にとっておいたから為せる技。現代の民主主義では、言葉はうやむやにするだけのものですが、この時代の討論はまさにこれぞ討論というもので、みんな非常に雄弁です。ソフィスト達、が活躍したのもうなづけますね。

 正しいかどうかはともかく、みんな非常にえんえんと自分の意見を述べ立てます。


 ペリクレスは、アテナイの人々に、理知ばかりに頼るあまり、行動しない人間にはなるなよ。と非常に念押しいたします。これは現代においてまさにしかり、口先だけでなんの行動もしないような人間になるなよ。


 戦争は最終的には、アテナイが戦線を拡大しすぎて、戦力が分散したところを一気に叩かれたということになりますが、痛み分けという感じでしょうか。常に言うところの、両面作戦になったらほぼ負け確定ってことです。オセロの原理で、両面作戦にならない、角地にいる国が最終的には勝つ。ドイツは常に両面作戦になるので負けるということ。



 ワタシなりにこの本から教訓を得ようとするなら、話し合いや同盟など全くの無駄であり、ひたすら、誰も信用せず、軍事力の強化を最優先せよ。結局最後は武力で決まる。信じられるのは武力と訓練された軍隊のみ、という結論しか出ませんね。こういう結論を引き出したいわけじゃなくって、この戦争の有様を見る限り他にどうしようもないといった感じです。

 結果的には、泥仕合をずっと続けていたギリシャ文明は疲弊して、アレクサンダー大王率いる大軍勢に一挙に制圧され、その後も現在にいたるまで、2400年かつての栄光を取り戻すことはなく、最近財政破綻したり、移民が殺到したりして落ち目です。2400年ずっと落ち目ってことです。このさきも気候変動の影響が直撃して、滅びることになりそうです。



 正直この本は名著とされてますが、まったくおすすめ出来ません。古代ギリシャの地図とか地名、民族、場所、政体、地域差、背景、歴史、人物、都市ごとの経済力、規模、武力、みたいなのが全部頭に入ってるのでも無い限りほとんど意味がまったくわからん。

 膨大な事実の羅列、っていう感じでもあって、小さな都市の小さな政治紛争やら、内輪争いなどを詳細にかかれても全然わからん。膨大な付属資料、みたいなものがない限り、全然頭に入ってこないです。

 本当に歴史を研究する人向けの本って感じですね。一般の読者には何も理解できぬ。しかしこんな客観的に、戦争を分析する、ってのを2400年前に作ったのですからとんでもない本です。日本はその1000年後でも、まだ古事記、みたいなほとんどが主観的な幻想みたいな史書を作ってるのですからね。

 中国の史記、ですらこの300年後で、その客観性はめちゃくちゃ怪しいし、一番よくないところは、史記は、権力者である武帝に都合悪いことは抹消されてるってことですね。

 トゥキは追放扱いだったため、一応、アテナイと、スパルタ、をどちらも公平み見るっていう視点で書かれております。



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 ちなみにワタシが読んだのは筑摩文庫のやつなんですが、これ訳文は50年近く前のものです、文章が古臭くて読みづらい。ふざけんな。って思いますけども、これが実情です。古典を新しく翻訳させる金が無いのです、誰も本なんて読まないから。昔の本を文庫にして稼ぐのが精一杯。芸能人の悪口を言うだけが出版社の仕事になりつつある。

 古典だけじゃなくて、ほとんどの本がもう翻訳されたりしないでしょう。これはもう現実に起こってること。海外の本を読むなら英語で読むしか手段は無くなります。実際もうワタシは英語で読むのに切り替えはじめております。今若い人は、なるはやで、切り替えたほうがいい。もう日本語バージョンなんて出ないぞ。まず本から始まったということなり。

 

2024年2月20日火曜日

2008 劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇

  映画版となってますが、TVアニメ版を再編集して、さらに作画を追加って感じなのだと思います。映画の構造的にだいぶ変ですので。

  

 ガンダムから受け継いで、エヴァもそうでしたが、ロボットアニメはなぜかこの再編集版みたいなのを映画としてやる、ってのが恒例になっております。

 たぶんもっと前に、ヤマト、がやってたのかな??


