もののけ姫の制作ドキュメントですが、本編よりも面白いです。
本編は、いわゆるあれですね、特に悪いところもないけど、面白くない。そりゃアニメーターの技術も高い、背景も上手い、CGだって最先端の技術を使ってる、制作費も時間もかけてる、ホルスの時とは真逆のシチュエーションです、コンテだってそれほど悪くない、けど・・・ねぇ?東宝、電通、日本テレビ、ディズニー、ブエナビスタ、ですよ、ねぇ?そんな今の娯楽産業のメインストリートから本当に革命的で攻撃的な作品が出てくるわけないですよね、もしそうなら自分で自分の墓掘るのと同じですからね。これはもぉ小次郎倒した後の武蔵を見るのと同じ感じなんですよね、そりゃあ強いに決まってるし、どうせ勝つんでしょ、って感じ。でも本当に見たいのは弱い武蔵です、迷いがあって、煩悩があって、本当に負けるかもしれん、死ぬかもしれん、っていう切迫感が無い。
ドキュメンタリーで見る限りスタジオもそう、どうせいいもん作るんでしょって感じ、どうせ努力するんでしょ、毎日明け方まで働いて会社に寝泊まりして、いい絵を書くんでしょうや。ご苦労様です。 確かに為になるし、参考になりますが、本当に見たいのはそんなんじゃない、借金取りに追われて、赤狩りに権力者から弾圧され、頭の固いプロデューサーと殴りあいのケンカをして、破綻をきたし、仲間にも裏切られ、酒にクスリに溺れ、悪い女と悪い遊びを覚え、私財を没収されてボロボロになりながらも・・何故か奇跡が起こる、しかも出来た作品は、人類に対する恨みではなく・・・・っていうのを見たいんですけどね。そういう挫折がないとどこまでいってもブルジョアの道楽にしかみえないんですけど・・
さて話は変わりますが、もののけからもう15年です、第一次大戦から100年も近い、世界は明らかに戦争の気分が高まっている、けど核戦争はできないから、これは内戦です、世界内戦。血みどろの内戦になるに決まっているんですが・・・やっと他人から偉そうに語られるのではなく、自分達の目で、カラダでそれを語る事が出来る・・・そういう心境で見るとまた違う味かもしれないですね。アシタカは自分から殺し合いに突っ込んでいく人ですから、ナウシカとは違うわけです・・・誰を守り、誰を殺し、誰と戦い、誰と敵になり、誰を愛して、誰に情けをかけ、誰と友達になり、誰を裏切るのか、自分で決めるより他に無いわけです、もし旧帝国資本主義連合としてこれに参加したくないならば、今のうちにラテンアメリカか震源地である中東に亡命しないといけませんね。ドローン(無人戦闘機)は手強いですけど。
これが冗談や漫画じゃなくて、本当の話だからすごい時代に来ました、ワクワクするなぁ。
これが冗談や漫画じゃなくて、本当の話だからすごい時代に来ました、ワクワクするなぁ。
infin de siecle