2012年7月15日日曜日

プロが教えるエアブラシペイントテクニック スタジオタッククリエイティブ 2007

  翻訳前の出版が2007年ということです。

 エアブラシはデジタルのどんなペイントツールにも入っています、というより!エアブラシをやるのがそもそもデジタルペイントツールだったといえます。エアブラシはいろんな機材と複雑な技術が必要でデジタル化が一番早くすすんだ。なので、デジタルペイントはエアブラシペイントの技術を踏襲しています、マスク、レイヤー、などすべてエアブラシのテクニックです。いわゆるデジ絵はエアブラシで作ったものに非常に質感が似通っているのはそのため、エアブラシの再現をやるために作られたのだから当たり前。デジ絵は絵画というよりは、塗装に近いのですね。デジタルで絵を書いていると、範囲指定して、陰影をスプレーしていく感じなので、なんか・・絵を書いてる気がしないというのはそのためなのです、あれはエアブラシの工程そのものだから。そのことがこの本をみてすごいよくわかった。
 だからエアブラシの技術がわかれば、デジ絵はよく書けるということでもあるし、やはりアナログのエアブラシじゃないと出来ないこともある、それは方向をつけてスプレーしたり、薄くのばした塗料、塗料の性質の違いを利用してかく、液体マスキングとかですかね。
 今のペイントソフトには、エアブラシ以外のアナログ絵画のサンプリングがあります、鉛筆、水彩、アクリル、ガッシュ、油彩、etc.しかしまったく再現できてないってのが実際のところでしょうか、ただエアブラシの性質違いというだけな感じがする。

 ともかく車やバイクに塗装するには、デジタルペイントとプリンターだけでは不可能なのでやっぱりアナログでできたほうがいいんでしょうね。たぶん大工場にはデータを塗装してくれるものがあるんでしょうし、金属のプロッターもあるのでしょう・・・あるのかな?
 ともかくエアブラシについてかなりわかりやすいし、ヤル気を保つ方法を指南してるのも好感が持てる、そして変に、ともかく楽しもうみたいなマニュアル特有のなまっこるい感じもなくて、商品として売るには甘えは許されない、これは退屈だ、時々これが芸術なのかどうか自信が持てない、とかはっきり言っているのもとても共感。変に嘘をつかないぶっきらぼうさがとても新鮮、女性の著者というのがそれの大きな原因なのかな?
 ともかく情報量が多くていい本です。