 内容は、いわば擬古典主義ロボットアニメってことですね。あえて古臭い手法、古臭いシナリオ、古臭い風に、それを新しい手法でやる。


 たいていこの擬古典主義ってのは、駄作と決まってるのですが、名作と呼ばれるものもある、ドン・キホーテとか、ジョイスのユリシーズとか。あえて、古典、を題材にしてやってるってことです。


 乗り手の気合、で性能がアップする系ロボットアニメ。とにかく精神力と気合を重視する、フランス陸軍、日本帝国陸軍的発想です。


 そういう世界であったならいいなとも思いますよね、ど根性だけで何かを変えれる世界であれば。現実はそうではない、だからアニメでそういうものがあったらいい、という願望なのかもしらん。


 出来としては・・・・、悪くは、ない、です。駄作とは言えない。


 ただエフェクトでごまかしすぎでは・・・?って気がしますなぁ。あとヨーコの声が気になる。別に演技が下手ってことじゃないですが、単純にビジュアルと声が全然合ってない感じがするんですけど?ワタシだけか・・?

 それともう一人のヒロインがめっちゃ急に登場してきて、いきなりメインに展開するってのも、ふーむ・・・。ほいでもうひとりのヒロインも声が、な~~んか違うなぁ・・・て感じがするなぁ。このキャスティングの人のセンスとワタシのセンスは全然合わないですねぇ。なんかちゃうなぁ・・・の連続です。


 ですが、決して、悪くは、ない。ワタシみたいに、なんか面白くなさそうってずっと寝かしていた人は、とりま見てみてもよいかも。でもこれもう15年近く前のアニメ・・嘘だろ?

2024年2月18日日曜日

現代語 古事記 竹田恒泰 学研

  古事記の現代語版。

古事記何度か読んだことあるのですけど、なかなかしっくりと頭に入ってこない話ですよね。名前の語感が悪すぎるってのが第一だと思います。本当にこういうふうに呼ばれてたのか?ってのがすっげー疑問です。本当は全然違う当て字なのじゃないかとワタシは思っている。


 が、この本問題有りです。作者が皇族につながる人ってことで、おや?と思います。中東で中東の審判がレフェリーやってるみたいなことです。

 まぁ古事記の研究やってるって時点で右派ってのは間違い無いのですけど、ゴリゴリの人ですね。

 学研ってそんな右寄りだったのか、とゾッとしますが、でも問題有り。の本を読むのも大事です。

 いろんな人の意見を聞くのが大事、双方の意見をまず聴かないと片手落ちです。

 むしろそういう問題有りの本にこそ、読むべきものが多かったりします、ヒトラーのマインカンプが最高のマーケティングの本であったりするわけで。

 ちなみにワタシは、日本の文化は素晴らしい!とか言ってるやつは大嫌いです。欧米は自分の国に誇りを持っている、とか抜かしてる知ったかぶりやろうも嫌い。欧米は、とかいうけど欧米の中でも全然違うし、アメリカの中でも意見はバラバラです。

 宇宙飛行士毛利衛いわく、宇宙からは国境線は見えません。


 というわけで素直にそのまま受け取ってはいけませんが、非常に読みやすいのは間違いないです。スっと頭に入ってくる、だからこそ罠だとも言えそうですけど。

 まともに読むと古事記は絶望的に読みづらいので、現代語訳をおすすめします。

 

 でも後半、特に雄略天皇以降は古事記はざっくりとしか扱っていません。


戦前は、神武天皇から昭和天皇まですべて暗記させられたらしいです。国粋主義の教育方針によって、覚えてないともちろん鉄拳制裁。

 だけど戦後は、古代日本については、まったく教えることは無くなった。歴史が始まるのは大化の改新と聖徳太子からで、それ以前は何もない。GHQが古事記、日本書紀は危険だとして抹殺したからですね。


 どっちか、しかないんかい。という話。極端すぎます。中庸を得よ。とにかくすべてはバランスなんです。極端がいいということはまずない。常にバランスをとれ。


 日本人必読の本!とはワタシはいいませんが、でも知ってると、地名とかが神社とかの意味がようやくわかります。朝廷の源流は九州から来てるってのはなんだか不思議ですよね。なんか九州の人もそれを押さなくないですか?日向から神武天皇は出た、みたいな。日向に行けば神武天皇ゆかりの、みたいなのがあるのかしら?

