2012年1月17日火曜日

映像の世紀 1~5集

世紀末からWWⅡまでですが、現代の神話として何百回も聞かされてるこのストーリーは、結局のところ、どこが勝っても全員クズじゃないかっていう気がしてどこに共感していいのやらさっぱりわからない。日本帝国が勝とうが、フランスが勝とうが、ヤンキー帝国が勝とうが、イギリス帝国が勝とうが、ソ連が、ファシストが、ナチスが勝とうがちょっとしたニュアンスの違いくらいしかない。誰も悪ではないというストーリーはいくつも書かれてきたけど、誰一人正義でない、そして神さえもいないというこのストーリーはどうやって受け入れればいいんでしょうか?

 ハンナ・アーレントだったかが言ってました、悪を為す人は、悪い人ではなく無思想なのだと、彼らは教えられればキリストのように慈悲をなすし、ナチスのような悪もなし、原爆だって落とす。それも正しい事を成したと思って。ただ自分で考えたりはしない、 だからお前は悪を成したと裁かれるとただただ呆然とするのだと。今の世界を見ても、その「無思想」な人間がほぼすべてなのに愕然とするばかりです。