2026年4月22日水曜日

1815 蘭学事始 杉田玄白

  有名だけどまったく読んだことないシリーズ。


まず江戸時代って謎に包まれてますよね。歴史で習うのは、関ヶ原、それが終わるとあっちゅうーまにペリーが来航していて、徳川慶喜・・・っていうふうに、250年近くあるのにぶっとばされる。

 歴史は戦争は愚か、とかいうくせに平和なところはなんにもないからぶっ飛ばすのですわね。

 江戸時代、ちらっと触れるのは徳川吉宗の改革、ほいで生類憐れみの令とかいうどうでもいいイベントくらいなもの。ほとんどのことはまったく触れられません。


 この本は杉田玄白が老人になってから若き日のことを振り返った回想録で、実際の舞台は1770年頃。

 1770年頃の江戸がどんな様子だったか、ちゃんと思い描ける人なんてまずいないでしょう。それがこの本を読むとおぼろげながらイメージが湧いてくる、それだけでも貴重な本であります。


 で、ワタシが一番この本を読んでいて思ったのは、嘘がないな。ということです。

 杉田玄白らは、ターヘル・アナトミア片手に解剖を見て、今まで教わっていたことは全然間違っていて、西洋の学問が真実を語っていると気づき、今まで何も知らずに、医者として藩に仕えていたのが申し訳ない、と翻訳をすることに決めたとのこと。

 そして速くこの本を訳して医学や社会に貢献したいと翻訳に励むことになりました。

 

 めっちゃくちゃ真面目や・・、というより、もしかして本当にこの人たちって、藩のために働いていたのかもしれん、と思いました。

 現代では会社のために働く、社会のために働く、全部大嘘、自分の為、カネの為。って誰もが思っている。でもこの江戸時代の藩士たちはまぢで、藩のためになることをしようとしていたのかもしらん。

 

 資本主義、競争社会ってのは大嘘の世界です、嘘をつくのが仕事。でも封建社会ってのはほんとのことを言う社会なのかもしれません。封建社会というと停滞、自由の無い社会、遅れていて、終わってる、みたいなことをいいますが、ほんとにそれは、中国で新しい王朝が出来ると、その前の国をボロクソに言うのと同じことなのだなと思いましたね。

 紂王はゴミカスで、桀王は鬼畜で・・・・、っていうふうに封建社会はクソで・・・っていう話を まんまと真に受けて いたのかもしらん。


 暴力で開国を迫られて、いやおうなく西洋化していくこと、進化だ、進歩だ、時代だって言われて、否応なく対応を迫られること、それこそ、まったく不自由な世界ですわね。