 日本人、の源流は九州なんですわね。

2024年2月14日水曜日

1982 Wizardry II: The Knight of Diamonds ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士

  ややこしいのですが、本家ウィズでは、このダイヤモンドの騎士、はⅡとして発売されましたが、Ⅱというよりは、1の今で言うDLCで1のデータを引き継いでそのまま遊べる、というものでした。

 何もかもウィズは時代を先取りしやがってますね。

ファミコンにはデータ転送なんてものはないので(実はあったのですが普及せず)、大幅にゲームバランスを改定して、単体として遊べるものに焼き直ししました、それが、ファミコン版のウィズⅢというわけ。

 特に序盤の難易度が変わってるみたいです。


 シナリオとしては、伝説の武具を集めてダイヤモンドの騎士になればクリアで、その伝説の武具自体が襲いかかってきます。でも防具を揃えてラスボス、というわけじゃなくて防具が揃ってある場所に行けばもうクリアになる。といわけで一応裏ボスもおります。が裏ボスが雑魚という謎バランス。


 バランスはDLCということもあってやっぱめちゃであり、4Fから敵が急激に強くなり、5、6、とすさまじい敵のパワーインフレです。普通に敵が36体とか出てくるのやめてくれw

 ゲキヤバエンカウントまつり。油断するとすぐ死にます。油断しなくても雑魚がクソ強い。あとクリーピングのブレスが多すぎてボタンが破壊されたりと、とにかくはちゃめちゃです。このはちゃめちゃがウィズだとも言えるのですが。


一応ボスにあたる伝説の武具なんですが、兜激烈強い。ガントレットも強いのですが兜が行動が早いのでやっかい。運が悪いとどんなパーティでも負けるし、運がいいと勝てる。これはもう運です、初手ティルト来たら負けです。

 あと魔法無効の敵が相当多いので、こっちの核で一掃も難しい。転職を繰り返してHP伸ばすしかないけど、転職するとHP1ずつしか上がらない気がする。


6Fまでしかなく、さらに5,6は実質ほぼ何も無いので、ボリュームとしては薄い、まぁそこもやっぱりDLCとして制作されたものなのでってことですね。

 1982年の作品なのですもの・・・、とにかくウィズは開拓者、何もかもが早いです。

2024年2月8日木曜日

1988 Wizardry #5 Heart of the Maelstrom ウィザードリィV 災渦の中心

  現代のメイルシュトロームは、大渦潮のことです。

ネモ船長が乗った、ノーティラス号が消えていったのもメイルシュトローム。

  今回、水にもぐる、っていうアクションが追加されたのも、メイルシュトロームだからです。


 さて本家ウィズの5作目で、いわば旧き良きウィズ、古典ウィズ最後の作品となっています。4作目がめちゃくちゃヘンテコリンのバチクソ尖ったゲームだったのですが、これは1~3に完全に戻りました、古典ウィズの総決算的ゲーム。

 ですが


激ムズ


 マップがとにかく巨大化、複雑化しました。20x20ではなくて巨大マップ。当然まだまだコンパスなどありませんが、デュマピックでマップが表示されるようになりました。お助けポイントはここだけです。

 その他の変更点は武器に射程が入り、後衛からの遠距離攻撃が可能に、水に潜るアクションの追加・・・


鍵を開けるというコマンドも追加。だが


 鍵が開かない


これでこのゲーム終わった人も多いのでは。とにかく鍵開けの難易度が高い。魔法で開けるしかないので、魔法使いいないと詰みです。アイテムを使うと開かないのと、ただたんに開かないのかもわからぬ。


 この鍵システムと隠しアイテム、隠しドアを探さないといけなくなったのが非常に難易度をあげてます。探してもレベルや確率で見つからないってことがある。これはきつすぎる。

 つまり追加された機能のほとんどはただただ鬱陶しいです。

 

 NPCが追加されて、NPCから情報を得て進んでいくというのは、これも鬼畜。

いわばNPCが村人で、その全員とあって話を聞いてヒントを得る、っていうドラクエみたいなことなんですが、このNPCがまずランダムエンカウントだし、情報にはだいたいカネがいるし、聞き出せるかどうか、も運とかいろいろな仕掛けがあります、騙してくるやつもいれば、アイテムを盗むやつもいる。ただ話せば教えてくれるほかのRPGととは大違い。


 難易度は、まぁいまの感覚でいけば理不尽です。ウィズ脳の人にしたってこれは激ムズ。不条理と激ムズ・・の境界線上をウロウロって感じでしょうか、いや理不尽にかなり突っ込んでるか・・・、トラップも死ぬほどえげつないし、NPCとの交渉がむずい、いやわからんて!!のオンパレード。ヒントもわからんし、ルーンも読めん、水にもぐったら溺れ死ぬ・・・まじで攻略情報、リセット無しでクリア出来たら本当の勇者、100時間じゃ効かないと思う・・・

 あとイベントアイテムが多いのにアイテムのスロットが少ないのも地味にめんどい。

 ワタシの感覚だと初代ウィズの3倍ムズい、面倒なことが増えました。単純にマップが3倍になってるだけでムズいし、マーフィー先生みたいな経験値稼ぎ要因もあまりいない。特に序盤にいない。


ウィズ5の厳しさに比べれば昨今の死にゲーとかいうのは完全なヌルです。死んでもロストしないし。

 ウィズというゲームは、いわばRPGと不思議なダンジョンの組み合わせ。大切に育てて来たものは、あっというまに失われる。非情。だがたしかに、命の大切さをこれだけ痛感するゲームも無い。ウィズのひりつき感は、普通のRPGには絶対無い。

 ただオートセーブではなくなったのでそこだけは優しくなったと言えますね。オートセーブがあったときもほとんどの人間はリセットで対応してたので変わらないという人も多いだろうけど。いわば公式のリセット技解禁ともとれる・・・じゃないとまじで無理だよこれ・・・。


 ある意味100時間遊べるゲームではあります、一生かかってもクリア出来ないかも。たった10階層ほどのダンジョンなのですが・・・。


 しかれども、戦闘のバランスなどは今までで一番バランスが取れてると思います。努力すれば勝てる、バランスがイカれてるものも少ない。マカニトみたいなチート魔法も無いし。   

 裏を返せば一気にレベルアップ!一気にパーティを爆発的に強化!みたいなことがやりずらくなってます、地道に育てるしかない。まぁそういうゲームなので。

 まぁあるっちゃあるのですけどね。やかん狩り・・でもコツと運が必要、普通に戦っても倒せない。まず物理、魔法がちっとも当たらないので、こっちは召喚で強いモンスターが出るのを祈るだけ、たまに一撃でやかんを殺してくれる。強い武器を拾ってれば当たることもある。だけど今回ドロップアイテムも渋くて、なかなか強いアイテムをドロップしません。


 普通にプレイする限りでは、戦闘バランスは良好といえます。

 7Fくらいまできて、核爆弾を使えるようになり、フェニックス狩りにいそしむことになるくらいになると、こっちのものだが、ここまでが長いのよ・・・広大なマップをマロールで移動するのも気持ちよすぎます。


 シナリオは短いテキストながら非常に深くて、重厚なストーリーであり、よく練られています、シナリオに関しては渾身の出来。だがこの爆ムズゲームを突破してそのシナリオをきちんと味わえた人がどれだけいるかな・・・?


 末弥純のグラフィックはまさに秀逸の一言。特にやかん、のドット絵は最高傑作だと思う。いやみったらしい糞坊主のグラフィックもこれ以上無い出来、こんなやらしい顔した聖職者の顔はこれを上回るのは不可能だと思います。


 超凶悪な難易度を度外視すれば、非常に名作です、ウィザードリィの最後を飾るのにふさわしい。ハマるとその中毒性はえぐい、脳汁ドバドバです。こういうことだったのか!!こうすればよかったのか!!みたいな発見が本当に嬉しい。

 やりこみ要素もものすごいあるし、地獄の三強、裏ボスの強さも常軌を逸している。ウィズの集大成としては確かにそうです、十分すぎるほどのやりごたえ。だがとにかく!難易度がえぐすぎるって!この面白さが伝わる前にみんな挫折してしまうでしょう。

 

 おすすめパーティはどう考えても前衛忍者x3魔法魔法僧侶です。魔法1では足らない。帰還用マロールと核爆弾をストックするにはダブルマジックが必須。魔法係はとにかく素早さ重視なのでホビット、前衛はドワーフ。つまりドワーフx3、ホビットx3のホビットの冒険スタイルのパーティですね。前衛も忍者にしやすくするためにボーナスは素早さに振るのがよき。忍者はレベルが上がるとACが下がり、最終的には裸忍者x3の変態集団になりますwそこまでやりこむ必要ないけどw


 あと今回ビショップのレベルが高くないと鑑定失敗するし、アイテム鑑定できないと金策が詰むのでサブとしてビショップが必ず必要。


 ラスボスも期待を裏切らない激強です。まず倒し方をわからないと、何も出来ずに即死。その倒し方も、わかると非常にスッキリ!ここであれが役に立つのか!!ただわかっても激烈に強い。正直完全装備でも勝てる確率は25% 運が悪いと普通に即死する。ボスが連れてる雑魚4匹だけでもこっちを1ターンでイゴらせる脅威。核が飛び交うまさに世界の終わりみたいな戦いですw 



 ウィズファンであれば、攻略情報を見つつ、ぜひプレイするべきゲーム。間違ってもノーヒントプレイはおすすめしない、ウィズプレイヤーは忍耐力と精神力を試されてきた歴戦の猛者ですが、それでもキレると思うw

2024年2月6日火曜日

2023年 ベスト・アルバム

  さぁ今年もこのグラミーの時期にワタシ的2023年のアルバムを振り返りましょう。

 ワタシは他のみなさんも同じでしょうが、気に入った曲をライブラリにしてそれをランダム再生してますので、一回ライブラリに入れば基本死ぬまで聞き続けることになる。よってそのハードルは高いです。悪くない、くらいのアルバムは採用出来ません。だいたい一年に一、二枚ですねそのハードルを超えてくるのは。


 まず2023年じゃないんですけど、今年はSuiseinoboaz、とBeckをよく聞きましたね。Suiseiは別の記事で描きました。Beckもやっぱり才能ありますなぁ。いわゆる90年代ロックスター、達は最盛期は過ぎたといえます。でもBeckはまだまだ良くなる気がする。こういうプロデューサー気質みたいな人は、長生きしますね。


 あとちょっと関係無い話ですが、海外のアーティストはほぼ漏れなく、公式がYoutubeでアルバムを公開しております、これだけサブスクが発展すれば当然の話、でも頑なにネットに音源をあげるのを拒むアーティストが邦楽にはおる。もちろんいろんな言い分があるんでしょうけど、普通に考えて音楽を作ったら聴いて欲しくないですか?とりあえず聴いてもらわないと話にならん。

 カネを出すやつはそれでも出すし、出さないやつは出さない。入り口狭くしてどうすんのだ、鎖国したっていいこと無いですよ。

 メジャーで売れてるアーティストにそれが多い、アルバム売れるからってことなのでしょうけど、それが逆にお寒いですね。なにかポリシーがある(Youtubeは音質悪い!)とかじゃなくてカネの話?って感じで。そういうアーティストは聞くのやめようかなと思う。レーベルがそうやってるってのも言い訳で、レーベルに縛られて言いなりなのもダサいですね。


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ライブラリ入り


Mr.Children『miss you』

 最近のミスチル説教臭くていやだなー、どの曲もだいたい同じだなー、もう「君と会えて良かったありがとう」って曲は聞き飽きたなー、とみなさん感じていたでしょうけど、スランプを脱しつつあるという兆候が見えたアルバム。傑作、というわけじゃないけど、まだいけるぞ、底を打ったぞっていう感じがして良かったです。何度でも、生まれ変わっていける、かしら?

 「ケモノミチ」が今年のベストソング。無意識にくちずさんでた、そういう曲がもちろん一番ですよね。無意識で覚えてるってのが。


・スピッツ『ひみつスタジオ』

 ワタシはスピッツの熱心なファンじゃないんですけども、アルバムに一曲は、必ず名曲を入れてきますね、そのへんはさすがです、売れてるには理由があります。全部いい曲ってわけじゃないですが、一曲でも当たりがあればそれは当たりです。その曲とは一生付き合ってくことになるのだから。たぶん誰でも一曲はビビっとくる曲があるアルバムだと思います。

 ただアルバムカバーはとんでもなくダサい、これがスピッツじゃなかったら絶対聴かないだろうな・・・


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総評

 以上。今年も非常に不作でした。

 グラミーはテイラー・スウィフト、ってわけで、明らかに欧米はタレント不足。テイラーにしろ、ビリー・アイリッシュにしろ、顔が可愛くなかったら、100万分の1も評価されてないと思う。音楽をルックスで評価してちゃおしまいです。ライヴの演出がすごいとか、そういうのは知りませんが、楽曲のクオリティは別によくある曲としか思えません。逆にルックス悪いのに売れてたらホンモノだということ。

 次点も含めておっさんとかジジィのアルバムばっかになってしまいましたが、でも音楽というものが、芸術であるとするなら、そりゃ経験があるベテランがいいもの作るに決まってる、ベートーヴェンだって後期のほうがいいでしょう?40~50代に一番いいもの作るはずでしょう、芸術ってそういうものとされている。

 欧米の音楽が衰退して、韓国とか、ラテンとかの音楽が人気が出る理由もわかる。明らかに欧米は落ち目です。昔は邦楽ダセーでしたが、今洋楽聴いてるやつダサいですね。邦楽のほうがよっぽどちゃんと作っとる。アニソンとかでもいい曲いっぱいある、そしてやっぱりゲームのサントラですね。スクウェアの音楽チームは素晴らしいです。今才能があるミュージシャンはみんなゲーム音楽に行ってると思う。

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次点 ライブラリ入りはしないけど惜しかったアルバム。


・ The Rolling Stones『Hackney Diamonds』

 ローリング・ストーンズの18年ぶりのアルバム、いや絶対良くないやろ・・っていう予想を裏切って、ここにランクイン。

 ミック・ジャガー80才。正直2023年、誰より今元気でパワーがある声だった。ミックは歌が下手だ、とかいう人がいるけど、まぢで何もわかってない。上手い下手なんてどうでもいい、歌上手いやつなんて1000万人いる。この一秒聴いただけで誰でもミック・ジャガーってわかる歌、これがシンガーってものでしょ?

 あとキースのギターを最新の機材で録音するとこういう音なんだ、ってのもありました。めちゃくちゃかっこいいんかい、音が斬新すぎる。

 昨今サッドポップっていうのか、なんか暗い、アンビエント調の曲が多いですけど(たぶん Bon iver がこういう感じのトレンドにしてしまった)

 世間が暗いときにはそれと真逆のご機嫌なナンバーを作るのがアーティストの仕事。はっきり言って今の若い世代は情けないです。いつまで被害者ぶってるの?


Peter Gabriel   「I/O」

 ピーター・ガブリエル、21年ぶりの新作。正直ピーター・ガブリエルまだ生きてたのか、と思いましたね。そしてプロデューサーはBrian Eno いったいいつまでこの人は最高のプロデューサーで居続けるのか。75才ですってよ。50年、イーノは最高のエンジニア、プロデューサーだと思いますね。ピーターの曲が聞きたいというよりもイーノの音作りに興味があります。

 昨今完全に音楽はパソコンで作るもので、曲作りの90%はわたしはプロデューサーの仕事だと思ってる、音作りから何から何まで、編集でいかようにも変えられる、故にキリが無かったりします、イコライザーで一音一音調整しだしたら。そういうわけでイーノのクリアな音が、一応正解ってことにして区切りをつけたいって感じですね。ワタシは聞いてませんが、ドルビーアトモスっていう立体音響版がブルーレイで発売されてるらしい。一体いつまで挑戦し続けるんだよイーノってやつは。脱帽です。どうやって立体音響をマスタリングするんだ。


 年齢ってものをやっぱ考え直す必要がありますね。寿命も伸びたし、60年代は中堅、70代は現役です、老後は80から。認識を改めよってことだなぁ。

 ただ曲のクオリティがどうかは別、音のクオリティは高い。曲は正直あんまし良くないし聞きづらい。



2024年2月5日月曜日

2009 装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ

  ボトムズのOVAと、それを再編集した劇場版です。


元はOVAなので作画はしょぼめです。あと3DCGもしょぼい、2009年だったらもうちょっといい感じに出来るのでは?

 いかにもCG、って感じのCGになってしまってます。プラモでいう、エイジングが出来ていない状態、まっさらのプラモを置いてもシーンとしては違和感があるのです。風景から浮き上がってしまう。


 ストーリーはボトムズの前日譚、レッドショルダーが生まれたわけなど・・・内容はこれはボトムズですw 

 突然のブルースやフォークソング、地味なロボット、地味な敵、地味なキャラ。ほぼ登場しない女性キャラw 暗いシナリオ、寂しい結末。これはボトムズとしかいいようがない。

 地獄を見ればココロが乾くとしかいいようがないです。


 キリコは異能生存体、死なない人間なんですが、そう書いてしまうと、主人公が不死身って話はかなりよくあるし、だいたい面白くない、ボトムズの魅力はそういうとこではないのですよね。渋い話なんです。ロボットアニメなのに、夢も希望もない、しぶいねぇ。

2024年2月4日日曜日

1982 競馬放浪記 寺山修司

  寺山修司の最後の競馬の本。死ぬ一年前の本ということになる。


 第1回ジャパンカップのことが描かれていて非情に面白い。日本の競馬が海外にどれだけ通用するのかを見たジャパンカップ。

 結果は1~4着、すべて海外馬。日本の競馬は、海外にまったく通用しなかったのです。しかもジャパンカップに来た馬も、別に世界の強豪というほどでもない。重賞で馬券内くらいの馬。

 それにまったく歯が立たず。スピードシンボリなどが海外でまったく勝負にならなかったのはアウェーだったからだ、という言い訳があったのですが、ホームでレースしてこの結果。相当がっくり来たでしょう。

 でもこの惨敗から、日本の競馬は新たなスタートを切ることになるのです。世界に勝つにはどうすればいいのか・・・


このおよそ40年後、日本の競走馬イクイノックスは、ワールドNo1ホースになり、ジャパンカップはワールドNo1レースの称号を得ました、あの惨敗から40年。

 やっぱり井の中の蛙ではなくて、世界を知ることから始めよということです。鎖国なんて破滅しかない。


 ほかは自分の死を予感してたかのごとく、不幸なウマの末路に関するお話です。

2024年2月2日金曜日

-390? プロタゴラス プラトン

  これはおそらく、プラトンの初期のほうの作品であり、舞台も、若きソクラテスを描いたもので、時代設定もかなり前の話ということになり、まだまだソクラテスの言動をそのまま描いているものと思われます。


 プロタゴラス、という有名なソフィストがやってきて、若き30代のソクラテスが、ソフィストとは一体なにを教えるのか?と尋ねるというお話。


 そして人間の「徳」とは何か?という話。


ですが、議論はまっすぐには進まず、プロタゴラスは、ソクラテスの対話形式で、はい、いいえで、答えさせるという議論の仕方は気に食わない。と討論を拒否します。

 プロタゴラスが言い訳を言ってるように見えますが、実際、この対話形式、はプロタゴラスの見抜いた通り、答える側がやり込められるように出来ているので、これを見抜いたプロタゴラスはやはり当代一のソフィストとして非情に鋭いといえます。


 ソフィスト、というのは、弁論術の講師みたいなものと言われていて、いわば、弁護士、あるいは政治家、ですね。

 ソクラテスみたいに、真実、を追い求めるのではなくて、誰かを説得したり、自分に都合の良い結果を得るために、しゃべる、ことを目的とする。真実を言ったところで、ソクラテスが最後死刑になったように、人に嫌われるだけなのです。いわば、コミュニケーションとはソフィストといえます。

 ソフィストが国家や社会のためになるというのは、詭弁ではなくその通りで、嘘やご機嫌伺い、おべんちゃら、大言壮語でもそれで良好な同盟を得たりすることができれば、国家のためになり、真実を吐いて、相手を怒らせていけば、破滅に陥るだけです。


 プラトンは、そののち、この徳。

 どうすれば善い人間、を作れるのか?という問題をライフワークにすることになります。アカデメイアという学校をつくりますしね。でも結果としては、善い人間を作る、方法は未だに誰も見つけていない、不可能なのかもしれません。